日本国紀

 日本通史(百田尚樹著)全509ページを読み終えて、その読後感を記述する。

 第1章 古代~大和政権誕生は、文献調査によるもので、田中英道著「日本国史」にある縄文時代の土器や土偶に基づく東北や関東にあったとされる日高見国の説明はなく、縄文時代以前を書き加えた方が良い。

 第2章 飛鳥時代~平城京は、これまでは地域の豪族が群雄割拠していたが、十七条憲法や律令制度により、天皇の地位が不動になった。

 第3章 平安時代は、国風文化の開花した成熟の時代であるが、摂関政治の弊害が出て、武士が台頭した時代だった。

 第4章 鎌倉幕府~応仁の乱は、武力を背景に幕府と朝廷との争いの時代であり、権力と権威が異なる日本独特の形ができた。

 第5章 戦国時代は、実力のあるものが権力を握り、鉄砲伝来とその国産化、キリスト教宣教師による植民地化・奴隷売買の動きを、アジアで唯一、わが国の豊臣秀吉が伴天連追放令で食い止めたことは注目される。

 第6章 江戸時代は、戦国時代の圧倒的な武力を背景に鎖国し、一国平和主義に徹して、平和で安全な時代を築いた。

 第7章 幕末~明治維新は、黒船来航の混乱で、内乱があり激動の時代だった。いわゆる薩長史観とは異なり、幕府が欧米から供与されたライフル銃を持つ、官軍との内戦を避けるために、徳川慶喜将軍が大政奉還を行ったことには評価される。

 第8章 明治の夜明けでは、天皇の許に一致団結し、欧米の植民地化を避けるべく、日本の大改造と驚異の近代化を行った。

 第9章 世界に打って出る日本は、不平等条約に苦しみながら、日清・日露戦争に勝ち抜き、アジアの中で唯一勝ち残った。

 第10章 大正から昭和へは、国際連盟で常任理事国へ、人種差別撤廃を提起するが稚拙な外交力もあり、ファシズムの嵐に飲み込まれていく。

 第11章 大東亜戦争は、当初の戦争目的から逸脱して、太平洋が戦場に。アメリカ軍の巧妙に仕掛けられた真珠湾攻撃の罠に嵌まり敗戦へ。

 第12章 敗戦と占領は、連合国軍GHQによる統治は巧妙で、WGIPによる洗脳は、左翼リベラル、マスゴミ、戦後教育を受けた者に、今も自虐史観として残った。

 第13章 日本の復興は、第二次世界大戦の結果、アジア・アフリア植民地諸国が独立した。日本は、戦前に教育を受けた人たちの頑張りで、朝鮮戦争の特需があり、その後、奇跡の経済発展をした。

 終章 平成は、バブル崩壊とソ連崩壊があり、中共の台頭やロシア・ウクライナ戦争など世界情勢は波乱含みになった。

 これまでの日本の歴史を振り返り、今後はどのように行動するか、国際平和主義に基づき行動すべきは明らかである。ただ、アメリカや中共やロシアなどが巧妙な外交戦を仕掛けてくることを予想するべきだ。内部で異なる意見を戦わせつつも、最後は天皇を中心に一つにまとまって対応することが大切と考える。

2023.07.17:dai:[学習]

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