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日米戦争「真珠湾と原爆」を望んだのは誰か ルーズベルトとスチムソン

 日米戦争「真珠湾と原爆」を望んだのは誰か、ルーズベルトとスチムソン(渡辺惣樹著)と言う本の抄録です。

 私たちは、GHQによる近現代史の歪んだ歴史解釈を見直すべきである。

 ルーズベルト大統領の本当の敵は誰だったのか?対独戦争参戦を望んでいたフランクリン・デラノ・ルーズベルト大統領、参戦を肯んじなかった米国民の非干渉主義があった。

 真珠湾攻撃を恐れていたハワイ州民。震えながら真珠湾奇襲の一報を待っていたルーズベルト大統領。コーデル・ハル国務長官は暗号解読して、攻撃情報をハワイ地元紙に1週間前にリークしていたと言う。

 原爆を落とした男ヘンリー・スチムソン。彼は日本の満洲権益を認めず、リットン調査団も無理解で、悪の枢軸国と決めつけられ、日本への包囲網は、アメリカ・中国・ソビエトにより行われた。

 待ち焦がれた真珠湾攻撃。ルーズベルト大統領の狙い通り、悪の枢軸国を叩き潰すチャンスを得た。奇襲攻撃と思わせるよう、米国民には最後通牒ハルノートは隠蔽された。

 日米開戦直前、マンハッタン計画が動き出した。ドイツ降伏後のポツダム会談中に実験成功。チャーチル首相の一押しがあり、スチムソン陸軍長官は白人以外の黄色人種の国・日本への投下を決めた。敗北同然の最後の場面で、原爆を使用する必要は無かった。

2024.06.04:dai:コメント(0):[学習]

日中友好侵略史

 日中問題を語る上で必読書と言える「日中友好侵略史」(門田隆将著)を読んだので、読書抄録にまとめる。

 1949年、中国の対日工作を廖承志(りょうしょうし)が全面的に担当することになった。左翼以外の自民党のターゲットは松村謙三、趣味のランの花で工作を開始した。同時に、公明・創価学会へも工作、有吉佐和子が仲介し、池田大作が日中国交正常化を提言した。

 角福戦争の中で 、日中国交正常化がテーマになった。その頃、キッシンジャー大統領補佐官が極秘訪中して、ニクソンショックで世界の流れが変わった。国連への中国加盟と台湾追放がテーマになった。当時、中共はソ連と敵対して、西欧に友好国を求めていた。山形県選出の衆議院議員・木村武雄は、石原莞爾の「世界最終戦争論」から洞察して日中国交回復を実現するべく田中角栄の政権を目指した。大平もこの動きを察知していた。日中国交正常化を掲げ、総裁選で田中角栄が福田赳夫を破った。

 周恩来首相は、竹入公明党委員長との会談で戦時賠償問題を無くすことを示した。その後の膨大なODAによる中国援助があり、賠償より遥かに大きなものになった。椎名特使は台湾との交渉で日華断交とは言わず、今後も従来通りに継続すると述べた。

 1972年、田中訪中団は全ての情報を把握され、戦争中の表現に難癖をつけられ攻勢を強められてきた。日本は戦争を通じて中国国民に重大な損害を与えたことの責任を痛感し深く反省する、と言う文言で共同声明が発表された。周恩来は田中角栄に「言必信、行必果」の言葉を手渡した。「言ったことは必ず行い、行うことは必ず果たす」の意味で、今の政治に関わるものは小器のもので論じるに足らないとの意味。そこに田中角栄の小物ぶりに深い皮肉と軽侮が表れている。

 鄧小平がやって来て日中友好絶対主義をもたらした。1989年、天安門事件が勃発し、人権弾圧が世界を驚愕させた。世界が中国への制裁を取ろうとした時に日本が反対し、天皇訪中で制裁を解いた。

 1998年、江沢民は日本軍国主義が侵略行為を行い中国人民に大きな災難をもたらしたと発言し、反日教育を始めた。中国の共産主義は既に破産しており、民族・愛国主義に変わっていた。橋本龍太郎総理は、中国女性工作員のハニートラップに掛かり、機密情報を漏洩した。その後も自衛官の情報漏洩などハニートラップは後を絶たない。百年国恥とは日本への恨みを指す。千人計画に日本人研究者が好待遇で呼び寄せられ、学術会議は喜んで中国に協力している。

 安倍晋三はトランプを抱き込み、アメリカはようやく中国の狙いに気付いた。対中非難決議さえ出来ない、二階俊博や自民党・公明党の親中・媚中の政治家たちが、日本の行く末を誤らせている。
2024.05.20:dai:コメント(0):[学習]

新戦争論

新戦争論(小林よしのり著)を読んだので、読後感と自分の価値観と共鳴した部分を紹介する。

 日本はアメリカと一体になって戦争する「普通の国」になるか?イラク戦争を検証すると自ら考えないといけない。「保守」なら主体を日本に置くべき。アメリカに感化される「保守」はあり得ない。国連人権委員会の不作為の罪。国連はアメリカを追求するべき。民主主義は万能ではない。大国の属国にならず、国家の存続と道義のためなら戦争も辞さない覚悟を持つことが「保守」である。まだまだ日本人は「閉ざされた言語空間」の囚人である。

