ぼくのニワトリは空を飛ぶー菅野芳秀のブログ

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友人、知人のみなさま
日刊ゲンダイのインタビューに応えたものが
記事になりました。
ざっくばらんに応えたものですので
読みやすいかと思います。
どうぞご笑覧ください。
菅野芳秀

(リード)
 全国から集結した約30台のトラクターが東京の繁華街を疾走した。3月末には総勢4500人が参加、各地に広がる一揆デモの先頭に立ったのはを率いるのは、この人。山形・長井市で自然養鶏1000羽を飼育しながら、水田5任鮃未構朶跳診清箸魃弔燹身長191臓体重100祖供8悗蠅鮖って「百姓」を名乗る巨漢が、絶滅の危機にある日本農業の現実を切々と訴える。

(本文)

ーー生産者目線で小泉農政をどう評価しますか。
 あれが農政と言えるのかい? コメが高いの、安いの、それだけだ。5繊瓧横娃娃葦濮宛紊糧蓄米放出は消費者向けの対症療法に過ぎない。生産者の環境は相も変わらず。去年より今年、今年より来年と確実に悪化していく。何も希望は持てない。あと5年もすれば日本のコメ作りは再建不能になる。深刻なんだ。
ーー危機の要因とは?
 百姓の絶対数が足りないんだよ。戦後の農地解放で誕生した475万戸の自作農が今や100万戸を切ろうとしている。私が26歳で帰郷・就農した時、集落にコメ農家は35軒あったけど、現在は9軒。離農に次ぐ離農だ。現役の重太郎さんは83歳、建ちゃんは85歳。75歳の私が冗談じゃなく「若手のホープ」と言っていいほど。日本のコメ農家は団塊の世代が中心だ。
ーー後継者不足の問題は深刻です。
「俺たちの代で終わり」と見限って皆、わが子を別の職に就かせている。ここ1年の米価高騰で、集荷時に農協が一時的に支払う「概算金」は60繊瓧泳6000円程度。最終的に清算金が入って、2万5000円行けばいい方かな。それでも、わが子に「一緒にやろう」と言える額ではない。一時的に上昇しても、続かなければ無意味だ。
ーー根本的な解決にはなりませんよね。
「令和のコメ騒動」と言われる危機も、まず政府の減反政策が背景にあり、生産者の高齢化と生産力低下が重なった。改善するには「農業で暮らしていける」「所得補償を充実させる」というメッセージが必要だけど、それだけでは若者は耕地に帰ってこない。何より誰も信頼していないんだ、日本の農政を。失望と不信感は拭えないレベルに達しているのに、小泉農相が推し進めているのは、その場しのぎの人気取り策だけ。彼に抜本改革を実行するだけの力量があるとは思えない。
ーー備蓄米が底を突けば、ミニマムアクセス(最低輸入量)米の放出、さらにはコメの輸入枠拡大に道筋をつけたがっているようにも見えます。
 実に安直な政治だね。この国の豊かな水田を生かさず、なぜ海外に頼るのか。自国の農業を強化し、消費者を不安にさせない生産体制を構築すべきで、国民の食と命を支える国づくりの根幹を放棄したも同然だ。手っ取り早いからとアメリカや韓国から輸入し、今のコメ不足を補うことしか考えていない。政治の怠慢だ。まだトランプ米大統領の「自国第一」の方が、よっぽどマシ。日本も国際政治に左右されず、自給できる体制を築き上げなければいけない。
ーー一方で、政府は水田の集約・大規模化を奨励しています。
 水田は工場と違って引っ越せないんだ。コメ農家は与えられた自然環境と共に生き、工業のようにコストや効率だけでは割り切れない。ましてや、日本の国土面積の約7割は中山間地域。そこにコメの耕地面積、総生産者数、産出額のそれぞれ約4割が集中している。大規模化に適する平場の水田は限られ、今や中山間地域がフル回転しなければ1億人以上の食料は賄えない。効率最優先で平場の水田を集約しても、中山間地域が廃れてしまえば水は届かなくなる。山から里に水が流れるのは自明の理じゃないか。
ーー確かにそうです。
 コメ作りの半分は畔や水路の整備だ。放っておけば藻や水草がどんどん育つから、手入れは怠れない。他人に耕地を預けた高齢の元農家もボランティアで参加し、地域を挙げて手伝う。水田に水を引くことで洪水防止の機能も担っている。中山間地域の水田が荒れ放題になれば平場の水田も死ぬ。大規模農家や法人が遥かな山に分け入って水路を管理するのかい? 
ーー大規模化一辺倒の風潮は危ういですね。
