アーキビストのノート

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2018年度アーカイブズカレッジ修了論文報告会の様子をご紹介いたします。

報告会概要
日時:2019年3月16日(土)13:00〜17:00
場所:学習院大学目白キャンパス中央教育研究棟401教室
報告会と終了後の希望者による懇親会まで、多くの方に御参加いただき、活発な意見の交換が行われました。



4本の報告に関して概要をご紹介いたします。

第1報告:有薗舟仁(一橋大学大学院社会学研究科)「ボランティア団体による資料保全活動とその可能性 〜茨城史料ネットの活動から〜」

 
 有薗氏は自身における茨城史料ネットの活動を通して、茨城史料ネットの概要やその活動と果たし得ることができる可能性、また、その組織と活動の成果が失われる危機とそれに対する保全の方策について報告をした。
 報告の中で茨城史料ネットの活動について、2011年に発生した東日本大震災を契機にして発足したこと、その活動は茨城大学の教授・大学院生などを中心にして運営されているため、人員の入れ替わりが2年毎にあるため人材の流動性と不安定性、茨城史料ネットの組織データの損失という危機から発信と受信による資料情報の共有などを提示した。


第2報告:白山友里恵(上智大学大学院)「病院アーカイブズ構築のモデル研究」

 
 白山氏は、医療アーカイブズの中でも、その構築が進んでいない病院アーカイブズの構築について報告を行った。
 病院アーカイブズは、診療記録など個人情報が多分に含まれており、その扱いの難しさによりアーカイビングが進んでいない。そのような状況の中でも、作成段階から管理にかかわるアーカイブズの構築を検討する必要があるとした。そのために、保存場所や公開に関すること、評価選別など現状を鑑みながら具体的な可能性を検討し、モデルを示した。
 病院アーカイブズの構築は、現状を鑑みると非常に困難であり、モデルとして示した条件も厳しいと言わざるを得ない。しかし、そのような現状であるからこそ、今構築を進めていく必要があるとした。


第3報告::伊藤陽平(國學院大学大学院博士後期課程)「行政改革と稟議制の変容―1950〜60年代における公文書管理改善運動の展開を中心に―」

 
 本報告は、稟議制をめぐる相対する2つの学説が唱えられた空白の時期を検討するものである。その検討に際して、報告者は公文書管理改善運動に注目することで、多様な決裁規則が整備されたことを明らかにしている。
 報告者は、戦後間もない時期から検討を始め、当時の官僚のなかに「生地引」と呼ばれる事務に精通しているベテラン下級官僚の存在を指摘する。こうした「生地引」は、「個人知識」という一個人の能力によって行政を運営し続け、文書管理の面においてもその影響を受けていた。だが、高度経済成長による行政事務の肥大化は、徐々に行政事務の能率化を図る運動への気運を高め、「公務能率研究会」を立ち上げることにつながった。また、1960年前後より行政改革が実施され、上記の運動は一層進められた。その成果の一つとして、多様な決済規則を持つ稟議制であった。
 「生地引」と呼ばれる一個人の能力に依存してきた文書管理行政は、公文書管理改善運動などの影響を受けることで、一定のマニュアルに基づくシステマティックな行政運営への変化が見られた。本報告では、当時の史料を読み込み、行政事務の事例を扱うことで、その過程を実証している。


第4報告:藤本貴子(文化庁国立近現代建築資料館)「近現代建築資料の編成記述―大眄疑遊築設計資料群を事例に」

 
 藤本氏は、国立近現代建築資料館において大眄疑遊築設計資料群の整理に携わった経験を踏まえて報告を行った。
 2013年、文化庁によって設立された国立近現代建築資料館は、2017年に歴史資料等保有施設に指定された。公文書管理法の適用対象外となる歴史資料等保有施設として、近現代建築資料をいかに編成記述し、早期公開を実現するかが課題になったという。大眄疑遊築設計資料群については、目録記述にISAD(G)2ndを採用するとともに、建築資料の編成記述に有用な考え方としてスタンダード・シリーズを取り入れた。その際に直面した課題をより一般化して紹介し、近現代建築資料の編成記述に関する今後の見通しを報告した。


コメントカードより
・(有薗報告に対して)茨城史料ネットの事務局員として携わってこられた報告者ならではの報告で、民間ボランティア団体自身の資料をいかに保存すべきか、また活用すべきかの提案を伺うことができました。
・(白山報告に対して)報告で扱われた病院アーカイブズはとても興味深かったです。病院ならではの特性に配慮してアーカイブズを構築すべきであると思いました。
・(伊藤報告に対して)研究史上説の分かれていた稟議制についてその変容を公文書管理改善運動の進展を追うことで、クリアに整理していた点が説得的であった。
・(藤本報告に対して)建築資料の閲覧・公開に際し、公開の範囲を対象の設定で注意しなければならない点(注意している点)についてふと疑問に思いました。〜1980‘sまで対象としている為、現役の建築も含まれると考えられますし、物騒な世の中ですので、悪意のある利用者の存在も懸念しなければならないのが残念です。
・参考になる質問が多く、議論の活発さに驚きました。
・積極的に質問が出ていて良かったと思う。どの発表も発表者自身の経験に基づいていたり、具体的なアーカイブズの提案がなされていたように思う。レジュメも詳しく、分かりやすくしてあったので、書き方の参考になるものであったと思う。
・今年も多様なテーマ、詳細なご研究を聞けて非常に勉強になりました。毎年思いますが素晴らしい会です。感謝申し上げます。
・4者4様の異なる分野からの研究報告でしたが、個別専門のテーマから普遍的な問題を見出すことができ、いずれも興味深い内容でした。スムーズな運営ありがとうございました。

