甲子(きのえね)の大黒さま
必殺仕事人さん、コメントありがとうございます。「もったいないからではなく、申し訳ないから」、「何を食べるかより、どう食べるか」という言葉、本当にそうだと思います。
私の忘れられない思い出に、小学校時代のキャンプがあります。同級生とその親達で行ったのですが、生きたニワトリが連れてこられました。ニワトリの首をはね、羽をむしり、逆さにして血をぬいて、丸焼きにしました。なんと残酷なことでしょう。 でも、今ならそのキャンプで親達が伝えたかったことが、分かるような気がします。私たちは普段自分の手を汚さないだけであって、多くの命の犠牲の上に生きているという事実に変わりはないのです。 よく映画などで「お前の分まで一生懸命に生きるから」というセリフがあります。私たちは多くの生き物の恩恵という名の犠牲によって生かされているのですから、誰もが一生懸命に生きなくてはならないのかもしれませんね。 今日の目標 食べ物を大切にしましょう。 |
飲泉所の雪が融けて、かくされていたタバコの吸い殻が出てきました。これから春になっていくと、雪の中に見えないように捨てられていたゴミが次々と顔を出してくるかもしれません。残念なことに、春の新芽よりも目立ってしまうことでしょう。
「悪事は必ず露見する」といいます。私は、この言葉に人間の善根を感じます。悪いことをして、気づかずに証拠を残したり誰かに言ってしまったりするのは、私たちの魂が悪事をなす事に抵抗しているようにも思えるのです。生まれながらの悪人はいません。悪人を作り出してしまう社会が、善人のままでいられる社会になることを祈らずにはおれません。 今日の目標 悪い行いをしないで、善い行いをしましょう。 |
友人からあるラジオ番組の話を聞きました。ある小学生のお母さんが、学校で「いただきます」をするのはおかしいと言ったそうです。その理由は「ちゃんと給食費を払っているから」だそうです。それに対して学校の先生は「給食は税金の補助も受けているんですから」と言い返したそうです。みなさんは、この話を聞いてどのように考えますか。
「いただきます」をするのは、給食を作ってくれた人、お米や野菜を作ってくれた農家の人、そしてなにより自分のために犠牲になってくれた生き物に対する感謝のためです。感謝の心は、人に対する思いやりの心を育てます。思いやりの心が、人とのあたたかい人間関係を作り、幸せな人生へと導いてくれます。「ありがたい」と思える心は、なによりも尊いと思うのです。 今日の目標 「いただきます」という感謝を忘れないようにしましょう。 ...もっと詳しく |
みなさんも食事には、いろいろと気を使っていらっしゃることと思います。カルシウムをとるために牛乳を飲んだり、足りないビタミンを補うためにサプリメントを服用している人もいることでしょう。
では、塩を摂るように気をつけている方はいらっしゃるでしょうか。この前、聞いたのですが、人間には1日７グラムの塩が欠かせないのだそうです。「敵に塩を送る」という言葉があるくらい、私たちには必要なものなのです。しかし、普段の食生活で塩の大切さを意識することはほとんどありません。 人間関係でも、あたりまえすぎて意識したり気を使ったりしないで、平気でなんでも言える、自由気ままな関係ほど大切です。でも、そういう相手が「ありがたい存在」だとは、なかなか気づかないのかもしれませんね。 今日の目標 いつもそばにいてくれる人に、感謝しましょう。 |
たらおさん、コメントありがとうございます。「耳の痛い話しのほうが、自分の欠点を的確に示してくれているのかもしれませんね」というコメント、たしかにその通りです。
私の言葉が足りなかったのですが、まわりの意見に耳を貸さないということではなく、自分が納得できる生き方を目指したいということです。自分の人生を前向きに、この手で作っていきたいと思うのです。その過程できびしく自分を律していくことも必要です。 人間は主観的だと思います。主観的だからこそ、喜びも悲しみもあり人生の充実があるのだと思います。そして、人間は感情を中心にして生きているからこそ、人生の矛盾を受け入れることができるのかもしれませんね。 たらおさんの的確なコメントに、正直なところ心が乱れました。私もまだまだ修行中です。ブログも模索中です。これからも、お付き合いください。 今日の目標 納得できる１日にしましょう。 |
今回、「甲子(きのえね)」の読み方について、多くのコメントをいただきました。たしかに甲子という字は「きのえね」、「かし」、「こうし」と読むことができます。みなさんがどのような読み方をしても、間違いではありません。当山では「きのえね」と読むことを、ちゃんとお知らせする義務がありました。
