室内の空気測定は重要

新築やリフォームした住宅に入居して、目がチカチカする、喉が痛い、めまいや吐き気、頭痛がするなどの「シックハウス症候群」。年々相談件数は減少しているものの相変わらずシックハウスに悩まされているユーザーが多いのも現実です。


その原因はといえば、内装建材や家具、日用品などから発散するホルムアルデヒドや塗料などに含まれるトルエンやキシレンといった揮発性の有機化合物と考えられています。

また、最近では消臭剤や芳香剤・柔軟剤や、カビや細菌などから発生する微生物由来の有機化合物によって、発症するケースも少なくありません。

「シックハウス症候群」が引き金となり、化学物質過敏症を発症してしまうケースも多く、現在国内には、予備群も含めると1000万人もの患者がいるとも言われています。

シックハウス対策として、平成15年の基準法改正により、換気設備が義務化となり、内装建材の使用制限が規定されましたが、規定されているのは接着剤や防腐剤などに含まれているホルムアルデヒドの基準だけで、測定義務もなく、塗料やワックスなどに含まれている化学物質については、あまり考慮されておりません。

また、無垢材や塗り壁を使用していれば、さも健康住宅というような風潮もございますが、無垢材からもアセドアルデヒドという天然の揮発性有機化合物が含まれ、漆喰や珪藻土の多くにも、のりや繋ぎ剤などに化学物質が使用されているのです。

ソーラーサーキットの家では、小さなお子さんのいるご家庭でも、安心して暮らしていただける様、18年前から、ホルムアルデヒドに加え、VOC5物質の室内濃度を測定し、厚労省の指針値以下でのお引渡しを保証しております。

空気の中身は目に見えません。間違いのない材料を使用し、しっかり換気が機能しているかを判断するためにも、室内の空気測定は重要となります。


2018.02.09:m-kuma:[熊谷 昌則/レポート集]