森の子ども図書コーナー

2006年６月

『旅の絵本』
今回紹介する本は、｢旅の絵本」です。そのタイトルの通り、旅の風景を描いた絵本ですが、文字のない絵本です。
　船で岸にたどり着いた旅人は、馬を買い、丘を越えて村から町へと向かいます。ぶどうの収穫や引越しの作業にいそしむ人々、学校のグラウンドで遊ぶ子どもたち、町で繰り広げられる華やかなサーカス・・・。近代ヨーロッパのノスタルジックな街並みと日常の風景がこと細かに美しく描かれています。
　よく見ると、みんながよく知っている童話の主人公が登場していたり、有名な絵画や映画のワンシーンがさりげなく描かれていたりもします。
　シリーズは現在６冊。前述の｢中部ヨーロッパ」編のほか、｢イタリア｣、｢イギリス｣、｢アメリカ｣、「スペイン｣、そして最新刊の「デンマーク」と、魅力と個性あふれる世界中の土地を巡る旅です。
　文字はなくても、美しく新鮮な絵は、見る人に様々な言葉をイメージさせてくれます。何度も繰り返しページをめくる度に、様々な発見があるはず。
　さあ、お子さんと一緒に、絵本の中で世界旅行はいかがですか？
（『旅の絵本』／安野光雅／福音館）

2006.09.20：森図書スタッフ①：count(2,264)：[メモ/今月の本]
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