 靖国神社を守るのではない。英霊が守りたかった日本を守るのだ。英霊となった少女たちの顕彰をさせず、犠牲者だ無駄死にだとしてきた戦後の平和主義は、死者を冒涜し遺族を踏みにじるものである。国民主権なら徴兵制である。リベラル(自由)派は、無制限の自由が人を孤独にし、人も社会も不自由にすると言うことに気付かねばならない。売春を罪悪として差別する感覚が日本人にはない。グローバリズムを受容する者たちが、慰安婦「性奴隷」の価値観に抗うことはおかしい。日韓基本条約に立ち返れ。
2024.05.06:dai:コメント(0):[学習]

閉ざされた言語空間 ~占領軍の検閲と戦国日本~

 閉ざされた言語空間 ~占領軍の検閲と戦国日本~(江藤淳 著)を読んだので読後感想を述べます。
 この本は、現在のマスコミの自主規制コードを理解するのに役立つ。合衆国国立公文書館の1次資料を基に執筆された。

(第1部) アメリカは日本での検閲をいかに準備していたか。
 検閲局長官プライスは、日本の降伏後を見越して、陸軍長官スティムソンに提案していた。(1943年)
 検閲規則  軍隊の移動 連合国の批判 暗号通信 政治への言及 風聞 公共の安寧を妨げる一切の主題  違反者は軍事法廷で処罰される。
 以上、戦争中に事前に準備されていた。

(第2部) アメリカは日本での検閲をいかに実行したか。
 GHQのスタンスは、最高司令官マッカーサーが、日本政府に命令し、交渉するのではない。
 日本出版法は、禁止したいどんな記事にも注文をつけることができる。日本人に関する限り報道の自由などというものは存在しない。戦争についての罪悪感を日本人の心に植え付けるための宣伝計画war gilt information programは、占領期に所期の目的を達成した。
 極東国際軍事裁判において、日本は自衛のための戦争をしたと東条英機は語ったが、天皇の指示があったことは占領軍に隠蔽された。
 CCD(占領軍民間検閲支隊)のGHQに雇用された日本人による言論検閲が、戦後日本の言語空間を拘束してきた。
 さらに、マスコミは、独立後も法的な根拠なく自主規制を続けてきた。
 皇室関係の用語はおかしな言葉遣いになっている。例えば、崩御‥お亡くなりになる、践祚‥即位、勅使‥天皇のお使い、行幸‥ご旅行、玉座‥お席、臣籍降下‥皇族の身分を離れる、かえって分かりにくくしている。
2024.04.08:dai:コメント(0):[学習]

統計学が最強の学問

 「統計学が最強の学問」(西内啓 著)と言う本を読んだので概要を報告します。私は、会社時代に統計的品質管理の切れ味の鋭さを実感してきており、品質管理ベーシックコースや実験計画法セミナーや多変量解析セミナーなど様々な教育を受講してきた。読後感想として、現代にこそもっと使用されるべきと想いを新たにした。

 統計リテラシーが社会人の必須の能力になる。ビジネスインテリジェンス、情報すなわち統計学を制する者が世界を制する。どんな分野の議論においても、データを集めて分析することで最速で最善の答えを出すことができる。

 疫学の父スノウのコレラ死亡者数の層別し、水道会社間で差がでた。紙とペンの統計学では、ITによる統計学のパワフルさを体験できなかった。サンプリング調査は、その後10年以上も慎重な検証を重ねた結果、驚くほど正確なものだった。正しい判断に必要な最小十分のデータ。

 A/Bテストとは、AパターンとBパターンを両方試して比較すること。カイ二乗検定は、意味のある偏りか、誤差であるかを確かめる解析手法であり、その生じる確率(p値)が5%以下であれば、偶然であるとは言えない(有意差あり)と判断する。

 因果関係の2つの解決方法。一つは、関連しそうな条件を継続的に調査する(管理図)。二つ目は、データの取り方をフェアに条件を揃える(実験計画法)。

 ランダム化比較試験は、科学で扱える対象を自然科学から社会科学へ拡大させた。データ間の関係性を記述する、あるいは一方のデータから他方のデータを予測する数式を推定するのが回帰分析の考え方であり、こうした数式で記述される直線を回帰直線と呼ぶ。

 バラツキを持つ現象に対する理論的な予測もバラツキ、平凡へと回帰する。得られたデータから計算された統計量がどの程度の誤差で真値を推定しているかを数学的に整理することで、無限にデータを集めることなく適切な判断が下せる。平均値の差の検定(t検定)は、考え方は回帰分析と同じ。

 重回帰分析は、説明変数すなわち予測したい結果に影響する要因が複数ある状況へ拡張された回帰分析である。

 統計学の6つの分野:①実態把握を行う社会調査法、②原因究明のための疫学・生物統計学、③抽象的なものを測定する心理統計学、④機械的分類のためのデータマイニング、⑤自然言語処理のためのテキストマイニング、⑥演繹に関心を寄せる計量経済学

 IQを生み出した心理統計学家、多因子分析から合祀変数を生み出す。マーケティングの現場で生まれたデータマイニング、ここではカイ二乗検定が用いられ、回帰モデルの方が役に立つ。言葉を分析するテキストマイニング。

 確率を、頻度論者は何回中の何回と頻度でとらえ、ベイズ派は事前確率と事後確率を考える。

2023.12.28:dai:コメント(0):[学習]