観光農業のカリスマ 工藤順一

平成19年1月29日(月)の福島民報・福島民友で、27日に行われた福島市農業委員会主催の「元氣の出る農業講演会」を記事掲載いただいております。
福島民報では「観光農業カリスマに学ぶ」「知恵絞り付加価値を」、福島民友では「農業の在り方考える」との見出しで、当日の講演についてご紹介頂いております。
平成19年1月27日(土)於:福島市市民会館第1ホール、福島市農業委員会主催で元氣の出る農業講演会が開催され、その講師としてお招きを頂きました。講演テーマは「あなたの農業をプロデュースしてみませんか」ということで、お集まり頂いた約200名は、福島市近隣市町村の農業関係者みならず、岩手県、宮城県からも聴講しにいらしたとのこと。大変嬉しく思います。
福島市は福島県の中通り地方の北部に位置し、東に丘陵状の阿武隈高地、西に磐梯朝日国立公園を擁する吾妻連邦に囲まれた福島盆地です。市内には、荒川、松川、摺上川の河川が流れ、中央には緑豊かな信夫山があり福島市内、磐梯朝日吾妻連邦が一望できます。飯坂、土湯、高湯などの温泉場もあり、さくらんぼ、桃、りんごなどのフルーツ王国で、観光農業(フルーツもぎ取り、直販等)を通して都市との交流も行われています。現在人口が約29万人。その他に、水稲、野菜、花卉等多品種を栽培しています。
福島へは、JAで観光農業を担当していた昭和61年からJR(旧国鉄)、福島交通、大手旅行会社の各支店に何度も足を運び、団体、ツアー、グループ企画の送客をお願いした思い出深いところあります。

講演キーワード
○元気は「元氣」へ
○「体」から「ー」を除くと「休」になる
○常に五感を使ってお客様の目線に立ってモノを見る
○ドラマがあれば人が集まり、人が集まればモノが売れて、現金が落ちる
 経済効果により地域は活性化する=地域おこし
○発想の転換 → 先入観、固定観念、過去の事例、言い訳を捨てる
○感じること、気付くことの大切さ
○最初から、阻害要因はあるものと思うこと
○知恵ではなく、智慧を使う
○農業は無限の観光資源(石ころ、雑草、雪も視点を変えれば宝)
○儲かるための秘訣(面白い→売れる→儲かる)
○お客様は、納得して高い価値観に満足する (例:さくらんぼ)
○出会いが「デタラメので、あきらめのア、いい加減のイ」になっていないか
○3つの「ン」…ロマン、ソロバン、ガマン
○地産地消はに、地笑と地商を加える
○人材は人財へ
○人脈…その土地にどれだけの味方(地脈)を持つか
○遊び心の大切さ (例:種飛ばし大会)
○商品開発は連携から(例:バラ風呂、バラ風呂宅配)
○心のおしゃれ=もてなしの心
○意識改革「過去と他人は変えられないが、自分は変わることができる」

福島市には東北の大動脈ともいえる高速道路、東北新幹線が通っています。関東の奥座敷といっても過言ではない位物理的にも精神的にも近くこれを利用して、一時滞在型にするのか、一泊滞在型にするのか、今後の仕掛け次第では将来が大きく開けていく素材がいっぱいだと思います。是非、発想豊かに、異業種との連携を図りながら智慧を出し繰り返し議論して、即座に実行なされることを期待しています。
今回福島市に伺い、企画・主催された福島市農業委員会の皆様の農業振興にかける熱意と努力がひしひしと伝わって参りました。今後益々のご発展をお祈りしております。
(福島市農業委員会主催 元氣の出る講演会 於:福島県福島市)