今日は私の反省に基づいて書きたいと思います。普段の会話の中で「あれが」とか「そこに」と省略して話すことがあります。自分の中で分かっているから、相手にも伝わっていると考えてしまうと、コミュニケーションがうまくいきません。 自分の思いをどうやって相手に伝えるか。資料をコピーするようにはいきません。どうしても伝えきれない思いが残ってしまいます。そして、その部分が一番大切だったりするのですから、会話は難しいですね。 外人さんに英語で話しかけられれば、どうやったら伝わるか一生懸命に考えますよね。日本語で話すときでも、一生懸命に考えることが大切なのかもしれませんね。 ぶーちゃん、コメントありがとうございます。これからも頑張ります。夏至さん、私も今回反省して、一つ覚えました。夏至さんも、一つ覚えましたね。お互いに一歩進むことができましたね。 今日の目標 いかに伝えるか、考えて話しましょう。 |
うましかさん、コメントありがとうございます。私の父の友人がシャクナゲという花の調査で中国に行ったそうです。広い中国ですし、時間も限られています。その調査の中で三日間かけてある場所にシャクナゲを探しに行ったそうです。でも、探していたシャクナゲはありませんでした。
普通ならば「無駄な苦労だった」と悔しがることでしょう。しかし、その方は「ここにはない、ということが分かっただけでも収穫だった」と言ったそうです。自分の中で無駄な苦労としないで、自分なりの価値を見出したわけです。 普段の生活の中でも「なぜ、そんなことを」とか「なんで私が」ということが、たくさんあります。でも、結局しなければならないんですよね。どうせ、しなければならないのなら、嫌々やるよりは自分なりの価値を作り出したいと思います。 もちろん、誰もが限られた時間の中で生活していますから、できることとできないことがあります。でも、どんなことにも前向きに挑戦する姿勢だけは大切にしたいと思っています。父の友人は前向きに研究を進め、大学院の教授になっています。 今日の目標 どんなことにも、前向きに挑戦していきましょう。 |
めんそーれさん、野々口さん、夏至さん、めんそーれ2さん、コメントありがとうございました。さっそく、タイトルを変更し(きのえね)といれさせていただきました。
「甲子」(きのえね)とは十二支(じゅうにし)と十干(じっかん)[甲(こう)・乙(おつ)・丙(へい)・丁(てい)・戊(ぼ)・己(き)・庚(こう)・辛(しん)・壬(じん)・癸(き)]を合わせて60の数を作り、年、月、日や時間、方位などを表すのに使われてきたものです。本来なら120の数ができてしまうのですが、それでは多いということで半分の60になったんだそうです。また、運勢判断などにも使われます。 当山が甲子の大黒さまと呼ばれるのは、昔は60日に一度の甲子の日が大黒さまのご縁日とされていたからです。甲子の日にお参りに行く大黒さまということで、いつしか「甲子の大黒さま」と呼ばれるようになったそうです。 また、甲子は十干の一番最初の「甲」と十二支の一番最初の「子」とが合わさったもので、60ある数の一番最初でもあります。なにかを始めるときには、まず甲子の大黒さまにお参りに行くという信仰はここから来ています。 ちなみに、甲子園球場が作られたのも「甲子」の年なんです。また、六十歳が還暦なのは「十干十二支」の60の数で一周するから、暦が還ると書いて還暦といいます。私も野々口さんの真似をさせていただいて、明日使えるトリビアでした。 今日の目標 今日は、みなさんそれぞれに目標を作って頑張ってください。 |
ラーゲリ歳時記の中にある「進化論 人はだんだん 猿に似る」という作者不明の川柳です。
ラーゲリとはシベリアの日本人捕虜収容所があった場所だそうです。収容所という過酷な環境の中では人間も動物に近づいていくのかもしれません。私も修行時代は食欲と睡眠欲しかありませんでした。 でも、私の勝手な解釈だと人間の文明が発達していく過程において、人間が猿に近づいていくのだと思うのです。ある実験で人間に好きな物を与え続け、好きなことをさせ続けると、最後に行き着くのは「ごろ寝の生活」だったそうです。 あまりにも便利で快適な生活は、私たち人間を猿に退化させるのかもしれません。苦労することは、私たちが人間でいるために必要なことかもしれませんね。 今日の目標 苦労を厭わず、頑張りましょう。 ...もっと詳しく |
西藤次男坊さんの「皺の数 白髪の数の 罪を持ち」という川柳です。
私たちは知らずに相手を傷つけることがあります。また、誰かを守ったために、誰かを傷つけることもあります。道端の小さな命を踏んでしまうこともあります。私たち人間は知らず知らず多くの罪を背負っているのかもしれませんね。 浄土真宗の親鸞さんは「悪人正機」(あくにんしょうき)と説いています。悪人こそが救われるというのです。みなさんは悪人というと刑務所に入っている人を想像しますよね。でも、親鸞さんにとっては生きている誰もが悪人なのです。自らを極悪最下の者と呼んだ親鸞さんは、ただ阿弥陀様にすがる道を見出したのです。 私も愚かなる凡夫の一人です。でも、知らずに人を傷つけることがあっても、せめて意図的に人を傷つけることはないようにしたいと思います。 今日の目標 意図的に人を傷つけないようにしましょう。 ...もっと詳しく |
たらおさん、コメントありがとうございます。
