小説?
入院していたボクらの楽しみといえば、ラジオくらいだった。
歳の離れた人もたくさんいたので色んな話を聞いた。



「あの曲のフレーズ、たまんないよね?」
「あれを聞くと涙が出てくるよ」



ボクにはなじみのない人の話ばっかりだった。




それが「ビートルズ」という人たちだとわかるまでは時間はかからなかった。




世界に名を馳せた誰もが知ってるバンド

でもボクはそれがどんな人でドコがそんなにすごいのかわからなかった。





学校を休みがちだったボクは、よく朝の子供番組を見ていた。

そこで流れていた曲がボクはお気に入りだった。

それがボクの初めてのビートルズ。


サージェント・ペッパーズ・ロンリーハーツ・クラブ・バンド
ヘルプ
イン・マイ・ライフ
ミッシェル

名曲を数えたらキリがない。


そんなTVで覚えてた曲が病院で聞くことになるとは思わなかった。





入院してたボクらには週に一回おこづかいがあった
それを持ち寄って、一階にある売店でお菓子やジュース、雑誌を買うことが出来た。
しかし、ある日、その事件は起こった。



「みんなのお小遣いをかけて遊ぼうぜ」



とうぜん、ボクの意見は無視される

その方法は


「ビートルズの曲当てゲーム」



当然言い出した人の趣味でそうなったのだ

慌てたボクは年上の人からテープレコーダーを借り、必死になって覚えた

その甲斐あって、すべての曲をいつのまにか覚えることになった






あれから色んな曲を聴き、色んな曲を作ってきたけど、いつも最後にはビートルズを聴く

ホッとすると同時にまたいまだに新たな発見があったりする





30年以上も語り継がれてる曲


いつまでも色褪せることない曲たち・・・
2005.06.10:gas:[小説?]
  
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