膨大な量の絵コンテを宮崎駿さんが「面倒くさい、面倒くさい」と言いながら一枚一枚仕上げていきます。「面倒くさいんなら、やめれば?」の問いに「うるせぇな」と。題名の言葉はその後に発せられたものです。身の周りで面倒だと感じることを簡単に済ます方法はいくらでもあります。草むしりだって除草剤をまけば一発だし、毎朝の味噌汁だって顆粒出汁を入れればすぐ出来るし。だけど、この面倒くさいことが大事なことなんだと気付いた時に、面倒なことを喜んでできる人間に生まれ変われた様な気がします。
子どもの頃「面倒くさいなぁ」と思いながら両親の畑の手伝いをしていました。親となった今、自分の子どもに大地の恵みを教えていくのは私しかいません。一念発起して蔵王に畑を求め、時間を見つけては通うようにしていますが、これがもう大変で大変で。野菜を買うのは簡単ですが『食物が食卓に上るまでには、とてつもない労力がかかっている』ことを、身をもって体験してほしいと心から願っています。
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