10年一昔とはよく言ったものだが、最近では、1年一昔のように時間の流れが激流化している。少し歳を取ったせいもあるのか、ときどき時間の流れの速さに溺れそうになるときがある。
激流化。時とともに物の移り変わりや食の流行り廃りもまた同流。上澄みは綺麗で恰も誰しもが好む層として時代に君臨するが、それはやはり流行り廃りの軽い中身のない物として、その激流に流されていくもの。私たちは、そんな激流に流されない昔から受け継がれてきているものを大事にしていかなくてはならないと思う。
姿形はその流れの中で多少変わっても、心の根っこはしっかり大きく張り巡らせる努力が必要だ。そんな想いをもっていれば、10年後、20年後、さらに100年後のふるさとも変わらず、どこか懐かしい心揺さぶる出会いが待っているに違いない。縁側でお茶のみ話をするように、何気ない会話から生まれるふるさとの未来を楽しいものにするのは、私たちの使命なのかもしれない。
ヤマキチ|庄司雄介
2015.11.05:[リーダーズ]
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