以上となります。
最後に、ご報告いただいた4名の方々、ご参加くださった皆様、そして会場をご提供いただいた学習院大学の関係者の方々に心より御礼申し上げます。
「2018年度アーカイブズカレッジ修了論文報告会のお知らせ」の画像
2018年度アーカイブズカレッジ修了論文報告会を、今年も下記の通り開催いたします。
2019年2月14日 教室の情報を更新しました。

4名の方にご報告いただき、終了後には懇親会を予定しております。
まずは日時・報告内容を御確認のうえ、ご予定に加えて頂ければ幸いに存じます。
アーカイブズカレッジを受講された方々をはじめ、アーカイブズにご興味をお持ちのみなさまの、沢山のご参加をお待ちしております。


【2018年度アーカイブズカレッジ修了論文報告会】
日時:2019年3月16日(土) 13:00〜17:00
場所:学習院大学 目白キャンパス 中央教育研究棟401教室
(JR山手線「目白」駅下車徒歩30秒、東京メトロ副都心線「雑司が谷」駅下車徒歩7分)

第1報告:有薗舟仁(一橋大学大学院)「ボランティア団体による資料保全活動とその可能性 〜茨城史料ネットの活動から〜」
第2報告:白山友里恵(上智大学大学院)「病院アーカイブズ構築のモデル研究」
第3報告:伊藤陽平(國學院大学大学院博士後期課程)「行政改革と稟議制の変容ー1950〜60年代における公文書管理改善運動の展開を中心にー」
第4報告:藤本貴子(文化庁国立近現代建築資料館)「近現代建築資料の記述編成―大眄疑遊築設計資料群を事例に」

※資料代として100円を頂戴します。
※入退室自由・事前予約不要。
※終了後に懇親会を予定しております。


2017年度アーカイブズカレッジ修了論文報告会の様子をご紹介いたします。

報告会概要
日時:2018年3月17日(土) 13:00〜17:00
場所:駒澤大学 駒沢キャンパス 本部棟6階「大会議室」
報告会とその後の懇親会まで、多くの方に御参加いただき、活発な意見の交換が行われました。



4本の報告に関して概要をご紹介いたします。


第1報告:西口正隆(一橋大学大学院)「河岸問屋アーカイブズの編成記述―上新河岸村遠藤家文書を事例に―」


 西口氏は、上新河岸村遠藤家文書の編成記述を事例とし、河岸問屋を務めた家に集積される文書群、河岸問屋アーカイブズの特質を検討した。
 遠藤家文書はすでに主題分類によって目録が作成されているが、問題点があるとして、肩書・役職、家・店の機能、残された秩序の3点を重視し、9つのサブフォンドに編成した。編成を行った上で分析すると以下の傾向があるとした。‐綽群牢濛爾龍畧ぁΧ畭綢疾文書、河岸問屋関係、L箍庵膣峅饅蟯愀己現顱↓け麁2函4つの傾向の分析から、それぞれ公私に大別ができ、その上でより関連度の高い組み合わせを中心に、それぞれが相互に、時に不可分に関連しながら、文書群を構成しているとした。そして、上記の分析を通じて、河岸問屋アーカイブズの特質は、河岸問屋文書・家文書を軸として、複数のまとまりが重層的に、時に不可分に関連しながら現存していること、村政文書と問屋仲間文書という2つの組織体の運営に関する文書が存在することであるとした。

 
第2報告:佐藤大悟(東京大学大学院)「明治太政官期の修史部局における記録管理」


 佐藤氏は、明治太政官期における記録管理について、修史部局を中心に報告を行った。
 明治太政官期の記録管理を検討した従来の研究では、記録管理部局についての研究が積み重ねられてきたが、修史部局については研究の対象外であった。このような先行研究の課題から、‖誓官期の修史事業における政府の記録管理の実態と記録部局との関係性、太政官期の修史部局における記録管理制度の解明、修史部局の記録管理の実態という3点の検討を行った。
 ,硫歛蠅砲弔い董∩換餤録文書保存政策などの検討から杉浦譲によって地方記録保存を内務省が主導したことが明らかとなった。△慮‘い任蓮⊇せ防局の職制などを丹念に読み解くことで記録管理制度の実態を解明した。さらに、では、修史部局の記録管理における断片的に残されている簿冊を系統的に確認したことで、「修史局・修史館史料」とそれ以外の画期について、明治21年(帝国大学臨時編年史料編纂掛の設置年)で分けられることが明らかとなった。


第3報告:春木良且(フェリス女学院大学)「高度成長期の地域記録史料としての"政策ニュース映画"の保存と公開 −川崎市政ニュースの分析を例に−」


 春木報告では、政策ニュース映画のひとつである川崎市政ニュースを事例として、戦後の地域社会の変化を記録した地域アーカイブズの構築について検討された。
 川崎市政ニュースは、主に川崎市内のインフラや社会整備を内容とする政策広報であり、戦後の都市部の経済成長のプロセスが分かる貴重な記録である。その特徴故に、高度経済成長期を中心とした戦後社会の変化を俯瞰する上で非常に有用な資料であり、これら政策ニュース映画を公文書や市民の証言と組み合わせることによって地域や社会の歴史を紡ぎ、結果として戦後社会のパラダイムを明らかにすることができ、そのためにアーカイブズとして編成・活用することが有効であることを指摘された。アーカイブズとして編成するにあたって、.淵譟璽轡腑鵑鬟謄ストデータに変換 ▲灰浤笋蠅鬟ャプチャに変換 J現颯如璽燭鬟瓮疹霾鵑吠儡垢垢襪覆鼻一つの映像を三つの項目に分けて編成することが必要であると提案された。


