「変化する日本企業の経営戦略」―TDKのものづくり―と言う講演を聴いて来ましたので報告します。
議論の背景としては、市場および生産基地としての中国の台頭、世界一を誇ったMADE IN JAPANブランドの崩壊、EMSの台頭が挙げられる。
日本のモノづくりは生き残れるか?と言う疑問に対して、中国の労務費レベルの生産性を確保できるか?中国の市場に対して日本で対応できるか?日本でしか生産出来ないモノがあるか?今後生まれるか?受注の変動に対応できる雇用条件になっているか?などの疑問が次々に想起される。
モノづくりからモノの創出への変革を目指す上で、事業と製造の分離や、高度な専門性を保有した独立専門会社に変貌(下請けからの脱皮)することが挙げられる。具体的には、高度ノウハウ工場(誰かが模倣しようとしても、造り方が分からない、生産設備が入手できない、材料・添加物が入手できない、知的財産がない、管理技術がない)の考えや、品質へのコダワリを強みにすることである。
TDKのモノづくりの戦略は、決して他工場では生産出来ない高度なノウハウを持った工場であり、事業化の施策であり、工法開発と設備開発であり、製造力強化策である。
日本が間違いなく中国に勝てるものは「水」と「空気」かもしれない。MEMSなどのナノテクは中国へは行かないと考える。
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