贈りものはマインドシェアを高める
一般社団法人企業価値協会の代表理事武井則夫氏のコラムを抜粋してお届けします。 ●「見積もりで負けた」の“ウソ” よく注文を受けて作る受注の企業の営業担当者が、 「相見積もりを取られて値段で負 けました」 と報告しています。 でも、本当はそのほとんどが値段で負けたのではない、と私は考えています。 私はかつて、三菱レイヨンという繊維メーカーに勤めていたこともあり、営業部門で加工を発注する仕事も任されていました。 その時に必ずしも一番安いところに発注していたわけでは決してありませんでした。 この品番の生地はこの会社の設備が一番適しているだろうと。 この生地は値段云々ではなくて、多少値段が高くても技術が安心なここに頼もう。 量が多くて安くやってほしいものはここに頼もう、という具合に使い分けをしていたのです。 その発注の経験をふり返ると、お金じゃない部分が実は大きかった。 正確に申し上げれば、私たちには「いい買い物をした」と思いたいという本能があって、そのひとつの基準に値段があるだけなのです。 デザイン、性能、接客サービス、納期などなど、たくさんある比較項目を総合的に判断しているはずです。 ところが値段以外の項目がお客様に伝わっていないと、数字で比べやすい値段の勝負になっているだけなのです。 ですから、「値段で負けました」の多くは「特徴が伝えられませんでした」と言い換えられるのではないかと思います。 ●商売はお客様の心を奪った者の勝ち 私たち人間の心の中には「マインドシェア」というものがあって、無意識にカテゴリーごとのシェアを形成しています。 コンビニならどこ、コーヒーショップならどこ、手土産用の和菓子ならどれ、カタログ印刷ならどこ、と心の中に一位、二位が存在しています。 そして、相手のマインドシェアを高めるためには、「自社の特徴を伝えること」と、「言葉、贈り物、接待」をはじめとするお客様第一主義の実践がとても大切です。 これは恋愛にたとえるととてもわかりやすいと思います。 恋い焦がれた相手に、自分のことをわかってもらう努力をするし、ありとあらゆる言葉を考えて想いを伝えます。 感動してもらうプレゼントは必須ですし、接待もする。 そして念願の恋愛が成就するのです。 商売と恋愛はとても似ていると思いませんか。 編集 (株)壱岐産業 長谷川嘉宏
2014.09.16