「日本の大正解」(高橋洋一著)の読書抄録を紹介します。
第1章 日本経済のウソ、ホント
世界中のデータから、マネーの量とインフレ率は関係あることが証明されている。経済成長をしないと失業が増えることが、多くの法則から証明されている。国内総生産 GDP の代わりに 世界で通用するものがあるか?アベノミクスは失業率を減らす政策をして、雇用が満たされるようになった後に賃金が上がるという流れ。マイナス金利は金融関係者から批判が出ているようだが、国債や日銀当座預金で運用して儲けている金融機関がおかしい。マイナス金利政策でローン金利は下がる。下がったら他の銀行から借り換えて返せば良い。ヘリコプターマネーとは、国債発行プラス金融緩和のこと。日本でハイパーインフレが起こるのは非現実的。給付付き税額控除は生活保護と所得税制を一体化させ、低所得者には給付、中所得者には税額控除、そして高所得者へは累進税率をそれぞれ適用する仕組み。FTAは自由貿易協定のこと。EPAは経済連携協定で、人の移動・私的財産の保護などを加えた包括的FTAということ。TPPと日米自由貿易協定の2本立てを上手くまとめれば、日本を中心とした自由貿易圏が誕生する。
第2章 政治と官僚のウソ、ホント
ふるさと納税は地域活性化や過疎対策になるということで、寄付金制度とその寄付金を税額控除して実現。カジノ法案は、パチンコ屋の存在の方が問題。警察官僚の天下り先もなくなり一石二鳥。公務員の定年延長は大賛成、下手に天下りされるより安上がり。待機児童問題は、幼稚園と保育園の二重行政が根本原因。幼保の一元化を自治体レベルで進める。未来の日本のためになる投資教育や科学技術分野への投資は積極的にやるべき。教育国債のリターンは2.5倍、教育無償化の大きな第一歩になる。比例代表制ならば1票の格差はなくなる。ただし、少数政党乱立で政治の安定性が損なわれる。集団的自衛権で日米同盟を強化すれば戦争確率は低くなる。組むべきは世界で最も凶暴な相手。核武装は政治的コストが高すぎ、また日米同盟にひびが入りかねない。武力の後ろ盾による外交が絶対不可欠だ。
第3章 ビジネスモデルのウソ、ホント
チケット価格はあくまで主催者側の希望小売価格。市場価値を反映していなければ、転売が起こるのは当然だ。シェアリングエコノミーとは法律で縛るようなレベルの話ではなく、小遣い稼ぎのレベルだ。学歴はあった方が有利なことは確か。ただし、頭の良し悪しとは直結しない。東芝の巨額損失は、ウェスティングハウスの買収にあり、西室氏が買収を行った。原発よりもLNG 液化天然ガスやシェールガスといった火力発電の方が得だ。労働問題の全ては失業率に起因してる、失業が減れば問題は解消する。
第4章 働き方生き方 のウソ、ホント
長時間労働が生産性を低くする最大要因、時間が来たら終わりにするのがベター。自分の好きなことに時間を投資すべきだ。物事の本質を見抜く力があれば特別な情報はいらない。年齢を重ねるごとに格差は開く、だから頑張れるうちに備えておく。政策は成功確率が高いと見れば実行する。物事に対して、場合分けをすること、時系列を意識することで、ロジカルに考えることができる。
第5章 私たちの将来のウソ、ホント
インフレ目標は、失業率低下のためにある。公的年金の保険料を払っていないのは3%、未納者が4割というのは間違い。年金で重要なのは所得、財務省とマスコミと金融機関に騙されてはいけない。AIが発達すると公務員や銀行員など仕事がなくなる。ニュースに付加価値をつけられない、マスコミの未来はない。ブロックチェーンの取引内容は全世界に解放されている、みんなに見られている。
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