お知らせが遅くなりましたが、山形新聞酒田専売所の読者に月に１度配布される「まちかどエッセンス」に平成27年５月号からコラムを連載せて頂いております。 『すぐそこにある美術』というコラム名で、学芸員二名と館長が交互に担当しています。   街の中心に60年以上あり続ける本間美術館は、その長い歴史から地元の方にとって知っているようで知らないことの多い美術館のように感じられます。 皆さんのすぐ近くに、地元の芸術・文化・歴史を保存する大切な美術館があることを知ってもらい、さらに身近に感じて頂ければと思いながら毎月書かせていただいております。   お手元に届く方は一度目を通していただければ幸いです(´▽｀)      

厳しい暑さの夏から急に涼しくなり、気づけば秋の気配が漂っています。   本間美術館は、美術鑑賞に加え日本庭園の美しさを堪能できる「芸術の秋」にぴったりな美術館です。   色づきはじめた庭園を、秋空の下、風を感じながら散策してみませんか？       本間家旧別荘で酒田の迎賓館でもあった「清遠閣」からも、秋の庭園をご覧頂けます。 庄内藩主の休憩所となった一階上座式   大正14年、東宮殿下（昭和天皇）がご宿泊された二階     美術展覧会場では企画展「すごいぞ！日本の美術」を好評開催中です。     酒田にお越しの際は、ぜひ本間美術館へお越し下さい(´▽｀)      

９月４日、姉妹館の盟約を結ぶ鶴岡市の致道博物館さんとの「姉妹館交流会」が行われました。 本間美術館と致道博物館は、開館が昭和22年、25年とほぼ同時期に同じ庄内に創立しました。以来、60年以上、支え合いながら地域の歴史・文化・芸術の保存と発展に努めています。   交流会は今年で17回目で、酒田と鶴岡を交互に会場として行っています。 今年は私たちが致道博物館さんに招待され、鶴岡に行ってきました(^^)   交流会は、上半期の報告や今後の展開などを話ながら、和やかに…後半は大いに盛り上がりとても楽しい時間となりました。     庄内は南北に長く、同じ歴史をたっどっても遺された文化・芸術は酒田と鶴岡では違ったものが見られるように思います。 庄内に興味があって、もっと知りたい！100％満喫したい！という方は、ぜひ本間美術館と致道博物館の二館を巡ってみてください('◇')ゞ     致道博物館HP http://www.chido.jp/index.html  

好評開催中の企画展「すごいぞ！日本の美術」のギャラリートークを、 ９月６日（日）午前11時 より行います。   展覧会は、 ・強さだけじゃない、COOLな“SAMURAI”美学 ・着物が象徴する“NIPPON” ・日本の美を世界へ、近代の日本画 ・ずっと昔から、日本人は“カワイイ”が好き！ ・「写実」ではない、「写意」というリアル ・憧れがエネルギー、日本のインテリジェンスアート ・世界を魅了！独自に進化した日本の美術工芸 ・日記・物語・和歌・俳句、文字だって美術になる！ ・日本の版文化は世界一！ ・絵巻物はマンガの原点か?! と10項目に分けて45点を出品。 各項目ごとの点数は多くはありませんが、1回で10のお楽しみがありますよ！   会場では、長沢芦雪が描いた子犬が作品を紹介しています。   ギャラリートークではこれにプラスして学芸員が作品の見どころを解説します。 日本の美術に親しみを感じ、さらに先人たちのセンス・技術・美意識の高さに驚いて頂ければ幸いです。   ９月６日（日）午前11時に、美術展覧会場一階にお集まり下さい('◇')ゞ      

本日より、企画展「すごいぞ！日本の美術」が始まりました！ 日本の美術に親しみを感じ、さらに先人たちのセンスや技術、美意識の高さに驚いてもうらおうという展覧会です。     展覧会は、 ・強さだけじゃない、COOLな“SAMURAI”美学 ・着物が象徴する“NIPPON” ・日本の美を世界へ、近代の日本画 ・ずっと昔から、日本人は“カワイイ”が好き！ ・「写実」ではない、「写意」というリアル ・憧れがエネルギー、日本のインテリジェンスアート ・世界を魅了！独自に進化した日本の美術工芸 ・日記・物語・和歌・俳句、文字だって美術になる！ ・日本の版文化は世界一！ ・絵巻物はマンガの原点か?! と10項目に分けて45点を出品。各項目ごとの点数は多くはありませんが、1回で10のお楽しみをご提供できればと思っています。               来館された一人ひとりが、それぞれに「すごいぞ！」と感じる作品に出会える場をご提供し、作品解説でそのお手伝いをさせて頂きます。 ぜひご来館下さい (' ◇ ') ゞ                