 今の農水省は1反あたりナンボと利益しか求めない。でも志を持つ官僚はいるはずなんだ。過去に頼まれて、新規入省者のキャリア相手に講演したことがあったけど、農家出身が結構いたよ。両親を始め苦労の割に見返りが少ないから、何とか変えたいと語っていた。残念ながら、彼らが農政の中心に立っていないんじゃないか。農業を知らない官僚や世襲議員が中心で牛耳り、そろばん勘定の農政を無理やり現場に当てはめるようとする。だから農家はやっていけず、農業と地方が衰退していくんじゃないかな。んだ。
ーーコメ農家の時給は10円とも言われています。
 農水省はコメ農家の時給を直近の2023年で97円と公表している。その前は2年連続で10円だった。とても暮らしていける額じゃない。封建制の頃は「百姓は生かさず、殺さず」だったが、今や「生かすな、殺せ」だ。それでも農家を続けているじゃないかと言う人もいるが、平均70歳超では転職もムリ。それにコメ作りは単なるビジネスじゃない。だから、祖先が汗水垂らして守り抜いた水田を後世につなぐ使命感から、採算度外視でやってきた。それが百姓の暮らしとはいえ、この苦労を子どもたちに受け継がせたくはない。もう「タスキ」を渡す相手がいないんだ。羊かんを切ったようにプツンと後継者がいなくなる。縄文時代に始まったコメ作りの伝統と文化が途切れようとしている。まさに有史以来の危機だ。
ーーもはや日本のコメ作りは維持できないと?
 その土地、土地で習得した技術を磨きながら、地域の人々と連携して何百年、何千年と受け継がれてきた知恵の集積が消えようとしている。あと数年で耕作放棄地はどんどん増えていく。今も「いい田んぼだな」と思える土地がほったらかしだ。今さら減反政策を転換しても、にかわにコメは作れない。あと5年もすれば百姓が消え、村が消え、千年の知恵が消滅する。その後に若い新規就農者が現れたって何もできやしない。小泉農相は有史以来の危機を理解しているのか。「瑞穂の国」が滅びるってことだよ。
ーー克服には20〜30年単位という相当な年月がかかりそうです。
 コメが足りなくなれば、よその国から買えばいいって、それは持続可能なのか。日本の経済力は衰退の一途だ。いずれ買い負けする。他国依存は食料危機へまっしぐらの倒錯した発想で、あり得ない。誰もが命は大切なのに、それを保障する食の持続性を真っ先に考えないと。いざとなれば、百姓は家族や友人を食わせるだけのコメを手作業でも作れるけど、大都市に暮らす人々はどうするのさ。真っ先に飢えるのは、都会に住む人たちだよ。それが食料危機の本質さ。餃子ライス?を注文すれば、いつでも出てくるって発想じゃあどうにもならない。
ーー消費者の意識も問われています。
 それでも農業に関心を持つ人が増えているのは嬉しい。小さな関心を機に、農家と直接つながってくれれば歓迎するけど、タダ働きするわけにはいかない。国は新規参入しやすいように欧米並みの所得補償を与え、小規模農家を国を挙げて支援する必要がある。
ーーそうすれば多様な担い手が生まれますね。
(ズボンのポケットから数珠を取り出し)実は時々、鹿児島・知覧の「特攻平和会館」に足を運ぶんだ。私はね、当時二十歳前後で散った青年たちの子ども世代。自分たちの死は無駄じゃない、と彼らが託した未来を生きる一人として、ふるさとの荒廃を前に何もできないのは申し訳が立たない。「お国のため」と言われ、犠牲となった人々を考えれば本当は使いたくない言葉だけど、あえて言うよ。今の日本は食と命の「国難」にある。百姓がまだ残っているうちに早く手を打たないと、この国は滅びる。だから「令和の百姓一揆」は命がけさ。ぜひ国会議員も超党派で農業の復興に取り組んでほしい。食と命の問題を政争の具にしてもらいたくはないね。
(プロフィル)
▽かんの・よしひで 1949年生まれ。百姓 在学時から成田空港建設に反対する三里塚闘争へ参加。老若男女が村を挙げて農地を守ろうとする姿に感化され、帰郷と就農を決意。1988年から家庭の生ゴミを堆肥化して育てた農産物を市民に供給する「レインボープラン」の礎を築き、世界42カ国から3万5千人以上が視察に訪れた。アジア農民交流センター共同代表 置賜自給圏推進機構共同代表 他。
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ある団体の求めに応じて話したものです。長い文章ですし、今までも同じような発言を繰り返していますから、「もう分かったよ」という方も多いかと思います。いまさらという方は飛ばして下さい。


