「織元山口の仕事」展に出品中の作品の中から
今日はこの1点をご紹介します。
「上杉本 洛中洛外図屏風」
昨年の大河ドラマ「天地人」でブームとなった米沢上杉藩。
「上杉本 洛中洛外図屏風」は狩野永徳が描き
織田信長が上杉謙信に贈ったとされ、
代々上杉家に伝えられてきました。
現在は米沢市上杉博物館所蔵となって
国宝に指定されています。
今回展示の作品は、この屏風の米沢織による複製です。
2001年に米沢市に開催された
上杉鷹山生誕250年記念イベント
「鷹山フェスティバル」出展のために制作されました。
8色の絹糸と金糸の計9色の糸が用いられ、原寸大で織られています。
なんと、1cmの中に480本以上ものヨコ糸が入っていて、
一曲(12分の1枚)につき3万本以上の糸が使われているそうです!
ところで「洛中洛外図」とは、
京都の市街(洛中)と郊外(洛外)の中に
公家、武士、庶民の暮らしや年中行事などを描いたものをいいます。
風俗画という意味では、浮世絵のルーツでもある作品です。
複製とはいえ、浮世絵のはじまりでもある
国宝「上杉本 洛中洛外図屏風」を展示しているというのは
なんだか感慨深いですね。
ちなみに六曲一双がそろって展示されたのは
2001年の制作時以来だそうです。
この機会に大迫力の「洛中洛外図屏風」をご覧ください。
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