第4報告:加藤はるか(お茶の水女子大学非常勤講師)「イギリスにおける民間アーカイブズの管理と利用に関する一考察 −外国人研究者の視点から−」


 加藤氏は中世イングランド史を専門とする外国人研究者の視点から、イギリスにおける民間アーカイブズ管理の歴史と現状、それに由来する課題を報告した。
 まず、イギリスの民間アーカイブズの沿革について、大きく次の4点を示した。ゞ飢顱修道院や貴族・ジェントリの文字記録に由来する成立過程、¬唄屮◆璽イブズの情報収集・提供を行う王立手稿史料委員会Historical Manuscripts Commission(HMC)の設立(1869年)、L唄屮◆璽イブズ散逸の懸念に対応して1945年に設立された、HMCを母体とする全国アーカイブズ登録局National Register of Archives(NRA)の諸活動、21世紀以降の史料目録のオンラインデータベース化の推進、一元的検索システムDiscoveryの運用開始(2012年)。
 加藤氏は、以上の先進的な事例の反面として、個人・小規模の民間アーカイブズにみられるDiscoveryへの登録内容の精粗や、そもそも整理・目録化自体が進んでいない史料の存在といった問題を提示する。こうした民間アーカイブズは、検索システムが整備されるほど利用機会の格差が生じ結果的に存在ごと埋没しかねず、目録作成が競争的資金に頼らざる得ない現状もこうした格差を広げる恐れがあると指摘した。最後にこうしたイギリスの現状と課題を踏まえて、日本の民間アーカイブズを考える必要性を述べた。

コメントカードより
・(西口報告に対して)「河岸問屋アーカイブズ」という概念について、その他の酒屋・金融業など家業と家の文書が混合する文書群との違い、特徴が明瞭になると面白いかと思います。河川流通をとおした文化交流から交友範囲が広がりをみせたのかなど。
・(佐藤報告に対して)明治初年の国による歴史資料の収集は、大々的に大量に書写され集められていたように思われる。写本作成の時期、スタッフ、方式などがわかることで、今後これらの史料がより活用されていくだろうと思う。その前提として興味深かったです。
・(春木報告に対して)門外漢でしたが、史資料利用の観点で興味深くきかせていただきました。春木先生の仰る政策ニュースフィルムのお話はオーラルヒストリーの視点とも重なると共に、オーラルヒストリーの問題点を埋める方法論としても考える余地があると思います。
・(加藤報告に対して)様々な取り組みがなされてきたイギリスの民間アーカイブズの事例を初めて知ることができ興味深かった。イギリスの先進性だけでなく、そうした利用環境の向上や技術の進展ゆえに生じる課題があるという指摘は重要だと思った。
・4名の方々、皆さん、充実した内容の発表でした。
・報告内容はもちろん報告の仕方、方法なども大変参考になりました。初めての参加でしたが、学ぶことが多く、参加することができてよかったと思いました。
・参加させていただきましてありがとうございました。アーカイブズ学について色々な視点から考えさせていただくことができ、とても勉強になりました。
・10周年おめでとうございます。続けていくことがとても大切だと思います。これからも応援します!
・どの報告も大変学ぶところの大きなもので、有意義な機会をいただけましたことに深く感謝申し上げます。
・3年連続参加させていただいておりますが、毎回/\とても勉強になり、自らの研究や日々の業務のはげみになります。本日も本当にありがとうございました。

以上となります。
最後に、ご報告いただいた4名の方々、ご参加くださった皆様、そして会場をご提供いただいた駒澤大学の関係者の方々に心より御礼申し上げます。

「2017年度アーカイブズ・カレッジ修了論文報告会のご案内」の画像
2017年度アーカイブズカレッジ修了論文報告会の詳細が下記の通り決まりましたので、ご案内いたします。
4名の方にご報告いただきます。
今年も懇親会をご用意しています。
アーカイブズカレッジ関係者のみなさま、アーカイブズに興味をお持ちのみなさま、沢山のご参加をお待ちしております。

【2017年度アーカイブズカレッジ修了論文報告会】
日時:2018年3月17日(土) 13:00〜16:30(開場12:30)
場所:駒澤大学 駒沢キャンパス 本部棟6階大会議室
第1報告:西口正隆(一橋大学大学院)「河岸問屋アーカイブズの編成記述ー上新河岸村遠藤家文書を事例にー」
第2報告:佐藤大悟(東京大学大学院)「明治太政官期の修史部局における記録管理」
第3報告:春木良且(フェリス女学院大学)「高度成長期の地域記録史料としての"政策ニュース映画"の保存と公開 −川崎市政ニュースの分析を例に−」
第4報告:加藤はるか(お茶の水女子大学非常勤講師)「イギリスにおける民間アーカイブズの管理と利用に関する一考察 −外国人研究者の視点から−」
※資料代100円。入退室自由・事前予約不要。

17:00より懇親会を予定しております。
こちらも是非ご参加ください。
場所:三友軒(世田谷区駒沢2-18-5)
※お酒等の差し入れ歓迎です!

お問い合わせ:西山直志(2013年度修了)svr.snt.gmoll.op19@gmail.com
HP「アーキビストのノート」http://samidare.jp/archives/
2017年度アーカイブズカレッジ修了論文報告会の日程が決まりましたので、お知らせいたします。
今年度は駒澤大学にて開催いたします。
みなさまにおかれましては、どうかお誘い合わせの上ご参加くださいますよう、お願い申し上げます。

日時:2018年3月17日(土) 13:00〜17:00(予定)
場所:駒澤大学 駒沢キャンパス 本部棟6階「大会議室」
(東急田園都市線「駒沢大学」駅下車徒歩約10分)
※資料代として100円を頂戴します。
※入退室自由・事前予約不要。
※終了後に懇親会を予定しております(持込み歓迎)。
皆さま、ご無沙汰しております。
すでに今年度のアーカイブズ・カレッジ前半戦が終了しましたね。
毎年更新が遅くて申し訳ありませんが、
2016年度の修了論文報告会のようすをご紹介します!

