「日本遺産(Japan Heritage)」は(地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産」として文化庁が認定するものです。
そして平成29年4月28日、酒田市が『荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間 ~北前船寄港地・船主集落~』というタイトルで、函館市・松前町(北海 道)・鰺ヶ沢町・深浦町(青森県)・秋田市 (秋田県)・新潟市・長岡市(新潟県)・加賀 市(石川県)・敦賀市・南越前町(福井県)と共に認定を受けました!
今回認定された理由としては、江戸から明治時代にかけて、北海道、東北、北陸と西日本を結んだ西廻り航路を利用し、各地に繁栄をもたらした北前船の寄港地・船主集落は、時を重ねて彩られた異空間として今も人々を魅了している、といった点が評価されてのことです。
最盛期には年間2500隻もの船が寄港し栄えていた酒田のストーリーを構成する文化財は下記の通りです。
・日和山公園 ※市名勝
北前船の船乗りたちが出航前に日和をみた場所。
・旧鐙屋 ※国史跡
北前船で財をなした廻船問屋「鐙屋」の店舗、家屋。
・本間家旧本邸 ※県有形(建造物)
北前船で財をなした、豪商・本間家の邸宅。
・山王くらぶ ※国登録有形(建造物)
北前船の船主や、商人たちが利用した料亭。
・相馬屋主屋(相馬棲) ※国登録有形(建造物)
北前船の船主や、商人たちが利用した料亭。
・本間氏別邸庭園(鶴舞園)※国名勝
北前船で運ばれた各地の銘石で造られた池泉回遊式庭園。冬期間の港湾労働者の失業対策として築造された。
・塞道絵幕(大壽和里大祭事)ー酒井侯御安堵祝宴ー ※市有形民俗
北前船で繁栄した酒田港の様子が描かれた幕絵。
・酒田山王祭祭礼用亀笠鉾 ※市有形民俗
北前船で財をなした、豪商・本間家が京都の人形師に作らせ、北前船で運んだ笠鉾。
・酒田袖之浦・小屋之浜之図 市有形(歴史資料)
北前船で繁栄した酒田港の様子が描かれた絵図。
・雛めぐり(雛街道) ※未指定
北前船で運ばれたとされる、贅を尽くした雛人形を見て回る風習。
本間美術館からは、ストーリーを構成する文化財として上記の《本間氏別邸庭園(鶴舞園)》と館蔵品である《酒田袖之浦・小屋之浜之図》が登録されています。
《酒田袖之浦・小屋之浜之図》酒田市指定文化財
多くの方に酒田の歴史・文化を知ってもらい、足を運んでいただければ嬉しいです。