質問その1
「講演会を聞いた感想をご記入ください。」

●すごく元氣になった。これからの仕事の糧にしたいです。
●元氣が出た。
●これからの農業のあり方。商売の仕方について考えさせられました。
●大変活力の出る講演です。
●お客さんに対する接客態度がわかった気がします。
●眠ることもなく引き込まれていく講演でした。実に説得力のある話でした。ちょっとの考え方の差で変わるんだと思った。本当に聞いてよかったです。
●元氣が出てくるお話をいただきありがとうございました。
●まずは一番大切な元氣に気づかせていただきました。元氣をもって取り組ませていただきます。
●大変よい講演会でした。
●本当に元氣が出て明日からの励みになりました。忘れたことがいろいろ思い返された。力強い言葉、スタミナに感動しました。
●元氣がわいた。
●参考になる話で満足しました。元氣の氣をいただきました。ありがとうございました。
●元氣の出る農業講演会ーその名のとおり元氣が出ました。今後、自分の気持ちも変え頑張っていきたいと思いました。
●わかりやすくてよかった(経験談)。何事も元氣からスタート。
●元氣よく手をぬかず話をしていただき感動しました。農業で儲けてうまく経営していくのはアイディアを出して人間関係を大切にしていくのが大切と思いました。
●元氣をもらった。
●魅力のある人に人は引き付けられる、自分の地域の魅力に気づかなければ(探さなければ)と感じた。「本気になる」とは具体的にどのような行動なのかを考えさせられた。
●先生の話の内容の豊富さ、わかりやすさ、元氣な話し方、元氣の出し方などたくさん勉強になりました。
●ユーモアがあってとてもわかりやすく話を聞くことが出来て大変勉強になりました。
●常に思っていたこと、感じていたことをあらためて復習させていただいた。
●大変楽しく感動しました。
●大変勉強になりました。
●えがった。
●農業に限らず人生の指針を感ずる話で毎日の生活に少しでも生かせたらと思う。希望がわいてきました。
●農業に対する工藤さんのあついあつい思いが私たちに伝わってきました。今は会場に来てこの様にすばらしい話が聞けてよかった。
●自分の体験を通したユーモアあるお話で大変ためになり、勇気が出てきて頑張ってみようと思った。
●人とのはじまりはきちんとしたあいさつから始まるということは昔の教えであることを再認識しました。
●いま農業に魅力がないと多くの人がいう。しかし見方を変えることにより楽しく儲かる農業を目指す心意気が大切である。
●今後、このような講演会を毎回開催していただきたい。
●何でも前向きに取り組むことが大切。
●非常にわかりやすく、話術がすごい。
●出席してもいつも眠気がさしてどうかなと思ったけれど、お話もとてもわかりやすくて楽しく聞けました。身近に感じる話だったので出席してよかったと思いました。
●大変勉強になりました。
●新鮮さを感じた。
●今日、講演を聞いてみんなと友達になることが大切だと気づかされてよかった。
すばらしい話だと思いました。今まで聞いたことのない講演だと思いました。
●大変参考になり良いお話でした。
●農業に対して夢と希望を与えられた気がしました。
●過去を捨てなさいの話しが一番感銘した。

質問その2
「講演会で聞いた内容を、どのように活かしたいと思いますか。」

●客とのつながりをもっと。
●これからの人生、のんびりと、と思っていましたが、これからの人生、頑張って生きたいと思いました。
●すぐに自分の果樹園を参考に実行したい。
●残り少ない人生ですがおいしいものを地産地消で食べてもらえる果物を作っていきたい。
●付加価値をつけてやっていきたい。
●農地の有効活用
●地区活性化に少しでも役立ちたい。
●人の教育の必要性=人脈形成=その活用の仕方。行政の支援の必要性。客のニーズ調査
●まず講演を聞いた中で、すぐ実践できる元氣良いあいさつから始めたいと思います。
●仕事にいかしたい。
●福島のよいところを話していただき、農業と観光魅力を他県にアピールして、もてなしの心を大切に地域づくりに頑張っていこうと思います。
●私は話下手なのであまり人前で大きな声で話せない方でしたが、もう少しはっきり言えるようにしたいです。
●組織の運営に活用したい。
●今日の勉強をすぐに活かしたい。
●接客を大切にしたいと思いました。
●明日に智慧活かす。
●女性部活動に活かしたいと思います。直売所等、地元が活力をもつようにしたいと思います。
●今後の経営に役立てたい。
●結局は個人の人間性が大切だと思い、自分を磨こうと思いました。
●元氣を出していきます。
●今年の農業に役立てたいと思います。
●お客さんとのコミュニケーション勉強になりました。
●生産販売等に常に前向きに取り組みたい。
●一家で果樹栽培に取り組んでおりますので、販売の難しさ楽しさに思い切って取り組んでみたい。
●地産地消のことは私どもも常に考え学校給食にも多いに考えて是非福島市の元氣な農業に取り組んでいきたいと思う。
●小さな集まりごと・実行していきたい。
●従来の考えかたではなく今の時代にあった考えをしていきたい。
●今後の営農活動に活かしていきたい。
●時代の流れに合せて農業を活かしたい。
●必ず活性化に役立てたい。
●人生の生き方を感じ日常生活に活用したい。
●みんなと友達になって力を合せていくこと。
●人と人との付き合いの大切さ、言葉遣いの大切さこれから実践していきたいと思います。
●自分ではできないので若い人たちに伝えていきたい。
平成23年2月23日(水)於:白河市ホテルサンルート白河で、平成22年度しらかわグリーンツーリズム講演会をしらかわ広域連携グリーンツーリズム推進協議会福島県県南農林事務所が主催。

