米沢のはぐれ観光情熱系

伝統野菜または在来作物と言われる
その土地で長年栽培され、食文化として
継承されてきた野菜のことですが
上杉の城下町米沢では
やはり上杉家が米沢に移封されたときに伝わった
もの、上杉家が奨励したものが多く
それぞれにストーリーがあり
歴史があります。

・遠山カブ
・雪菜
・うこぎ
・窪田茄子
・梓山大根
・小野川の豆もやし
・夏刈フキ(高畠町)
・砂塚ごぼう
・高豆蒄うり(川西町)
・蕎麦
などが挙げられます。

今回は茄子について

米沢だけでなく置賜地方で
夏の漬物と言えば、丸ナスの浅漬け

どこの家庭でも秘伝の茄子漬があり
お客様にお茶うけとして出されたり
「おらいの茄子漬食ってみろ〜」
と交換されたり

季節になると食事処やラーメン屋
などでも、小皿で出されたりします。
古くから地元で愛されてきた漬物です。

そのルーツとなるのが
「窪田茄子」
上杉家が会津から米沢に移って来た後、
初代藩主上杉景勝公の家臣である直江兼続が
奨励して家中の武士に作らせたもの
また、窪田地区は城代家老色部家の領地で
色部が持ち込んだものとも言われています。

同地区の千眼寺保呂羽堂は色部家の菩提寺で
そこで毎年12月に行われる「裸餅つき」の
餅つき歌に窪田茄子が登場するほか、
米沢市の窪田小学校の校章は茄子の花を
モチーフとしてたり、さらに窪田地区の
旗の色も茄子紺となっていて、現在でも
窪田地区で愛され続けているもの。
(内藤醸造さんのホームページ参照)

そこから改良されたものが
薄皮丸ナスであり
内藤醸造さんの梵天丸茄子
(窪田茄子と仙台長茄子を交配させたもの)
※梵天丸は伊達政宗の幼名
どちらもお漬物に適した皮が柔らかい

今では窪田茄子はほとんど出回らない
幻の伝統野菜ですが
その血を引き継いだ薄皮丸茄子や
梵天丸茄子は
窪田地区は上杉時代のお菜場であり
今もそこで育てられています。

今回この伝統野菜を紹介しようかと
考えたきっかけが
先日、観光関係の若手で飲む機会があり、
そこに参加されたのが、同じ窪田で漬物業をしている
内藤醸造の内藤君 後藤商店の後藤君
二人とも同級生で、お互いに切磋琢磨しながら
一生懸命頑張っているんです。

内藤醸造さんでは前述にもあったように
梵天丸茄子を商品として伝統を守っている。

後藤商店さんは、遠山カブでも重要な
キーポイントで出てきますが
先代の社長さんが地元の野菜にこだわり
その精神は今の後藤君にも引き継がれて
頑張っている。

そんな二人を見ると紹介せずにはいられない
と思い、ようやく記事にした次第でございます。

そのほかにも米沢には頑張っている漬物屋さんが
いくつかございます。それぞれで美味しい漬物を
提供しています。

伝統野菜を作り続ける一生懸命な生産者がいて
それを商品化して多くの人に味わってもらいたい
世に広めたいと頑張るお店、料理店があり、農協があり

それをさらにPRしたいと考える行政や観光協会などがある

また地元の人も、おばあちゃんの漬物の技術など
家庭に伝わってきた味を次世代に伝える。

歴史を知り、ルーツを知り
それを誇りとして家庭の味にする

食育として地域に伝える。子供達に伝える。
このような連携で取り組んでいかなくてはいけません。

などど偉そうなことを言っておりますが
自分自信はまだ何もできていない・・・
頑張ります。

後藤商店 http://www.marsho.jp/
内藤醸造 http://marumago.jp/
2008.03.25:aoki:[メモ/美味探求]


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