(113)写真集『雪国はなったらし風土記』
無明舎出版:編(無明舎出版 1988年) 子どもの表情がとても良い、素敵だと感じる。 昭和20年代~30年代頃の秋田や岩手県などの東北地方の一般から提供された、子どもを中心とした写真集だ。 戦争後の荒廃期から復興期ではあるが、物質的にはまだまだ貧しい時代である。 子どもも家族の中で、仕事や家庭の役割を担わずにはいられないという環境。 子どもが、もっと小さい子供の面倒を見るのが当たり前ということ。 自分のことは自分でするのが当たり前ということ。 さて、みんな清潔でこぎれいで、シュッと(笑)しているのに、男も女も個性や表情が際立って見えない現代。 いったい、何がどう違っているのだろう。 この写真集を見ていると、こどもだけれど、ちゃんとした一丁前の表情を見せる人間だという印象なのだ。 もっといえば、まるで人格者のようなのだ。 現代は、一人一人の個性を尊重される時代、そういう教育がなされている(はず)なのに、比較して逆にまるで無個性無表情のように思えるのはなぜだろう。 ただのノスタルジックな感じ方ではないように思うのだが、どうだろうか。
2011.11.30