開催中の展覧会「本間家の文化財」から出品作品のご紹介です。


■小原慶山筆　異人形容図巻（酒田市指定文化財）

長崎港に来航した異人の風俗を描いた図は、江戸初期から数多く制作されました。その中でも、本図は非常に丁寧に描かれ、慶山の画力がいかんなく発揮された秀品の一つといえます。
巻末にある書家・佐々木文山の跋文から、長崎奉行の石河土佐守と日下部丹波守に、異国人の形容の写生図を描き台覧に備えよとの幕府の命が下り、慶山に古い異人写生図から模写をさせ、それを一巻にまとめたとわかります。
本図巻は、享保三年（1718）3月19日に幕府に献上されました。

【描かれている人物】
大明人　大明女　大明人兒共　清朝南京人　清朝女　清朝人　清朝人兒共　南京商人　福州人　清朝　漳州人　廣南人　東京人　咬澑吧人　阿蘭陀人　阿蘭陀人女　モウル人　アマカワ人　エケレス人　ロソン人　暹羅人　カフリ人　ハタン人


本間美術館・新館一階にて、8月30日まで展示しております。
ぜひ、本物を生でご覧下さい。