8月8日、ワークショップ「夏休みだよ！本間焼の絵皿をつくろう」を行いました。 小学生の女の子二人が参加してくれて、一人は二枚の絵皿をつくっていきましたよ(^^)     今回は人数が少なかったぶん、ゆっくり丁寧に絵の具の使い方などを教えることができました。 素焼きの皿に絵具で描くのは大人でも難しいのですが、二人とも上手でしたよ(^^)/     窯場も見学して、焼き上がりの瞬間にも立ち合うことができ、忘れられない夏休みの体験になのではないでしょうか。   完成した絵皿がこちら 焼き上がりには絵の具の色が変化するので、そこも予想しながらの作業でした。 二人とも大満足の仕上がりのようでしたね。 部屋に飾ったり、アクセサリーを入れたりして使ってね。   絵皿づくりは年に数回開催していますので、次の機会にぜひ参加してみて下さい('◇')ゞ          

夏休みも半分が過ぎようとしていますね。 本間美術館では、夏休み中のイベントとしてワークショップ「夏休みだよ！本間焼の絵皿をつくろう」を企画しています。（明後日、8日です！）     今回は子ども限定で企画したのですが…まだまだ定員に達していません(+_+) そこで急きょ、子どもも 大人も大歓迎 ということになりました。 料金もいつもよりお安くなってます(^^ゞ 夏休みの思い出づくりに参加してみませんか？ぜひご予約下さい！！      

7月も残り2日となり、夏の暑さもいよいよ本番ですね。 現在、美術展覧会場では「江戸絵画と芭蕉」展を開催しており、松尾芭蕉が酒田に遺した遺墨《玉志亭唱和懐紙》を公開中です。   芭蕉は奥の細道で、元禄二年（1689）7月29日、30日、8月3日～9日に酒田を訪れ滞在しています。（7月31日は吹浦、8月1日、2日は象潟へ足を延ばしました）※暦は陽暦   長旅で疲れていたのか、奥の細道では酒田での滞在日数が最も長いんですね。 その滞在中に詠まれたのが 「温海山や吹浦かけてゆふ涼」 「暑き日を海に入たり最上川」 「初真桑四つにや断ん輪に切ん」　の三句です。     そして、その中で唯一「初真桑…」の句が《玉志亭唱和懐紙》として酒田に遺りました。 山形県指定文化財　松尾芭蕉筆　玉志亭唱和懐紙 玉志（近江屋三郎兵衛宅での即興の句会で詠まれました。芭蕉・曾良・不玉・玉志の四人の句が記されています。   つまり、展示中の《玉志亭唱和懐紙》を鑑賞するなら今！なんですね( ﾟДﾟ) さらに「曾良日記」によれば《玉志亭唱和懐紙》が書かれたのは8月8日となっています。   7月29日・30日、そして8月3日～9日 はぜひ「江戸絵画と芭蕉」展へお越し下さい。    

7月26日（日）午前11時より、開催中の企画展「江戸絵画と芭蕉」のギャラリートークを行います。 酒田に残る唯一の芭蕉の真筆《玉志亭唱和懐紙》をご紹介するとともに、芭蕉が生きた江戸時代前期の絵画について解説します。       会場一階には、狩野派・雲谷派・土佐派・長崎派・琳派の作品を展示。     会場二階には、芭蕉を中心とした酒田の俳諧資料を紹介。   芭蕉ファンも江戸絵画ファンも楽しめる内容ですので、ぜひギャラリートークにご参加ください(^^)/            

開催中の展覧会「江戸絵画と芭蕉」は、芭蕉が酒田を訪れた期間（7月29・30日、8月3～9日）に合わせた記念展で、酒田に遺る唯一の芭蕉の遺墨《玉志亭唱和懐紙》（県指定文化財）の公開が目玉となっています。     しかし、芭蕉の遺墨だけではなく、大変貴重で伝来もとても興味深いものも展示されています。   それがこの《木彫芭蕉像》です！ この像は『芭蕉庵の庭前の柳の木で門弟が師を偲んで彫ったものであり、仏頂和尚の遺偈とともに庵の什物であったが、門流の違和に際して流出した』と伝わっています。 美濃派の神谷玄武坊が所有していましたが、天明五年に酒田を訪れた際に仏頂和尚の遺偈とともに武長百合坊が譲り受け、現在は本間美術館に収蔵されています。 いかにも武家出身らしい肩をはった厳しい表情で、風雅に徹した崇高な風貌を伝えています。 黒光りしているのは長年に渡り像の前で香が焚かれていたからで、俳諧の祖として芭蕉が祀れていたことが分かります。     芭蕉の遺墨とともに、この機会にぜひご覧ください。