――今年4月、東京都内をトラクターでデモ行進された。その意図は…。
菅野 日本型農業は再生不可能なほどに解体され、傷ついている。このままでは日本から農民がいなくなる。村がなくなる。農民の作るコメを始めとする作物が消えて行く。それもこの国の主人公である国民の知らぬうちに。この機を逃してしまったのでは、もう再生も不可能だ。急いで国民に真意を問わなければならない。そこで「令和の百姓一揆」を敢行した。
振り返れば、戦後の農地解放で475万戸の自作農が誕生し、それ以後、地主に変わり、彼らが中心となって日本の食料生産を担い、文化を守り育て、農村を維持してきた。美しい農村的風景もその産物だ。しかし、1971年の減反政策を皮切りに、政府は一貫して離農を促進し、日本農業の主軸であった自作農を切り捨て、規模拡大を進め、農業の再生産構造を破壊してきた。最近ではIT技術を駆使して更に農民を追い詰め、「効率化」を図ろうとして、いわば「工業的農業」を進めてきている。しかし、大規模化と工業的農業が可能なのは、耕地の3割程度だ。7割の耕地は中山間地にあり、特にその内の5割は山沿いに広がっている。それらを丁寧に耕してきたのは自作農たちだ。その自作農の離農が止まらない。まさに日本の農業が崩壊しようとしている。減反政策と、長年続いた米や乳価のあまりの安さがその背景にある。このままでは日本から農民が消えてしまう。警鐘を乱打して、国民に問わなければならない。「これが日本の国づくりか?」「これが国民の求めるところか?」と。それが、私たちが行った「令和の百姓一揆」だ。


――今の大規模経営の農業政策は、日本では非効率的で環境にも悪く、持続性も乏しいという事だが、何か解決策はあるのか…。
 菅野 農水省は水田農業従事者の時給を直近で97円と公表している。その前年は10円が二年続き、その前年が207円だった。当然のことながら、暮らしていけることなど不可能で、そのため離農する農家が増え続けてきた。経営の厳しさは大規模経営とて変わらない。大きい分、生産資材や機械代金も嵩んでいくからだ。この流れを止めるためには、やはり所得補償しかない。少なくとも、国が生産費を補償し、再生産が可能になる環境を作る事が日本の農業再建の第一歩だ。
EUやアメリカではそれができている。穀物の市場価格が如何に変動しようとも農家の収入は補償され、その差額を国が補填する。それによって次年度も作付けが出来、後継者も確保できる状態を政策的に作っているのだ。
これまで時給10円と言われながらも農家が稲作を続けて来たのは、農家にとっての稲作が単なるビジネスではなく、祖先が汗水流して守り続けてきた農地を引き継ぎ、後世に繋いでいくという、中継のランナーとしての使命感があったからだ。だが、もはやそれも限界だ。使命感だけではお米を作り続けることができない。それが、離農が相次ぐ今の稲作の現状だ。
私には自公政権が一体どのような国づくりをしようとしているのかが分からない。だが、稲作農業を切り捨てる政策は根本的に間違っている。国民をいのちの危機に追いこんでいるからだ。早急にしなければならない政策は、生産農家の所得補償である。
「何か解決策はあるのか」の問いへの答えは、使命感をもって田んぼの隅々まで耕してきた戦後自作農を守ること。時の政権の農業潰しから日本農業を守ってきた。そこからの始めて、小農からプランター農園に至るまで「国民皆農」を促進することだろうと思う。


