珈琲の花。
セールには多くのお客様においでいただきまして、誠にありがとうございました。 豆いちは5年目に突入しました。今後も何卒よろしくお願いします。 さて、昨日友人が見せてくれた珈琲の花をご紹介します。 これを見てすぐに思い出したのが、このフレーズです。 珈琲の花の色は清らかに白い。だが蕾は血がにじんだように赤く、その香りは汗の匂いがする。 もちろんコーヒーのつぼみは赤いわけでもなく、その香りは汗の匂いがするとは思えません。実際珈琲のところに銭という文字が入るのがオリジナルです。 ただし過酷な労働条件で働いている人たちのことを考えると、あながちこのフレーズがとんちんかんでもなく感じるのです。 作者の花登筺は、冒頭のこの詩の「細うで繁盛記」が代表作といえると思いますが、他にも番頭はんと丁稚どん、道頓堀、船場、どてらい男、あかんたれ、ぬかるみの女、アパッチ野球軍、ぼてじゃこ物語、鮎のうた、女商一代 やらいでか!など立身出世もの、ド根性ものを得意とする作家でした。 橋田壽賀子の「おしん」というのも、どう見てもこの流れにある作品だと思いますが、橋田先生はソウル生まれの大阪育ちだったにもかかわらず、大阪臭を薄めたのがより大きな成果を得たのではないでしょうか。朝ドラの枠だったというのもあると思います。
2012.07.03