甲子(きのえね)の大黒さま
京都の醍醐寺の管長さんに書いていただいた扇子だそうです。小さくてどこにでも入れて持ち歩ける扇子ですが、広げればこんなに大きくなります。
私たちも扇子のように心を開かなければなりません。心を開くからこそ多くのことを学ぶことができるのです。自分の考えに執着し人の意見を聞かないのは、扇子が閉じられているようなものです。いつまでたっても小さい人間のままになってしまいます。 人の意見を受け入れ、それを生かすからこそ大きな人間になれるのです。どんなことからでも、どんな人からでも学べる器量が必要なのです。一人で学ぶよりも、十人から学んだ方がいいと思いませんか。 今日の目標 今日はまわりの人からのアドバイスを大切にしましょう。 |
「人生はパズルのようなものだ。欠けたピースをつなぎ合わせて完成しなければならない」とは自作の言葉です。
私たち人間は完成にはほど遠い存在です。誰もが短所や悪習、不安や不満を持っています。まだ完成していないパズルなのです。 学生時代は基本的な部分のピースをそろえる時期です。全体像は分からなくても、部分部分ははっきりしてきます。社会人になり人生経験を積んでいくなかで、徐々に全体像が見えてきます。 ところが、だんだんとパズルに飽きてきてしまいます。まだ欠けたピースがあるのに、それ以上進まなくなってしまうのです。人としての成長が止まってしまう瞬間です。あなたの手には成長するためのピースが握られていますか。 今日の目標 今の自分に足りないところはどこでしょうか、考えてみましょう。 |
まったく同じような生活していたAさんとBさんですが、リストラされることによってまったく違う現実を受け入れなければならなくなりました。Aさんにとっては家族の絆を再確認するまたとない機会になりました。
しかし、Bさんにとっては、まさに不幸そのものです。ただでさえ辛いリストラなのに、家族によってさらに辛い立場に追いやられてしまいました。 AさんとBさんの違いはなんでしょうか。それは家族の絆です。家族がしっかりとつながっていれば、辛い思いをしなくてすみます。どんな不幸も幸せへと変えることができるからです。幸・不幸の境界線は、目には見えない家族のあり方だと思うのです。家族を大切にしたいですね。 一ヶ月後、Aさんは新しい仕事を見つけました。Bさんは離婚したそうです。 今日の目標 家族の絆を確認してみましょう。あなたは大切にしていますか。 |
ここにAさんとBさんがいます。彼らは大学からの友人で同じ会社に入り、同じように昇進していきました。しかも、同じ年に結婚し、出産も家を建てるのも一緒でした。しかし、二人はある日、突然同時にリストラされてしまったのです。二人は素直に家族に打ち明けようと決め、それぞれの家に帰っていきました。
家に帰ったAさんが「実は今日、会社からリストラされたんだ」と伝えると、奥さんは「今日まで家族のために頑張ってくれてありがとう。仕事はまた探せばいいじゃない。みんなで頑張りましょう。」と言ってくれました。子供も「お父さんが今まで頑張ってくれたんだから、今度は僕が頑張るよ」と励ましてくれました。 Bさんも家に帰り同じようにリストラされたことを伝えました。すると奥さんは「これからどうしたらいいの、ローンも残っているし、子供にもお金がかかる時期なのに、大事なときに頼りにならない人だ。」と責められます。子供にも「小遣いは今まで通りにもらえるの、まだ働きたくないから専門学校に行きたいんだけど」と白い目で見られました。 続きは明日、掲載します。 |
当山の杉の木の写真です。木は太陽の光を得ようと枝を伸ばします。しかし、あまり枝を伸ばすと、上に伸びなくなってしまいます。そのため、杉の木の枝落としをしなければなりません。
私たち人間にも枝落としが必要です。人間にとっての不要な枝とは自分の欲のことです。今の自分の中にある思いが、家族のためなのか、地域のためなのか、大儀のためなのか、それとも自身の欲のためなのかを見極めなければなりませんね。人間は都合の悪いことや責任も人に押しつけますが、自分の欲も誰かのためにと正当化してしまうものです。自分の欲は自分で落とさなければなりませんね。 今日の目標 「あなたのために」と本気で言っているか、考えてみましょう。 |
いただいた菊の花の写真です。綺麗ですね。すべての花弁が中心を向き統一性があるからこそ美しいのでしょう。
私たちは自分のことは自分が一番分かっていると信じながらも、実はまったく分かっていないのかもしれないと不安になることがあります。私たちの心には交差するいろいろな思いがあるからです。一人の人間なのにいろいろな立場や利害があり、動けなくなってしまうこともあります。 それでも、自分の心の中だけは統一しておきたいですね。「自分はどうしたいのか、どう考えるのか」そうすれば、菊の花のようにどんなことでも一つの方向を向いて進んでいけるのかもしれませんね。 今日の目標 心の掃除をしましょう。必要な思いを残し、不要な重荷を捨ててしまいましょう。 |
せっかくの紅葉もモノクロにしてしまうと、色あせてつまらないものです。生きていても楽しいことがない、毎日が退屈だと言う人は、もしかしたらモノクロの世界に住んでいるのかもしれません。
ストレスなどで心が疲れてくると、だんだんと外からの刺激が心に入ってこなくなってしまいます。心のフィルターが劣化してしまった状態です。無気力は底なし沼のようなものです。なかなか抜け出せなくなってしまいます。 目の前の風景が鮮やかであるように、毎日が楽しいように、心のフィルターを掃除しなければならないのかもしれませんね。 今日の目標 今日はどんなことにも興味を持ってみましょう。 |
私たち人間は雨を降らせることはできませんが、コップに水を注ぐことはできます。当然のことなのですが、私たちにはできることと、できないことがあります。ただ、不思議なことは変えられないものを無理に変えようとして徒労に終わったり、自らの努力で変えられることをそのままにしていることが、多くあるということなのです。