――在宅ワークで地方移住を求める人が増えている中で、農業に興味を持つ若者も多くなっている。農業従事者をもっと増やしていくために、補助金以外に考えられる対策は…。
 菅野
農業に興味を持つ若者たちの存在はうれしいですね。彼らが求めているものはたぶん、自然の中での子育てや、農に根差した自給的くらし。できれば自分(達)の食べ物は、自分(達)で作りたいという事だろうか。多くの場合、彼らは農業で食いたいのではなく、まずは農業と共に生きたいのだと思う。よって彼らがやりたい農業は、農薬、化学肥料に依存した工業的農業ではあるまい。自然と共生する、自然の摂理を織り込んだ農的暮らしなのだ。
そんな彼らの為に我々ができることはなんだろう?まず、彼らに必要な家屋や農地を手にするための手助けや、作物づくりの為の技術的な支援などであろうが、ケミカル漬けになっている多くの農民の技術や感性では、彼らの求める助言はできまい。せいぜい要らぬお節介をしないようにすることかな。ただ農地の取得や家屋を一緒に探すことは近隣の農家の手助けがあった方がいい。


――農業協同組合(農協)の在り方について思う事は…。
 菅野 インターネットの普及で生産者から消費者まで直接販売が可能になったのだからと、農協の存在に疑問を呈する声もあるようだが、たぶんそれは農業の現場を知らない人の声だ。稲作に関して言えば、農民が刈り取ったコメは農協によって一括購入され、集められた大量の米は農協の管理のもと低温倉庫で貯蔵され、適切な時期に中間卸に渡されていくという仕組みがある事で、農家は自分の作業舎に倉庫や品質を保つための大型低温倉庫を持つ必要がない。とくに、自分で販売する力を持たない小規模農家にとって、この仕組みは欠かせないものだ。


――米価格の値上がりと農協の関係をどのように見ているのか…。
 菅野 米価が下がらない原因として農協の存在を指摘する声もあるようだが、関係がないと思える。農協のトップには農水省の関係職員もいる。農水省の意向と違う方針はとりにくい。それがまた、生産者の農協への不満と苛立ちの原因にもなっているのだが。


――地域と一緒に農業を立て直すことは「自給自足」につながり、それは結果的に日本の国防にもなる…。
 菅野  
これまで、時代の流れは「より多く開発し、より早く発展する事」を求めてきたが、これからのキーワードは「生き残る事」、つまり「生存」だ。米国がトランプ大統領のもと自国優先の政策に舵を切ってきたが、日本も自国民約1億人の食料を、例え天変地異が起こっても困らない様な農業政策に舵を切る事だろう。38%の自給率のままならば食料を持っている国のいう事を、ただひたすらに聞かなければならなくなってしまうに違いない。国の尊厳に関わることだ。またそれ以上に子どもたちのいのちの未来に関わることだ。そのためには、農民の離農の流れを一刻も早く食い止め、農地に農民がいて充分に生活していける当たり前の農村社会を取り戻さなくてはならない。
冒頭で東京でのデモ行進では、六本木や原宿などの若い人たちから嬉しい反応や声援をもらったといったが、よしんばこれから若者たちが農業に興味を持ってくれたところで、そこで暮らしていける保障が無ければ新規参入は難しい。
「隗より始めよ」という格言がある。大きなことを成すには、まず手近なことからという意味だと思うが、今、農業を担っている人たちが幸せでなければ、そこに人は集まらない。農の現場からプロ(農民)が逃げ出すようではそれも難しかろう。まず「農家に所得補償を」である。時給97円では、日本の未来に絶望しかない。
我々は政府、関係機関に向かって要請するだけではない。この日本農業の崩壊局面という日本国民の大きないのちの危機にあたって、思想信条、政党政派の違いを超え、大きな視点に立って大きな連携を創り出し、協力していかなければならない。その為の「令和の百姓一揆」だったのだ。我々も全力で頑張って行く。