県南地方は東京から車で約120分、新幹線で90分という好立地かつ多様な地域資源(グリーンツーリズムの素材)にも恵まれており、県外の小中学生の農林業体験受け入れ校数は年々増えている。
今後は、更なる受け入れの拡大のために他地域との差別化や効果的な情報発信が必要となってきており、地域資源の活用による魅力ある体験プランづくりや学校等に対する効果的なPR方法を学んで、グリーンツーリズム実践の拡大による地域活性化を図ることを目的としてしらかわグリーンツーリズム講演会が開催されました。
※平成22年度推進協議会の取組みについて(県南農林事務所)報告されました。

講演では

演題『感動と生きる力を育むグリーンツーリズムをいかに展開されるか』
         講師:財団法人 日本修学旅行協会 理事長 河上一雄さん

1)農山漁村での体験活動における教育効果について
2)体験プログラムの工夫について
3)地域理解による体験学習素材の発見と開発について 
                          
・・・など60分間講演されました。


引き続いて、

演題『観光農業で地域おこし』

●観光農業(農協)に取り組んだ背景

●商品開発の極意

●創意と工夫はアイデア

●季節感は「ビジネスチャンス」
 ≪遊び心・本物・感動・笑い・喜び≫
 ≪地産地消 → 旬産旬消≫ 
                          
●寒河江市事例(画像)紹介

●観光農業の要件とは

●地域づくりの秘訣・地域おこしに必要なことは

●観光農業の極意とは
≪体験=体感≫ ≪感動=ドラマ≫

●異業種との連携の大切さ

・・・など90分お話いたしました。
70名ほどの方々が熱心にご聴講いただき、講演後は質問も多くありました。

 


平成20年4月23日(水)於:福島県相馬市 JAそうま相馬中村研修センター大ホール、JAそうま園芸振興大会が開催され、その記念講演の講師としてお招きを頂き、「『園芸大産地そうま』ブランドの確立 〜地域リレーの総合力を生かす周年販売〜」と題してお話しいたしました。対象は園芸を営む農家の方々とその関係者で約200名の方にご参加頂きました。地域条件を生かした施設園芸作物や土地利用型園芸作物の普及拡大、エコファーマー認定農家の拡大に向けた環境整備、優しい農業の実践など、今後の園芸振興方策を確認しています。
主催はJAそうま・JAそうま園芸部会、後援にJA全農福島浜通り営農事務所、相双農林事務所農業振興普及部が名を連ねております。JAそうまは、相馬市、南相馬市、新地町、飯舘村の2市1町1村で構成されています。

昨年来、相馬での講演を重ねており、いよいよブランド確立に向けた具体的な提案をいたしました。

○ブランド確立に向けての提言
(1)農業資源と地域資源によるストーリーの確立
(2)産地(季節感・旬)を売る話題づくり
分かり易い表示、説明 → 本物、新鮮、安心、安全 等
   地産地消、地笑、地商
(3)異業種とのネットワーク、及び近隣市町村との共存・共栄・共生
官民それぞれの特性の理解と利活用
官民一体となった取組みの推進    
(4)常に情報発信で公開
マスコミ・タウン誌・インターネット利用
(5)徹底した営業販売戦略
地域みんながトップセールスマン

また、JA管内の優良生産者を含む事例発表も行われました。
 ○ニラ生産者 加藤博さん
 ○トルコキキョウ生産者 赤石沢忠則さん
 ○ブロッコリー生産者 草野昇芳さん
 ○ねぎ生産者 阿部定見さん
 ○加工用さといも生産者 折笠文寛さん ほか

暦の上では春とはいえ、まだまだ寒い日が続いておりますが、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

 さてこのたびの「しらかわグリーン・ツーリズム講演会」に際しましては、ご多忙のところ御講演をいただき、厚く御礼を申し上げます。お陰をもちまして大変好評のうちに終了することができました。これもひとえに、工藤様のお力添えの賜物と重ねて感謝申し上げます。
 
 今回、工藤様の熱のこもった御講演により、アイデア次第で様々な方策があることや、グリーンツーリズムに取り組むことは、地域を見直すきっかけとなり、さらに実践の輪が広がることを、改めて実感しました。当地方においても、そのような取り組みを通して、地域の活性化へと発展していくことを期待しているところです。

御講演でお話しいただいたことを参考としながら、参加者と共に連携して、福島県県南地方でのグリーン・ツーリズム推進を図っていきたいと考えておりますので、今後とも御指導、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

末筆ながら工藤様の益々の御活躍をお祈りし、御礼とさせていただきます。