2016年度の報告会は、2012年度にもお世話になった国士舘大学が会場でした。
報告会の前に、国士舘史資料室の方のご厚意で、同室の見学ツアーも行いました。


報告会は43名、懇親会は31名の方にご参加いただき、おかげさまで盛況裏に終わることができました。


各報告の概要とコメントを紹介していきます。

第1報告:鎌田寛之(日本大学大学院)「鎌倉幕府の文書管理」

鎌田報告は、鎌倉幕府の文書管理のあり方について、幕府の訴訟機関である問注所と引付方を事例に考察した。鎌倉時代の文書管理研究は、公家や朝廷の研究が進展する一方で鎌倉幕府に関する研究は少ない。そこで、鎌倉幕府による文書管理の目的や幕府の保管文書の廃棄と再利用に注目し、鎌倉幕府の文書管理体制の解明を試みた。
鎌倉時代前期〜中期の鎌倉幕府の文書管理は、幕府機構の未熟さなどから体系的で一元的な文書管理は行われておらず、訴訟文書は問注所執事や引付頭人、奉行人らの私宅や文庫に置かれていた。しかし、鎌倉時代中期以降には、訴訟案件の増加とともに訴訟制度が変化し、加えて組織機構や指揮命令系統が整備されたことで、文書管理のあり方にも変化が生じる。結果として、関係者による個人的な管理から、幕府の文庫による文書の集中管理と引付奉行人による管理という文書管理システムに移行したことを明らかにした。

コメントカードより…
・幕府の文書管理変化の契機を訴訟の増加に求めているが、此の訴訟増加の背景を加味することにより、鎌倉幕府の文書管理体制の特質を歴史的に位置づけることが出来るのではないだろうか。
・鎌田報告を楽しみに参加しました。「文庫」に納められていたものは、明らかに文書(永久を含む)以外のものと一緒だったことや、問注所執事の文書でも、担当職務以外の文書も納められていたことが史料からわかりました。イメージとして公家や社寺(荘園領主)の保管庫のイメージに近いと感じました。それが各組織ごとの文書のみを保管するように変わっていったこと(沙汰未練書で明記される)がたいへん興味深かったです。史料が限られる中で大変だったと思います。今後を期待しています。

報告者より…
この度は報告の機会をいただき、誠にありがとうございました。
皆様からのご意見・ご指摘をもとに、今後も鎌倉幕府の文書管理について研究していきたいと思っております。
そして報告会を主催していただいた有志会の皆様に改めて御礼を申し上げます。ありがとうございました。


第2報告:吉田敦則(東京大学大学院)「内田祥三関連資料のデータベース化とその編成・記述について」

日本の近代建築家として知られる内田祥三の関係資料は、東京都公文書館所蔵「内田祥三文庫」(9784点)、東京大学文書館所蔵「内田祥三関係史料」(607点)、妙寿寺所蔵「内田所蔵宗教関連図書」(72冊)が知られる。
吉田報告は、この3館に所蔵される資料群の目録とその公開状況、記述形式についての概況を解説した後、特にWEBでのデータベース・目録公開の変化とその重要性について、東京都公文書館を事例に検討した。そして電子媒体での記述効果を最大限に活かせる方法としてゝヽ2墜鼻↓横断検索、6δ無格という3点の提案をおこなった。
本来であれば同一個人の資料群であるため、統一の記述編成が望ましい。しかし所蔵館の違いや文書、建築図面、経典など資料の性格も異なるため、利用者の手間が生じている現状がある。その上で、記述編成の工夫とWEBでの目録公開など電子媒体を利用し、そうした非効率を改善することが、記述の効果を最大限活かせることにつながっていく、と結論付けた。

コメントカードより…
・(三報告いずれも興味深かったが)、特に内田祥三の資料の編成・記述について報告された吉田さんのテーマは私自身の関心に近く、とても勉強になった。

報告者より…
アーカイブズカレッジ修了論文は修士論文と並行していたこともあり、内容がもの足りないと提出時反省していました。今回報告のお声掛けをいただいた際、論文で不十分だったところを見直し、調査を進めて発表する良い機会と考え挑戦させてもらいました。
内容の整理に時間がかかってしまい、追加資料のご相談をした東京都公文書館佐藤様、高野様、東京大学文書館森本様、宮本様にはお時間のないなかご対応いただくことになってご迷惑をおかけしましたが、迅速にご対応いただき無事報告できました。資料の利活用について調べる中で、実際の利活用に携わる方々の資料に対する熱意や情熱を知りました。もっと優れた論文は多数あったかと思い物足りない発表汗顔の至りですが、報告を行う過程で多くの収穫を得ることができました。ありがとうございました。ご清聴いただいた皆様にも何か得るところあれば幸いです。


第3報告:宋舒揚(東京大学大学院)「戦後における中華民国北平(北京)市政府の公文書管理」

宋報告では、中華民国期の北平(北京)市政府の公文書について、制度的背景および公文書生成のあり方、さらに1949年の人民解放軍による接収に至るまでの過程と、現在の整理・公開状況を考察した。
制度的背景や文書生成のあり方については市政府の文書管理規則を元に明らかにし、さらに国民政府が1934年の国史館構想に基づき、1939年には各機関に移管要求をしたが実質的な強制力を持たなかったこと、戦中戦後の混乱で散逸や秩序混乱が発生したのちに、接収に至ったことなどを指摘した。
現在の状況としては、整理済と未整理のものが混在していること、検索手段に難はあるもののデジタル化は進んでおり、公開・サービス改善への意欲はあることなどを紹介した。

コメントカードより…
・档案館の人と話したことがありますが、国家とは別に市政府の館があるのがわかりました。歴史を大切にしている?中国にはもっと活用できる機関になって欲しいですね。
・中国に関する話が出ましたが、隣国でもこんなに差異があるのだなと認識できました。
・各時代の中央と地方の文書管理行政における関係をぜひ議論の前提に組み入れてほしいと感じました。北平(北京)市政府がどの程度自律性をもっていたのかわかると、北京市の位置づけが明確になるように思います。

