今年度の特別展、《書画にみる文人冬青小林勇》の開催まであと21日。本展をより楽しんで頂くために、小林勇とその作品について少しずつお話させていただきます。
小林勇 ~history~(最終回)
岩波書店の編集者となった小林でしたが、昭和7年(1932)に岩波書店を離れ「鐡塔書院」を設立します。しかし翌年に廃刊となり、幸田露伴・寺田寅彦・小泉信三のすすめにより岩波書店に復帰。戦後には支配人、代表取締役、会長を歴任しました。
小林は、創業者・岩波茂雄の教養主義の遺産を継承し、良書を刊行するとともに「岩波文庫」「岩波新書」の刊行に携わりました。広く一般社会に知を開いた功績は、岩波茂雄とともに近代日本の出版文化をつくった偉大な出版人として知られています。
昭和47年(1972)に69歳で岩波書店を退き、昭和56年(1981)、鎌倉の自宅で死去。その生涯は常に岩波書店とともにありました。
次回は、小林勇の画業についてお話させていただきます。
お楽しみに('◇')ゞ
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