かわにしツーリズム
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パブリックスペースは、各民宿の特徴がでるところのようだ。朝食会場となる部屋のみゲストが自由に使えるスペースのところもあれば、ラウンジのようなスペースに大きなテレビや雑誌をおいて、ゲストが自由にお茶を飲みながらくつろげるようにしているところもあった。 もうひとつのパブリックスペースは庭である。どこの民宿にも手入れの行き届いた庭があり、鮮やかな緑の芝生が敷かれていた。所々にアーチがあり、視点場を意識して庭をデザインしていることがわかる。植物性のハンギングバスケットや石のプランターには季節の花々が咲き、石造りの建物には蔦やつる性の植物が計画的にからませてある。雄大な農場を見渡せる事が多く、ファームステイを最も実感できる場でもある。この庭の手入れについては、経営者の夫の役割になっていることが多いようだ。 施設的な面で最後に言及しておきたいのは、経営者のプライベートの空間とゲストを迎える空間の線引きである。比較的大きな民宿では、プライベートの空間は完全に見えなくなっていることが多いようであった。キッチンも見えないことが多いが、ほとんどは一箇所と思われる。 一方、ゲストルームが3部屋程度の小さな民宿では、経営者の日常を見てしまうことがあった。ある一軒では、経営者のダイニングルームがゲストの朝食部屋にもなっており、私たち(3名)が朝食を摂っている間、その家族はダイニングに続くキッチンで立ったまま食事を済まし、それぞれ出かけていくという場面にも出くわした。ゲストルームの隣に家族の部屋もあった。この小さな民宿では、その家族の家に泊めてもらっている、という感覚になり、生活が垣間見える面白さもあるが、なんとなく遠慮がちに過ごしてしまうものだった。 (写真はあるB&Bのパブリックスペース)
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