報告者より…
今回は発表の機会をくださり、誠にありがとうございました。
みなさまから貴重なアトバイスをいただき、また懇親会ではアーカイブズ学関係の方々と交流ができ、大変勉強になりました。
これからもアーカイブズ・カレッジで得られた経験を活かしていけたらと思います。


全体をつうじてのコメント
・学部生の身で参加させて頂きましたが、非常に興味深く楽しかったです。ありがとうございました。
・若い方が時代や国を越えて文書管理のあり方を学び、アーカイブズ学から実務に対して提言する姿に感動しました。
・学部生でアーカイブズカレッジに参加できず、アーカイブズ学を学ぶ機会がなかったがこの会を通じて少し学べた。
・ありがとうございました。内容もバラエティがあり充実していたと思います。
・非常に貴重な機会を設けていただきまして、ありがとうございました。他の方の研究については、ほとんど知ることがなかったので、レベルの高い報告を聞くことができて大変勉強になりました。
・今年度の修了生として、同期の人達の研究に触れてみたいと思い参加しました。歴史的な文書管理、現代の文書管理、国外の事例など様々な分野の研究を知ることができ、改めて学んだことを復習し、定着させる場とすることができました。
・国内・外の文書管理史・データベース記述のお話、とても興味深かったです。
・アーカイブズ・カレッジの修了論文で修了生の方が取り挙げた内容について、よく知ることができました。自分もアーカイブズに関して、深く学習していき、作成した自己の論文や研究に反映・発展させる必要性を感じました。

最後に、ご報告いただいたお三方、ご参加くださった皆さま、そして会場を提供いただいた国士舘大学の関係者の方々に心より御礼申し上げます。
今年もアーカイブズカレッジ修了論文報告会が近づいて参りました。
以下に詳細を掲げます。
今年は、国士舘史資料室の見学会もございます!

アーカイブズカレッジを受講した方、受講を検討されている方、
カレッジは受けないけどアーカーブズに興味のある方。皆さま大歓迎です。
懇親会は毎年、学生と現職者の方との交流の場にもなっています。
懇親会だけの参加もOKです。
どうぞお気軽に足をお運びくださいませ。

日程:2017年3月4日(土)
場所:国士舘大学世田谷キャンパス(10号館1階10105教室)
●第吃堯Ч饂隆杙忙駑措 見学会 13:30〜14:00
 ※参加ご希望の方は、13:20に柴田会館(国士舘大学内)1階にお集り下さい。

●第局堯Ыの始席己鷙隹 14:30〜17:40@10号館1階10105教室
第1報告:鎌田寛之(日本大学大学院)「鎌倉幕府の文書管理」
第2報告:吉田敦則(東京大学大学院)「内田祥三関連資料のデータベース化とその編成・記述について」
第3報告:宋舒揚(東京大学大学院)「戦後における中華民国北平(北京)市政府の公文書管理」

●懇親会 18:00〜 @34号館10階スカイラウンジ
※お酒やおつまみ等の差し入れ大歓迎です!
※二次会も予定しております。

★諸注意
・第吃瑤搬茘局瑤隆屬撚饐譴魄椶蠅泙垢里任潅躇佞ださい。
・入退室自由・事前予約不要です。資料代として100円を頂戴します。
・お問い合わせ先:西山直志(2013年度修了生)svr.snt.gmoll.op19@gmail.com
「2015年度アーカイブズカレッジ修了論文報告会概要報告」の画像
大変、大変、遅くなってしまいましたが、
3月13日に行われた、2015年度アーカイブズカレッジ修了論文報告会の
ようすをレポートいたします!

今年度も近世の名主文書から、米軍統治期の沖縄、戦後の横浜、
そして科学分野のオーラルヒストリーに至るまで、幅広いジャンルから
ご報告いただけました。
懇親会も盛況となりました。


第1報告:温井まき(お茶の水女子大学人間創成科学研究科比較社会文化学専攻)
    「大伝馬名主馬込家文書の階層構造」

○概要
江戸東京博物館所蔵の馬込家文書を対象とした階層分析を行い、
既存の目録を再検討した。渡辺浩一の論を参考に、機能を内部組織の
ように読み込み、「名主」「家」「金銭貸借」をサブフォンドとし、
さらに下位については、内容別にシリーズ・サブシリーズを建てた。

○フロアより
・太田先生からの質問にもありましたが、改めて見るとフォンドとシリーズの捉え方に
 混同があるように思います。見直してみてください。
・階層構造の「その他」の分類が、シリーズ以下分類をしていないため利用者に
 やさしくないように感じました。


○報告を終え、ご本人より
本日は発表に機会を頂きありがとうございました。
さまざまな方から質問やご意見を頂戴でき、大変勉強になりました。


第2報告:奥津憲聖(一橋大学大学院 社会学研究科 修士課程)
    「横浜市史資料室における田村明資料の管理・公開のあり方について」

○概要
都市プランナー田村明が牽引した、1960年代以降の横浜の都市づくりについて、
その関連資料のうち、横浜市史資料室に寄贈された田村明個人資料の内容と
今後の保存・活用方法を考察した。内容分析はISAD(G)2nd.に基づく編成により
行い、保存・活用方法については市史資料室による活用の現状調査と、自身も関わる
NPO法人「田村明記念・まちづくり研究会」の果たすべき役割について提言を行った。


○フロアより
・横浜市史料室の運用に疑問を感じました。
 原資料をなぜ写真撮影することができないのか。
 HPの閲覧できる個人・機関の資料一覧になぜ田村明資料がふくまれないのか。
 アーカイブズとしてこの2点の運用は疑問です。
 横浜市史資料が所蔵しているからと言って、横浜市民のみを対象としているわけでは
 ないはずです。NPOの活動として田村明資料を普及させることは十分に
 可能ですので、市史資料室との関係を構築して上手く進めてください。

