片倉建工社

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「大工職人として Vol,2」の画像
建築工事を進めて行く上で工事が順調にうまく運ぶとは限らない
どんな工事も必ずと言って良いほどいろんな障害が発生するもの
施主が工事の進行状況で、イメージと異なってくるとだんだん不安になってくるものである
私は工務店として 地元の在来工法の工事を主力としてやっているのでハウジングメーカーの
工事は、今まで一度も請け負った事はないが
最近、昔の同期の大工の仲間の下請け工事の仕事を応援に行った事がある
坪単価が安くて県内でも有名な某ハウスメーカーのローコスト住宅であった
その分譲地に建てられた建物は隣の建物とのバランスを考え、周辺の環境にも配慮されていて
とてもモダンに見えた
ローコスト住宅郡であってもこんなに外観を整備しておしゃれに出来るものだと関心
したものである
1階をワンルームのLDKと水回りでまとめ、2階は階段を上りきった、ホール兼、廊下これを3室が共有する
と言った、ほとんど正方形の総2階建てローコスト住宅にありがちな間取りだった
建て方から始め、最後の仕上がりの90%まで仕事に携わった訳であるが、
大変な問題が発生してしまった。プレカット工法で構造材が組み上げられた建物で
極小空間に無理やり作られた回り階段、2階から1階に降りきった上部に1階部分の
天井が迫ってきていた
降りるとき頭がぶつかりそうになる
やはり設計を外注に任せているハウジングメーカーの初歩的なミスであった
工事の途中に施主は がまんできず階段を作り直してくれと言った
私も大工職人として30年以上やっているがせっかく作った階段を解体して
最初から蹴上、踏面を計り、作り直し回り階段の段数を増やしたなんて事は一度もない
ハウジングメーカーの現場監督では対処しきれず部長、専務まで工事中の現場で意見を交わしたが
解決策が見あたらない、結局、迫ってきた一階の天井を無理やり削除することにして一件落着となった
下請け工事をやる大工の立場として、わかっていても余計な事は言えないものである
いかに監督や会社に気に入られるかが重要で、職人として悲しい限りだ
だれでもミスはあるもの これらを謙虚に受け止め 頼りにされる職人になるべきだ
...もっと詳しく
今から35年前、職業訓練校で1年間建築の技術を修得してから
私は大工の見習いとして山形市の工務店で住み込みで働き始めた
16才で見習いとして始め、21才で大工職人として親方の元を離れ建設現場を渡り歩くようになって
現在まで35年間大工職人をやってきた
建物を完成させるまでの作る工程として以下のような順序がある
『やりかた』→『構造材の墨付け』→『構造材の加工』→『建て方』→『屋根工事』→『外部工事』
 →『内部造作工事』
このような段階で進めらるが『構造材の墨付け』はその中でも重要な作業になる
当住宅の構造の細部から、仕上がりの細部まで全部頭の中に入っている必要がある
『墨付け』は棟梁が自ら行なうべきである 平面図、梁伏図、立面図、断面図 仕上表 は1枚の図板に
凝縮されて描かれる。つまり簡単に言うと平面系、立面系の図面はこの図板に、矩計図は
描かず尺杖に高さの基準を表す。これらは大工の手で描かれる
『構造材の墨付け』の作業で大工の頭の中には3D(3次元)に屋根の上まで立上がっている
それゆえに『建て方』の時は墨付けにミスがないか 棟梁として非常に緊張するもの 
『構造材の加工』の作業で最近は無くなってしまったが、和室の柱の鉋仕上げをする時はどの大工も
鉋の刃物を丁寧に研ぎ、鉋台を手入れして十尺の柱いっぱいの鉋くずを舞い上がる様にたなびかせていた
吉野杉の柱は淡いピンクの光沢を放ち、凝縮された年輪がきびしい環境で育った木の生い立ちをうかがわせる
施主の財産を自らの腕で築き上げるのが大工の仕事なのだが 最近はこう言った建築が希少になった
若い大工に技術を受け継ぐにはそういったステージとなる現場が必要だ
片倉 建工社
片倉 勇
「よみがえった農作業小屋」の画像
山寺の自然豊かな農家の小屋をリフォームしました
外観を重点的に仕上げて明るさを強調しました
いくら机の上で構想を練った所で、実際に物を作ってみない事には良い考えは浮かばない。
現場で場数を踏んで修羅場をくぐってきた者には適わない
職人の技術もさることながら、作品である建築物を完成させるには建築の施工マシーンになりきるつもりで、
強い使命感を持ち続ける事が必要になってくる
建築現場は携わった者にヒントを与えてくれる
どんな障害が待ち構えていようと完成させる
これが職人の心意気である
家を作る事は施工者、設計者側の一大イベントのように見えるが本当は施主さん
つまりお金を出す側の重圧、プレッシャーは大変なもの
世間の目、知り合いからの中傷や、うわさを気にしていては出来ない
プロジェクトを進めて行く中で障害が必ず出てくる
それだけに苦労して完成した自分の家は最高と感じる
こういう作品を完成させる為に私は自分を鍛錬し常に研究したい
「7年前のプロジェクト」の画像
河北町西里 斉藤邸
ツーバイフォー工法で 平成12年に完成しました
アメリカ人の奥さんの要望で、完全なる輸入住宅に仕上がり
建築材料始め照明器具までアメリカ製となりました
平成11年にアメリカのオハイヨ州に行き現地で入念な打ち合わせを行い
河北町に建物が実現しました
施工者側としては、英語の説明書を理解して
米国の住宅部品を取り付ける際、苦労しました
しかしインナーガレージのシャッターを取り付け、
オーバースライダーのシャッターがリモコンで作動した時は感動しました

片倉建工社
西村山郡河北町西里 1873番地の1
tel 0237-73-4264
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