 俺の最も親しい友人であり、熊野の百姓である麻野吉男さんが書き記した文章にこんな一説がある。面白いので紹介したい。 

「これからはかかりつけの医者より大切なのは、かかりつけの百姓だ。いざとなった時、米びつを保障してくれる百姓を今から見つけておくことだ。しかし、日ごろ、買い叩いておいていざとなった時、頼ろうというのは虫が良すぎる。国産品をちゃんと評価し、盆暮れには届け物をすること。ちなみにワタクシは、カニとウニが大好物です。
 「しょくりょうきき」――ああ、何と甘美で魅惑的な響き。いじめられ続け、傷ついた百姓の心は、ただひたすら、その日を待つのであります。」 

 いいねぇ。いつか俺もこんな風に書いてみたいものだ。でも、筆力と着想の違いは如何ともしがたいものがあるよ。
「菅野よ、お前の良さはココじゃないから・・」
こんな声が聞こえてきそうだ。
全国で展開された「令和の百姓一揆」の短い動画です.
3月30日に開催された令和の百姓一揆の全国まとめ動画を公開しましたのでご連絡いたします。

https://youtu.be/AQc6b91BUW4?si=BjAnisOG0iAnv0U-

令和の百姓一揆実行委員会
3月30日、令和の百姓一揆が行われました。東京都渋谷区の青山公園に集まったのは首都圏から運ばれてきた農耕用トラクターが30台、全国から集まった農民、市民が4,500人。それぞれの主張を書いたプラカードや思い思いに仮装、装束をこらした人たちが渋谷、青山、六本木の街を「農業を守ろう」「食といのちを守ろう」などのスローガンを大声で発しながら歩きました。
「えっ、農家の一揆?」「トラクターだ!」「頑張れ!」
若い人たちからの反応はとても良かったです。もちろん若者だけじゃなく、経験を重ねた方々からの声援ももちろんですが。
 マスコミの反応も大きかったですね。海外からはニューヨークタイムズ、イギリスのエコノミスト、国内は読売新聞を除くほぼすべての全国紙が、また週刊新潮、週刊スパ!、週刊プレイボーイ、BIG ISSUE・・・、地方紙では山形新聞を含め、各県の地方紙の多くが報じました。
 ネットで「令和の百姓一揆」で検索してみてください。たくさんの動画が出てきます。「百聞は一見にしかず」。一揆の様子が分かります。
 3/30の一揆は、青山を起点にしたものだけではありません。沖縄でも、山口県でも、奈良県でも・・・、決起は全国各地14の道府県でも行われました。
 繰り返していますように、一揆は単なる打ち上げ花火ではありません。3/30を起点に、これから全国を舞台に連続的に取り組まれる出発点にすぎません。ともあれ、たくさんの方々の参加や、応援で、いい出発を飾ることが出来ました。
 ご参加いただいた方々や、ご支援、ご声援頂いた皆さんに心からの連帯と熱い握手をお送りいたします。
 新潟県の百姓一揆の実行日は6月14日(土)と聞きました。奈良県からは毎月の「決起」を、との話も伝えられています。
 課題は何も解決されていません。全てはこれからです。
引き続き大きな連携の輪を築いてまいりましょう。
いよいよ「令和の百姓一揆」の3/30が近づいてきた。
青山公園南地区pm1時集合、2時開始。
関東近在のトラクターが30台、農民を中心に1,000名以上の人々が集まりそれぞれに思いを訴え、行進する。
 それに合わせ首都圏のみならず、全国で農民、市民が立ち上がる。沖縄、山口、岐阜、奈良、富山、熊本、福岡、京都、静岡、滋賀・・。
今わかっているだけでも全国13か所で300台を超えるトラクターの行進。
それにあわせて農と食を考える、たくさんのシンポジュ―ムや討論会が行われる。