○報告を終え、ご本人より
本日は、こうした場で発表の機会をいただきありがとうございました。
会場の方や先生方からコメントをいただいたおかげで修了論文をどのように
書き直せばよいか、方向性が見えてきました。


第3報告:金子彩里香(東京外国語大学大学院総合国際学研究科博士後期課程)
    「米軍占領地域における民政文書管理制度」

○概要
米軍統治期の沖縄における、琉球列島米国民政府(USCAR)による民事活動の記録管理
について、仲本和彦の米国側資料の紹介や、NARAのArmy Recordsをもとに分析した。
USCARは上位の陸軍規定に基づき文書管理をすべきところ、実際は独自の管理方法を
採っていた。

○フロアより
・本日はありがとうございました。力作ぞろいで大変勉強になりました。
 特に沖縄が興味深かったです。


第4報告:遠藤満子(大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 核融合科学研究所 核融合アーカイブ室)
    「核融合アーカイブ室におけるオーラルヒストリーの収集手法」

○概要
核融合科学研究所のアーカイブ室では、委員会議事録や報告書、法人文書だけでなく、
オーラルヒストリーも収集することで、日本の核融合研究の蓄積を記録化しているが、
それを有効なものとしていくための方策を、科学分野におけるオーラルヒストリーの
方法論を参照しつつ、考察した。

○フロアより
・オーラルヒストリーが文書の不在をどの程度補い得るか疑問に感じた。


全体をとおして
・大変勉強になりました。また参加させていただこうと思います。
・大分出張を断って来ました!!
・多岐にわたるテーマの報告があり、大変勉強になりました。
 このような機会を通して、アーカイブズ学の議論がさらに豊かになっていけばよいな
 と思いました。運営にかかわられた皆様のご努力に敬意を表します。
・それぞれ異なる立場から、編成記述、オーラルヒストリー、文書管理などの
 アーカイブズへのアプローチをされており、是まで自分では得られなかった視点も
 得られ、非常に興味深かったです。
・様々な分野でアーカイブズが展開されていて、とても面白かったです。
 より実践的に触れられたかなと思います。
・他の執筆者の努力や工夫等が聞けて今後の研究の参考になった。
 遠方から来た甲斐がありました。
・太田先生がお話しされた様に、アーカイブズを設置する分野が多岐に
 渡ってきていること、それにより学際的情報交換が出来るようになってきて
 いるのが、頼もしく感じます。
・多様なテーマの報告を聴くことができ、大変勉強になりました。
・力の入った研究内容、とても勉強になりました。参加できて良かったです。
・初めて参加しました。修了生がこれからも主体的に資料保存に関わろうとする
 出発点だと思うので、今後も報告会を継続していただければと思います。
アーカイブズカレッジ修了論文報告会、今年も下記のとおり開催いたします。
ぜひご参加ください。

2016/2/11 時間・ご来場時の注意をアップしました
2016/2/28 懇親会情報を加え、ご来場時の注意とプログラムを更新しました

日時:2016年3月13日(日)13:00〜
場所:お茶の水女子大学 文教育学部1号館第1会議室(107)
   (地下鉄東京メトロ 丸ノ内線 茗荷谷駅から徒歩7分)

★ご来場時の注意★
・当日は正門からお越しください(南門は休日のため閉門)。
・文教育学部1号館へは自動ドアからお入りください。
・身分証は必ず携帯してください。場合によっては、校内に入る際に身分証の提示が必要になります。
・公共交通機関でご来場ください。

報告者と報告タイトルは下記のとおりです。

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第1報告:温井まき(お茶の水女子大学人間創成科学研究科比較社会文化学専攻)
    「大伝馬名主馬込家文書の階層構造」
第2報告:奥津憲聖(一橋大学大学院 社会学研究科 修士課程)
    「横浜市史資料室における田村明資料の管理・公開のあり方について」
第3報告:金子彩里香(東京外国語大学大学院総合国際学研究科博士後期課程)
    「米軍占領地域における民政文書管理制度」
第4報告:遠藤満子(大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 核融合科学研究所 核融合アーカイブ室)
    「核融合アーカイブ室におけるオーラルヒストリーの収集手法」
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終了後、お茶の水女子大学カフェテリア食堂マルシェにて懇親会を開催します!
お酒・おつまみなどの差し入れ大歓迎、
懇親会からの参加も歓迎です!
こちらもお気軽にご参加ください。
すっかり秋めいてきましたね。
9月4日には、毎年恒例、
アーカイブズカレッジ受講生と受講生OBとの
横浜中華街での懇親会を行いました。
お越しくださった方、ありがとうございました!

さて、この度、アーカイブズカレッジ修了論文報告会や、
関連イベントの告知・開催報告をおこなう
メールマガジンを作成しました!
今後、不定期で発行してまいります。

私たちの活動に関する情報は、
当ホームページでも引続き更新していきますが、
備忘に、お知り合いへの紹介に、
メルマガの方もどうぞご活用くださいませ。

ご登録は、下記のURLよりお願いいたします。
http://www.mag2.com/m/0001668438.html
2014年度報告会の、各報告の概要とコメントを紹介いたします。
今年も、励みになるコメントを、ありがとうございました!