たとえば自分の過去、まわりの人間、容姿や寿命などは変えることができません。反対に自分の現状、生き方、能力は努力によって改善することができるのです。 変えられないものは受け入れ、変えられるものは精進する、そしてこの二つを見極めることが大切ですね。(あるキリスト教の祈りを参考にしました。) 今日の目標 変えられるもの、変えられないものを、もう一度考えてみましょう。 |
置賜三十三観音二十一番札所の写真です。二年前にベニガラという昔の染料を使って塗りなおしました。当初はなんだか落ちつかない色だったのですが、最近馴染んできたように感じます。
京都のお寺は木造建築です。装飾もあまりなく無骨にも見えるのですが、時間と共に風格が出てきて、今の荘厳なお堂になったのだと思います。時間が経てば経つほど、よくなっていく建築です。 現代の建物はお金をかけ、建てる人の見栄や欲を象徴しているように感じることがあります。そういった建物は完成した時が一番よくて、だんだんとさびれていきます。 人間も無理をすると、どうしても違和感が出るものです。時間と共に少しずつ、完成していくような人間になりたいものです。 今日の目標 あなたの人生は、完成に向かっていると思いますか。考えてみましょう。 |
明日は甲子の大黒さまの年に一度のお祭です。写真は「開運招福加持」という作法です。参加されたみなさんに福が訪れるように祈る祈願です。この加持で撒かれる神紙は福くじとなっており、七福神の色紙などが当たります。
年に一度の特別な祈祷を修し、参加された方には「大黒さまの福餅」の食べ放題もあります。今年一年の穢れを払い、来年の開運をお受けください。 日時 11月19日(土曜日) 場所 小野川温泉 甲子大黒天本山 時間 10:00と12:00からの2回 料金 2500円(お札と献膳の料金です) 申し込み 当日でかまいません。各時間10分前にお越しください。 |
小野川の背後にそびえる月山の写真です。小野川の人がいつでもお参りできるようにと、出羽三山の月山から勧請されました。私も久しぶりに登りたいと思いながら、なかなか登れません。私にとっては遥かなる頂のようです。
「夢や目標は大きいほどよい」と言われます。しかし、それだけにたどり着くには時間がかかります。日々の努力と経験を積んでこそ得られるのだと思うのです。 私たちは思いが強ければ強いほど、早く実現させたいと焦ってしまいます。しかし、せっかく高いところにある自分の目標を、未熟な今の自分の所に落としてしまっては意味がありません。おそらく今と何も変わらないでしょう。一歩一歩、自分が上がっていかなければなりませんね。 今日の目標 あなたは目標を実現させようと焦っていませんか。考えてみましょう。 |
崖の下を撮ってみました。落ちたら間違いなく死んでしまうでしょうね。「死に至る病」という本があります。本の中で死に至る病とは絶望であると書かれています。
自分の中にある小さな思いを無視して、まわりの期待に応えようとすると、いつしか絶望という落とし穴にはまってしまうのかもしれませんね。 「まだまだ若い、これからだ」と思っていたのに、突然「こんなはずではなかったのに」という迷いにおそわれることがあります。自分の中にある小さな思いにつまずいてしまうのかもしれません。どんな形であれ自分の思いを行動にしなければならないのかもしれませんね。 自分の思いとまわりの期待を両立するのは難しいことです。でも、そうやって生きていくしかないんですよね。 今日の目標 あなたの中に隠された思いがないか、考えてみましょう。 |
当山の看板が錆びてぼろぼろになってしまったので、塗りなおしました。まるで新品のようだと、塗った本人は喜んでいます。
看板は外見さえよければ、それでいいのですから楽なものです。案内は読んでも、ペンキを剥がして中の腐食状態を確認する人はいないでしょう。 私たち人間は中身を問われます。どんなに外見にこだわっても、相手は外見ではなく中身を見ようとします。もちろん、外見だけしか見ない人もいますが。そして、外見には必ず、その人の人間性が反映されるものです。「頭隠して、尻隠さず」の人が多いのかもしれません。内面にも気をつかいたいですね。 今日の目標 今日は心のおしゃれをしましょう。 |
スズメバチがクモの巣にかかり、糸でつり下げられています。凶暴なスズメバチでも、この姿を見るとかわいそうですね。昆虫の世界は弱肉強食です。弱いものは強いもののために生きているようなものです。
今の日本もアメリカのように弱肉強食の世界になろうとしているのかもしれません。終身雇用は崩壊し、安心して働ける社会ではなくなってきているのです。みんなで仲良く生きていきましょうという時代が終わりかけています。 一生懸命に働くことは美徳とされますが、お金の話しをすることはタブーとされてきたのが日本の社会でした。お金が価値判断の基準となることへの防衛策だったのだと思うのです。お金がなくては生きていけませんが、お金だけでも生きていけないと思いませんか。 今日の目標 みなさんは何を大切にして生きていきたいと思いますか。考えてみましょう。 |
copyright/hs-1119
私たち人間にとって家は幸せの象徴かもしれません。人生で一番高い買い物なのですから、それに見合う幸せが欲しいところです。
家に帰れば一日が終わったことを実感できる。家族と一緒に食べる夕食が一番楽しい。家にいると家族のありがたさに感謝できる。こんな家に住みたいですね。もちろんお金をかけただけではこうはなりません。どれだけ、愛情と誠意を注げるかなのです。
人生で一番高い買い物だから、人生で一番大切な家族と住みたいですね。
今日の質問
あなたの帰る家は幸せに溢れていますか。