 日本中の農村から農民の姿が消え、村も無くなろうとしている。
しかもその事態をほとんどの国民が知らない。
果たしてそれでいいのか?
この「一揆」は全国の人々に向けた、絶滅寸前の農民からの最後の訴えだ。警鐘だ。

この「一揆」は単なる一回だけの「打ち上げ花火」ではなく、農、消、官、民の大連携のもとに、日本の食と農と地域を守ろうとする大いなる取り組みへのスタートとしたい。
来年の3月まで、各地、各様の取り組みを重ねて行こう。
農を衰退するがままにしてしまっていた。

俺たちが変わる!
日本が変わる!
 3/30、青山公園に南地区に集まろう!
3/30はそれへの出発だ。
専業農家も兼業農家も、日曜百姓も、定年百姓も、趣味で農業をやろうとしている人も、プランター農業も、ともに「村づくり」をやろう。もちろん大規模農家(法人)にも呼びかけたい。彼らは周りに小農がいなければ持続できない。横の連携を取り合い、お互いを励まし、支え合うことが大切だ。
 その為のシンポジュームや集まり、相互の交流や異業種との連携を図る。また、既にある小さな地域内循環の輪をつなぐ。生産、流通、加工、消費、旅館業者などの地域内連携を一層進める。

 農業政策には、「産業政策」と、「地域づくり政策」の両面がある。しかし今の日本には規模の拡大を進める産業政策しかない。そこに地域づくり政策を取り戻す。
地域づくり政策の課題は、地域農業と教育、福祉、健康、市民参加をつなぎ、市民の台所や、学校給食、病院などをつなぐ。
 地域の為の農業。生きる為の農業。市民が健康に暮らすための農業。つまりは地域社会農業だ。その全国的な連携を軸に日本農業を立て直す。

 晩秋の時期。農家の庭のあっちこっちに今にも落ちそうな柿の実がぶら下がっている。風が吹くと、ポトポトと落ちる。その落ちる直前の柿の実に、「お前の今の心境を教えろ」と聞く。柿の実は何と答えるだろうか?「俺にはもう希望はない」だろうか。しかし、次にその実の中の種に聞こう。「いよいよ俺たちの時代だ」と希望を語りだすに違いない。

 同じ柿の中の二つの物語。柿の種の立場にたつか、柿の実の立場に立つか、この差は大きい。苦しいが今は大きな時代の大きな転換期。
「みんなで成るべ柿の種」。今の心境を聞かれたら、なお、そう答えようと思っている。仲間や市民と話し合うことから始めよう。我々には生命系が開く次代の希望が託されている。決してあきらめてはいけない。あきらめない。

令和の百姓一揆
#すべての市民が安心して国産の食料を手にするために
#すべての農民に所得補償を
#未来の子どもたちにも国産の食料を食べてもらえるように
#日本の食と農を守ろう

令和の百姓一揆 https://www.facebook.com/p/令和の百姓一揆実行委員会-61571764336699/?_rdr
令和の百姓一揆実行委員会


「時給10円という現実」ー消えゆく農民ー

BS朝日での再放送がリリースされました。
お知り合いで最初から見られなかったという方がいらっしゃればお知らせください。4月2日の23時から、深夜ではありますが。
「令和の百姓一揆」を敢行することになりました 。

