甲子(きのえね)の大黒さま

甲子の大黒さまについて
 人の世は不思議な縁の世界である実感させられることがよくあります。考えてみれば、私たちが生まれてくる時にも生まれる場所や時間、そして両親を自分で選んで生まれてきたわけではありません。学校の同級生も会社の同僚もご近所の人も、自分が選んだわけではありませんよね。気づいたら両親がいて、友達がいて、一緒に仕事をする仲間がいたわけです。なにかの縁があったからこそ一緒にいるのでしょうね。
 
 私は京都の大学に四年間通いました。高校の修学旅行で京都を訪れた時には、自分がこの町で暮らし関西弁の友達と付き合うとは夢にも思っていませんでした。しかし、その二年後には京都に住んでいたのでした。本当に世の中とは不思議なものです。
 
 世の中にはたくさんの人がいます。しかし、世の中のほとんどの人とは顔を合わせることも、話しをすることもありません。自分が人生のなかで縁があり出会う人は1000人にも満たないのかもしれませんね。自分の電話帳に1000件を越える登録をしている人はほとんどいないことでしょう。私たちは世の中のごくごく限られた人間としか付き合うことができないのかもしれませんね。そして、人の世の出会いとは人知を越えたものであり、私たちには選択権がないのかもしれないと思うこともあります。

 縁によって巡り会った人達と・・・続きは明日掲載します

今日の写真
 何の木か分かりませんが、来年の花芽をつけていました。これから厳しい冬を乗り越え、来春には花を咲かせるであろう、この木を見守りたいと思います。
 
 めんそーれさん、野々口さん、夏至さん、めんそーれ2さん、コメントありがとうございました。さっそく、タイトルを変更し(きのえね)といれさせていただきました。
 
 「甲子」(きのえね)とは十二支(じゅうにし)と十干(じっかん)[甲(こう)・乙(おつ)・丙(へい)・丁(てい)・戊(ぼ)・己(き)・庚(こう)・辛(しん)・壬(じん)・癸(き)]を合わせて60の数を作り、年、月、日や時間、方位などを表すのに使われてきたものです。本来なら120の数ができてしまうのですが、それでは多いということで半分の60になったんだそうです。また、運勢判断などにも使われます。

 当山が甲子の大黒さまと呼ばれるのは、昔は60日に一度の甲子の日が大黒さまのご縁日とされていたからです。甲子の日にお参りに行く大黒さまということで、いつしか「甲子の大黒さま」と呼ばれるようになったそうです。
 また、甲子は十干の一番最初の「甲」と十二支の一番最初の「子」とが合わさったもので、60ある数の一番最初でもあります。なにかを始めるときには、まず甲子の大黒さまにお参りに行くという信仰はここから来ています。

 
 ちなみに、甲子園球場が作られたのも「甲子」の年なんです。また、六十歳が還暦なのは「十干十二支」の60の数で一周するから、暦が還ると書いて還暦といいます。私も野々口さんの真似をさせていただいて、明日使えるトリビアでした。
 
今日の目標
 今日は、みなさんそれぞれに目標を作って頑張ってください。
 先週、いろいろなコメントをいただきありがとうございました。人の考え方はいろいろだと頭では分かっていても、実際にコメントという形でいただきますと勉強させられました。
 
 そこでみなさんにお願いがあります。匿名でかまいませんので、私のブログをご覧になって感じたことを、どんどんコメントしていただきたいと思います。記事の中でみなさんのコメントに対して返信させていただきたいと思っています。
 
 私のブログはまだまだこれからです。みなさんに鍛えていただき、より良いブログにしていきたいと願っています。
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 みなさんの今年の運勢は、いかがだったでしょうか。九星すべてを読んでみると、かならず良いことと悪いことがうまく入っています。結局は各個人の努力も大切ということなのかもしれません。
 
 「人事を尽くして天命を待つ」という言葉がありますが、やることをやった後でなければ、天運は味方してくれないのかもしれません。自分の努力と運勢にうまく乗ることの、両方がそろってはじめて物事が成就するのかもしれませんね。
 