第1報告:島崎依子(お茶の水女子大学大学院M1)
「近世豪農の家文書における階層構造分析
 ―相模国高座郡一之宮村入沢章家文書を事例に―」

概要:旧名主家に残された文書群を対象として、
   文書館が作成した現秩序に則った目録を、文書の性格や構造を踏まえ、
   どのように階層構造別に再編成できるか実践し、
   より良い目録作りを提案した報告でした。

フロアより
・「近世豪農の家文書〜」の報告を非常に興味深く思いました。
 一点感じたこととしましては、「近世」に限らない方が、入沢家の特徴を
 踏まえた報告となったのではないか、ということです。例えば、入沢知周
 や入沢二は、「近代」期の文書が多いようです。そのことを考えると、
 入沢家の特徴を考えるには、近代の支援も重視する必要があるように
 思います。「分析対象」の項でも、近代の内容を加えても良かったのでは
 ないでしょうか。

・今回は全4145点の内、分類が困難、不可能な史料を除いた2725点を
 分析されていましたが、実際の現場では、分類できないものを目録から
 除くわけにはいかないので、その場合どう目録を編成するかは課題であると
 感じました。

・構造分析と目録編成を分けて考えてみたいと思いました。
 つまり、「数が一点しかないから一つのシリーズにまとめた」とする前に
 「一点しかない」状態での分析結果を記録として残すというのもありだと
 思います。

報告者より
・報告の機会をいただきまして、こちらこそありがとうございます。
 会場の皆様からのご意見、ご指摘のおかげで、自分がやってきたこと、
 またその課題について、ようやく少し理解することができたと思います。

第2報告:佐藤孝郁(中央大学大学院M1)
「決戦非常措置要綱と戦時公文書廃棄問題」

概要:戦時公文書の廃棄については、戦後の焼却が強調されてきたが、
   戦時中、紙資源確保のために廃棄された文書もあったことに注目し、
   内務省、軍需省、外務省、陸・海軍省の規程などから
   実態の解明を試みた報告でした。

フロアより
・公文書の処理については、資源以外に場所(スペースの確保)も
 あったのではないでしょうか。また、決戦― 以降にも関連の通達が
 あるかもしれません。

・公文書が敗戦時に大量廃棄されたというのは知っていましたが、
 戦中に再生紙利用目的で廃棄されたことは初めて知りました。
 勉強になりました。

報告者より
・貴重な機会をいただき、ありがとうございました。
 本日あった指摘をもとにまた努力して参ります。

第3報告:長島祐基(一橋大学大学院D1)
「都立多摩社会教育会館市民活動サービスコーナー資料の
アーカイブ化に関する考察」

概要:多摩で、1972〜2002年に都の社会教育事業の一環として行われていた
   市民活動のなかで作成・収集された文書群について、
   その概要、現状、保存・活用に向けての課題を
   当事者の観点から概括した報告でした。

フロアより
・都政の記録であり、教育史の史料であり、地域の記憶であり、住民運動の
 記録でもあるという、たいへん貴重で重要な記録ないし歴史資料であると
 思いました。将来、たくさんの人が活用できるように、どうぞ頑張って
 ください。
 フロッピーディスクの話がありましたが、現代の組織アーカイブズにおいて
 その記録が記録されている媒体の移りかわりにより再生困難となる問題
 について、考えさせられました。

・資料を収集する人たちの活動に関する資料も収集する必要がある、
 というのはわかってはいるが難しい問題であると思う。
 人間の活動は次の瞬間には「歴史」となっていくが、一体どこまで保存される
 べきなのか。難しい。
 [上記コメントを下さった方より:]山田先生、おつかれさまでした。

・行政の文書サイクルから逃れて残った文書群を整理・保存・公開していく
 ためには、行政と覚書などを結び明文化することが手続きとして大事だと
 いうことを実感しました。

報告者より
・普段実務家の方からコメントをいただくことがないので良かったと思う。

記念講演:山田哲好先生(国文学研究資料館准教授)
「アーカイブズカレッジの思い出」

アーカイブズカレッジの歴史を、
近世史料取扱講習会の時代から説き起こし、
国内のアーカイブズ学をめぐる動向とカレッジのカリキュラムとの関係や、
現在のカレッジが抱えている問題などをお話いただきました。
長らく運営に携わってこられたなかでの、
嬉しかったこと、大変だったことなど、
印象的なエピソードもお話し下さいました。

全体をつうじてのコメント
・主催された方々、おつかれさまでした。今年もありがとうございます。
 先生のお話にもあったけど、様々な分野からの参加、ご発表、
 たのもしく思います。ぜひいつか短期を受講したいものです・・・

・いずれの報告も私のあまり知らない内容についてだったのでとても興味深く
 聴かせていただきました。今後もこうした報告会等についてネット等で
 どんどん告知していただけると幸いに思います。

・三報告とも議論を含め、大変内容の濃いもので勉強になりました。
 修士課程の学生がこれだけの成果を出していることにおどろきました。
 身がひき締まりました。アーカイブズ・カレッジを受講していない者として、
 OB・OGのネットワーク連携をうらやましく思います。
 これからもがんばってください。

・大変労力をかけてまとめられた史料をわかりやすく説明いただき、
 ありがとうございました。
 皆様のお話をきいて、自身の仕事に反映させていただきたい部分が
 多数ありました。ありがとうございました。

・近世・近代・現代とバランスのとれた報告が聴けて有意義であった。

・現在、文書の目録作成をしている中で、参考になる発表や論文があり、
 良かった。

・1990年に史料管理学研修会を受講した者です。
 若い世代がカレッジのネットワークを活用しながら日本のアーカイブズの
 発展を支え続けるんだなあと励まされました。
 山田先生の講演会を実現してくださってありがとうございます。

以上です。
次年度も充実した報告会ができるよう、一同努力してまいります。
3月14日(土)に開催しました修了論文報告会は、
おかげさまで35名の方にご参加いただきました。
報告は、お三方とも既存の研究成果や実践を
乗り越えようとする意欲的な内容でした。
フロアの皆さんも大いに刺激を受け、
厳しくも温かいコメントが飛び交う、充実した議論が行われました。
懇親会も、22名の方にご出席いただき、盛況となりました。