農家、市民らで作る「令和の百姓一揆実行委員会」(菅野芳秀代表)は2月18日、衆
議院議員会館で集会を開き、食と農を守るため農政の政策転換を訴えた。集まったのは全国の現場から実行委員120名。他に自民以外の国会議員35名。
3 月30日には都心でトラクターデモや、1,000人を超える農民、市民の行進(デモ)
を実施する。
以下は実行委員長(俺)の発言要旨

 岼贐筺廚量榲の第1は、農民に欧米並みの「所得補償」を!である。この国から、村が消え、農家、農民が消えようとしている。原因は農業収入の異常なまでの低さ。それに政治の貧困。農の崩壊は日本の崩壊つながっていく。時給10円と言われる稲作の所得。「それが嫌ならやめてしまえ」という価格だ。今、人材が洪水のごとく離農に向かっている。幾百、幾千年、蓄積された農の技術、農の知識が農民と共に消えていく。日本農業にとってそれがどれだけ大きな損失であることか。
農民に欧米並みの「所得補償」を!この政策の実現を求めることが「令和の一揆」の第一の目的だ。

第二は市民に安定して食料を手にできる生活を!低所得者層は主食であるコメを食えない状態にある。市民に安定して食料を手にできる生活を!速やかにこの政策を求めたい。

B3は、国の自給率の向上に正面から立ち向かうことを求める。食料が無く
なれば、持っている他国にあるいは持っている人に土下座するしかない。農と食料の問題はそのまま人々のいのちの問題であり、この国の自立、尊厳にかかわる問題である。国を挙げて、自給率の向上に正面から立ち向かうことを求める。

4番目に確認したいことは、この一揆は対立・対決を煽るためのものではないということだ。日本の有史以来、誰もが経験したことのない農業の崩壊を前に、大きな連携を創り出さなければならない。保守、革新、官、民を問わず、広く人々に呼びかけ、日本農業再建への道を共に構築しなければならない。大連携が求められている。それへの取り組みをこの一揆から始める。

これは一回のみの打ち上げ花火ではない。広範な人々と連携して実現する、静かな変革への始まりなのだ。

案内
集合場所;東京・青山公園南地区 多目的広場(東京都港区六本木7丁目23)
集合時間;3/30(日)14:00〜 
交通:地下鉄千代田線「乃木坂駅」5番出口から徒歩4分
連絡先:令和の百姓一揆実行委員会(03-5211-6880)  



農を破綻から守る大きな連携を創り出したいと思う。
弱り続ける自作農の現状から言って我々には時間がない。
農の危機は、人々の食の危機、いのちの危機につながっていく。
できるだけ早く、政治的立場を超え、民、官を問わず、農の再建への幅広い連携を築かなければならない。

 よって、「令和の百姓一揆」は対立・対決を煽るためのものではない。
人々の、いのちの危機を回避するための大連携への呼びかけだ。
農と人々との確かなつながりを創り出す、大いなる変革への呼びかけなのだ。
「令和百姓一揆」の告知動画です。
ご覧になってください。
この動画と想いを一緒にSNSで拡散していただけると嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。
https://www.youtube.com/watch?v=WQVTF5YK3Zs
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農民の離農の速さは尋常ではない。
この国から、村が消え、農家、農民が消えようとしている。
原因は農業収入の異常なまでの低さ。それに規模と低価格を追い求める政治の貧困。
農の崩壊が進み、この国の食といのちの関係が更に危うさを増した。
果たしてそれが「国民の意思」なのか?もし、そうでないというならば、全力で声をあげよう。
生産者も消費者も、市民も農民も、共に声をあげよう。
農の崩壊は日本の崩壊につながっている。

農民に欧米並みの「所得補償」を!
市民に安定して食料を手にできる生活を!

明日の昼に、デモと集会のご案内を発信いたします。
家族中でご参加ください。