向井の”つれづれなるままに”

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製造業への派遣労働を原則禁止する法案が3月に成立するそうです。

リーマンショックからの世界同時不況で”派遣切り”なる言葉が生まれましたが、
派遣労働を悪とみなして禁止するということらしい。

ようは正社員として採用して、
簡単には首切りをしてはだめだよということのようだ。

確かに労働者にとっては不安定な雇用関係よりは安定すると思われるようですが、
会社そのものが不安定な存在なのですから、
いくら正社員になったからといったって未来永劫に安定してるわけではありません。

なんか勘違いをしてるようです。

むしろ、企業という立場からすると正社員という立場が法律的にあまりにも保護され、
なおかつ年金などをはじめ企業の負担は年々増大し、
正社員として雇用したくても法律などで簡単に雇用の調整が出来ないようにしていってるわけですから、
一時的に仕事が増えたとしても簡単には正社員として採用しないというふうになってくるわけです。

皮肉なことに労働者の権利を拡大するほど、
正社員として企業は雇用を控えるという流れになっています。

それでもまだ大企業の場合は、あえて雇用の確保のために日本に留まるより、
規制や賃金の低廉な海外へと移転できるから、
日本の規制がどんどんきつくなるのなら海外へという流れがますます拍車をかけることでしょう。

民主党が言うように、派遣を禁止すれば正社員としての雇用が増えるなどというような単純な論理で経済は動いてはいません。

ましてや、このグローバルな時代に大企業は国境がない競争をしているわけで、
日本国内だけの事情で企業の運営を考えていれば、
国際競争からあっという間に脱落してしまいます。

中小企業も勿論、雇用の負担が増えていく規制に対応できるほど体力はありません。

リクルートのシンクタンクは派遣労働と登録型の派遣が原則禁止になった場合、
約18万人が失職する恐れがあると試算してるようです。

”派遣切り”などとセンセーショナルに煽って自民党を政権の座からおろして民主党は政権の座についたわけですが、
現実をみすえて冷静に対応したほうが良いのではないでしょうか。

どうもこの法案は拙速すぎるように思います。
もっと現実は違うと思うのですが・・・

2010.02.18:mukai:count(2,309):[メモ/□コンテンツ]
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