【報告】ダウトフルサウンド酒田公演《庄内の民話「山」》
7月20日、東京を拠点に活動する日英バイリンガル劇団「ダウトフルサウンド」による、演劇公演が当館の庭園「鶴舞園」にて上演されました。 写真は、右からダウトフルサウンドの若月 ロビンソン アンドリューさん(演出)、若月 ロビンソン 紫那子さん(出演)、三上万紀子さん(演出)です。 上演された《庄内の民話「山」》は、鶴岡市在住の畠山弘氏による「庄内の民話」をもとにつくられた演劇作品です。約一時間半の公演で、8つの物語が演じられました。 語り「宙吊りの棺」:荒れ果てた山寺の貧しい僧に可愛がられた猫の恩返し。 演目「嫁と姑」 意地悪な姑のいびりに耐えかねた嫁が、助けたを求めた方策とは… 軽快な太鼓の音とともにストーリーは展開されます。 演目「てんぽうこぎ」:山形一のうそつきが、庄内一のうそつきの家に「うそくらべ」にやってくる。しかし、家にいたのは庄内一のうそつきではなく、その娘… 演目「猫」:芝居見物に出かけた家族の留守番をしていた老婆のもとに、ふらりやってきた猫。面白おかしく踊ってみせたその後に… 演目「鮭女房」:貧しい漁師が最上川で捕まえた鮭は孕んでいた。放してやった漁師の家に、その晩若い娘が訪ねてくる。 ちょっと悲しい物語… 朗読「鯖売り」:鯖売りがそれと知らずに立ち寄ったのは山姥の家。食べられそうになった鯖売りは、山姥をぎゃふんと言わせようと… 演目「こぶの爺さんと七匹の狐」 顔のこぶに悩む爺さんが、玉川寺のお堂にお祈りに来る。そこに狐たちが酒盛りをしに現れ、やがて始まった楽しげな踊りに爺さんは我を忘れて飛び出して… 公演は40名を超すお客様にお集まりいただき、大盛況でした。 庭園の池や築山、太鼓橋を利用した演技は、お話の時代へタイムスリップしたような臨場感がありました。朗読、演技、歌、音楽、そして笑い。人を引き付ける力のある芸術的な演劇に、お客さまも大満足のようでした。 ダウトフルサウンドの皆さん、ありがとうございました! 今回の演目のもとになった物語は、畠山弘著『庄内の民話』にて詳しくご覧いただけます。ご興味をもたれた方は、「本の森」鶴岡市城南町13-17 電話0235-28-1639 へお問い合わせ下さい。
2014.07.21