評判とは自分の知らないところで作られ、巡っていくうちに憶測や偏見も加えられるものだと思います。まるで伝言ゲームのようなものかもしれません。自分の耳に入ってくる頃には、自分にとって必要な評価ではなくなっていると思います。評判や噂話という、一方的に流れてくるもを自分作りの材料にしてしまえば、いつか自分という存在が分からなくなってしまうと思うのです。 あくまでも、自分を作っていくのは自分であって、受け身ではいけないと思うのです。もちろん、だからといって自己中心的な、わがままな自分を作っていいわけではありません。そのために、人から学ぶことが大切だと思うのです。その際に、相手の言葉から学ぶこと以上に、その人生きる姿勢から学ぶことはたくさんあると思います。幸せな人も不幸な人も、そうなっただけの積み重ね、習慣があると思うのです。幸せな人や成功している人の習慣と自分を比較して学ぶことも大切だと考えます。 私は自分の成長の糧になるものは、どんどん取り入れます。しかし、自分の心をかき乱すだけのものには遠慮してもらっています。これが私の境界線です。 文章に説明が足りなかったり、連載の中で矛盾した記事がないように、精進します。ありがとうございました。 今日の目標 尊敬できる人の生きる姿勢から学びましょう。 ...もっと詳しく |
白石朝太郎さんの「人間を 取ればお洒落の 地球なり」という川柳です。
地球を一つの命とする考え方があるそうです。地球にとって循環している水は血液、広大な大地は筋肉といったところでしょうか。では、私たち人間の存在は何にたとえられるのでしょうか。私たち人間の存在は、地球という大いなる生命体の中で有益なのか有害なのかどちらでしょうか。 私たち人間の体にウィルスが侵入すると体は撃退するために、熱を出します。最近の異常気象は地球が人間というウィルスを撃退しようとしているかのようにも見えてしまいます。 解決されない環境問題がたくさんあります。地球に暮らす一員として考えなければなりませんね。 今日の目標 温暖化防止のために、近いところには歩いて、停車する時はエンジンを切りましょう。 |
ゾロさん、ボワールさん、コメントありがとうございます。ゾロさんはどんな時に、自分への噂話が気になりますか。私の場合は誰かとケンカをして後悔したとき、相手に対して申し訳ないことをしてしまったという罪悪感のあるとき、なんだかまわりの人とうまくいかなく疎外感を感じたときに、自分への評判や噂話が気になってしまいます。
ですから、私はいろいろな嫌な感情を次の日に持ち越さないように気をつけています。悪いことをしてたしまったと思ったら、その日のうちに素直に謝ります。自分がまわりから浮いていると感じたら、その原因を考えたり聞いてみます。 自分の中に不安があるからこそ、まわりの噂話が気になるのかもしれません。 まわりの人間を変えることはできません。ですから、自分の不安を放置しないで、その日のうちに安心に変えることが大切だと思います。問題や不安を「そのうち、そのうち」と棚上げするのではなく、「今日のことは、今日のうちに」とやるべきことをやっているという自信がボワールさんのように前向きに、まわりの評判や噂話に対して揺るがない自分でいられる秘訣なのかもしれませんね。 実際には難しいのでしょうが。その日の夕焼けを見る頃に安心して、今日一日が終われることに感謝できたらいいですよね。 今日の目標 今日の不安は、今日のうちに安心に変えましょう。 |
水瀬片貝さんの「評判は いかがでしたか、僕の死後」という川柳です。
私たち人間は人の評判が気になってしまいます。自分の知らないところで何を言われているか、とても気になります。また、その場にいない人の話で盛り上がるのも、私たちです。しかも、その評判に左右され思うようにいかなくなることもあります。 人によっては良く思われたいと見栄を張ったり、自分のことを悪く言っていないか監視する人もいます。かといって、まわりの評判をまったく気にしないというのも、難しいものです。 評判や噂話を気にするのは、私たち人間の悲しい習性なのかもしれません。現代は合理主義で効率の悪いものは、次々に排除されています。しかし、私たち人間の心は良くも悪くも百年前と変わらないのかもしれませんね。 今日の目標 評判を気にせず、人を評価せずに頑張りましょう。 ...もっと詳しく |
copyright/hs-1119
ある調査によりますと、少年院に入所している子供達の家には仏壇や神棚が、ないことが多いのだそうです。「ありがたい」という感謝の心がなければ、自分の命や人生、まわりの人の命や思いを粗末にしてしまいます。「ありがたい」という気持ちがないということは、大切なものがないということです。
自分の人生に大切なものがないという空虚感は「どうせ、俺なんて」とか「失うものはなにもない」という、追いつめられたような心境を作りだしてしまいます。あとは「キレる」瞬間を恐れながらも、待ち望むようになってしまうのかもしれません。
感謝の心は、かけがえのない大切なものを、誰もが持っているということを教えてくれます。そして、子供達は両親の日々の姿から、感謝の心を学んでいくのかもしれませんね。
今日の質問
あなたにとって「かけがえのないもの」はなんですか?
...もっと詳しく