 甲子の大黒さまは右手を高々と挙げ、小槌を持っておられます。小槌は開運招福の象徴です。私たちも幸運をつかめる一年にしたいですね。
 
今日の目標
 今日は「やることをやった」一日にしましょう。
明日は甲子の大黒さまの年に一度のお祭です。写真は「開運招福加持」という作法です。参加されたみなさんに福が訪れるように祈る祈願です。この加持で撒かれる神紙は福くじとなっており、七福神の色紙などが当たります。
 年に一度の特別な祈祷を修し、参加された方には「大黒さまの福餅」の食べ放題もあります。今年一年の穢れを払い、来年の開運をお受けください。

日時   11月19日(土曜日)
場所   小野川温泉 甲子大黒天本山
時間   10:00と12:00からの2回
料金   2500円(お札と献膳の料金です)
申し込み 当日でかまいません。各時間10分前にお越しください。
 11月19日に甲子の大黒さまのお祭りがあります。写真は出羽三山の法流を受け継ぐ山伏の「宝弓の大事」という払いの作法をしているところです。年に一度の特別な祈祷を修し、参加された方には「大黒さまの福餅」の食べ放題と、幸運のお重ね餅や七福神の色紙が当たる「福くじ」の抽選があります。隣近所お誘いの上、ご参拝ください。

日時   11月19日(土曜日)
場所   小野川温泉 甲子大黒天本山
時間   10:00と12:00からの2回
料金   2500円(お札と献膳の料金です)
申し込み 当日でかまいません。各時間10分前にお越しください。
 当山では、厄払いの祈願や還暦の同級会の団体祈願をしています。厄年は人生の転換期にあたるのです。つまり、今までの生活や物の考え方では、いけませんよということです。新しい自分にならなければならない年なのです。
 社会人として会社に勤める、結婚して家庭を持つ、転職する、管理職として部下を指導する、仕事を退職して第二の人生をスタートするなどはすべて人生の転換期です。これらの転換期は厄年と共にやってくることが多いのです。
 新しい生活に慣れるためには、どうしても無理をしてしまいます。また、まわりからのプレッシャーもあります。ですから、体調を崩したり怪我をしやすくなるのです。そのため、悪いことが起きないようにお払いをしてもらうのが厄年なのです。

今日の目標
 人生の転換期に入っていることに気づかないままの人が多くいます。あなたはどうですか、考えてみましょう。
副さんの法話
 日本には多くの神様仏様がいらっしゃいますが、それぞれに私たちが幸せになるための教えを説いてくださっています。甲子の大黒さまの教えとは笑顔で生活することなのです。人間誰しも笑顔で生活したいと思いながらも、実際はなかなか難しいのではないでしょうか。笑顔で生活するためには、笑顔の下に感謝の心を持たなくてはなりません。毎日の生活の中で食べられること、働けること、家族がいることなどが当たり前のことになっていれば、不平不満ばかりになってしまいます。「当たり前」を「ありがたい」に変えることが笑顔の秘訣なのです。この世の中に当然の権利など一つもありません。自分が一人で生きているのではなく、多くの人の「おかげ」をいただいて生かされているということに気づかなくてはなりません。感謝の心をもてば、自分自身を大切にすることができます。自分を大切にできるからこそ、まわりの人も大切にできるのです。だから、お互いに笑顔で幸せになれるのです。「ありがたい」を口癖にしてください。あなたの生活の中に隠れている「ありがたい」を探すことができれば、大黒さまような笑顔で生活することができるのです。
小野川温泉を一望できる高台に甲子大黒天本山があります。当山は甲子大黒天を祭る日本唯一の本山です。弘法大師が湯殿山を開創されたときに、大日如来のお告げにより作られたとされるのが甲子の大黒さまです。
 ここは福・禄・寿授与の霊場といわれ。福とは精神的な心の豊かさ、人間関係や生き方など、目に見えない願い事を叶えてくれます。禄とは物質的な豊かさ、仕事やお金の願い事が成就できるように。寿とは、心身の健康をまもってくれます。このように、いろいろな願いを聞きとどけてくださるのが甲子の大黒さまなのです。