また今回は、今年度で退官される山田哲好先生に
記念のご講演をいただきました!
懇親会では、私たちの会を当初からご支援くださっていた
山田先生に、感謝の気持ちを込めて、ささやかながら
プレゼントをさせていただきました。


各報告・記念講演の概要は、
ご来場者からいただいたコメントとともに、後日紹介いたします。
アーカイブズカレッジ修了論文報告会、今年も下記のとおり開催いたします。
ぜひご参加ください。
2015/2/23 報告者・報告題をアップしました
2015/2/23 時間をアップしました

日時:2015年3月14日(土)
   14:00〜17:50(受付13:30〜)
場所:早稲田大学戸山キャンパス33号館333教室
   (地下鉄東京メトロ東西線 早稲田駅から徒歩3分)

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第1報告:島崎依子
(お茶の水女子大学大学院M1)
「近世豪農の家文書における階層構造分析 ―相模国高座郡一之宮村入沢章家文書を事例に―」

第2報告:佐藤孝郁
(中央大学大学院M1)
「決戦非常措置要綱と戦時公文書廃棄問題」

第3報告:長島祐基
(一橋大学大学院D1)
「都立多摩社会教育会館市民活動サービスコーナー資料のアーカイブ化に関する考察」

記念講演:山田哲好先生(国文学研究資料館准教授)
「アーカイブズカレッジの思い出」

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終了後、懇親会を予定しております。
ぜひお越しください。
(懇親会からの参加も歓迎いたします。)

時間:18:00〜20:00
会場:早稲田大学戸山キャンパス カフェテリア 
お待たせしました。
3月末に開催した、アーカイブズカレッジ修了論文報告会につきまして、
各報告の概要と、コメントシートでお寄せいただいた感想をご紹介します。

1 各報告の概要
々盒挟郢辧峭藩媚格幻砲砲ける幕府文書の管理―「御朱印写」を事例として―」
徳川将軍家の「図書館」とも言われる紅葉山文庫が、アーカイブズ的役割も
担っていたことを、「御朱印写」の管理状況から明らかにした。

∪昌劃昌屐峩畭綟本における中央官庁の機秘密文書管理について」
中央官庁の機秘密文書の管理について、規程類の分析から、
機秘密のランクや管理方法が具体化していく過程を明らかにした。

0豕蹐罎り「「愛媛県宇和島市三浦公民館文書」の目録編成」
三浦公民館文書の成立過程を紹介したうえで、様々なアクターによる文書が
混在する文書群を、どのように構造分析したかについて紹介した。

てK楝膸痢崙本における医療アーカイブズの現状」
日本の医療アーカイブズについて、医学・医療の動向と関わらせつつ、
施設の設置状況や議論の現状を紹介し、今後の展望を示した。


2 報告・議論へのコメント
・Archival Scienceでは、アーカイブズ、レコード、シリーズなど
 基本的なタームに定義がしっかりと付与されています。ひとまず
 その点を押さえられれば、もっと議論が深くなると思いました。
・歴史的観点からのアーカイブズだけでなく、実務上の課題にも言及
 した議論が欲しい。記録を収集したはよいが、運用の課題をどう解決
 するかが大切である。

3 修了論文報告会へのコメント
・こうした取り組みが、アーカイブズの文化を拡げてゆくきっかけに
 なると思います。ご準備にはご苦労も多いかとは思いますが、是非
 続けていってください。
・アーカイブズについての知識について皆無の状態で参加しましたが、
 史料を残そうと一生懸命努力していらっしゃる方がたくさんいることが
 よくわかり感銘を受けました。
・昨年度より人が多く、様々な分野の報告が聞くことができて、良かった
 です。来年度以降も可能な限り参加したいと思います。
・アーカイブズというものを結節点として様々な分野の方が集まる会に
 していけたらいいと思います。
・「アーカイブズ」というものについて改めて考え直す機会となりました。
・どの報告も勉強になりました。今後の若い方々の活躍を期待いたします。
 アーキビストのネットワーキングの機会として今後も続いてほしいです。
・今年アーカイブズカレッジに参加したいと考えていたので、イメージが
 わきました。
・アーカイブズが一般にもっと知られるよう活動の継続を願います。
・皆さんのご報告を伺い、大変勉強になると共に、今後のモチベーションにも
 繋がりました。
・興味深くわかりやすい報告で、アーカイブズに対する関心がより強くなり
 ました。
・途中から参加でしたが、年々盛会になるのがたのもしい限りです。
・益々の充実ぶり、よかったです。来年もたのしみにしております。
・このカレッジのことを存じ上げなかったので、受講した方の報告を聞けて、
 雰囲気を知ることができました。
・それぞれの関心に基づいての発表があり、非常に興味深かったです。
・アーカイブズカレッジとはどんなことをするのかを知りたくて参加しました。
 内容の濃い会でした。学ぶことは多いです。


以上です。


アーカイブズカレッジの受講を考えており、様子を知りたくて、
聴きにいらしたという方が年々増えており、
主催者側として、とても喜ばしいことと感じております。
また、アーカイブズ学入門者と関係者のネットワーキングの場にもなっており、
多様な出会いが生まれるのもこの会の魅力であると、
皆さまのご感想から教えられています。
 3月29日(土)に開催しました修了論文報告会は、おかげさまで50名の方にご参加いただき、盛会となりました。近世・近現代の文書管理史・史料認識論、目録編成、医療アーカイブズと、バラエティに富んだ内容で、議論も活発に行われました。
 懇親会にも25名以上の方にご出席いただき、皆さん思い思いに交流を楽しんでおられました。
 4名の報告者の方、会場を提供くださった学習院大学の方、ご参加いただきました皆様に、改めて御礼申し上げます。
 各報告の概要とご来場者からいただいたコメントについては、また日を改めて、このノートで紹介いたします!もうしばらく、お待ちください。
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