くらたまなぶ氏(株式会社あそぶとまなぶ 代表取締役)の「カラダ発想術 ~やわらか右脳マーケティング」と言う講演を聴いて来ましたので報告します。
講師の くらたまなぶ氏は、リクルート社で「とらばーゆ」「ベルーフ」「フロムエー」「エイビーロード」「じゅらん」などを創刊し、「カラダ発想術」などの著作でも著名な方である。
マーケティングの基本的なプロセスは、昨日の数字(実績)⇒気持ちを聴く⇒言葉にする⇒カタチにする⇒明日の数字(予算・計画・目標)につきる。言葉をカタチにすることは、担当分野で違ってくる。
市場調査は昨日までの行動を数字で知ることで「算数」だが、マーケティングは明日からの気持ちを言葉で知ることで「国語」と言える。市場調査は役職者や男性が得意だが、密室で決めると大失敗する。マーケティングは外に出て他人(ひと)に聴かなきゃだめ。そこでは、夢よりは愚痴が参考になり、「不」のつく日本語が全てであり、「ニーズ」「ウォンツ」より「クレーム」であり、「名詞」より「動詞」が、更に「形容詞」「副詞」が一番良い。「漢字」「カタカナ」より「ひらがな」が良く、ふだんの日常会話がベストである。すなわち、「課題(ぐち)」を言葉にして、「夢」を言葉にする。ヒアリング(愚痴さがし)⇔ブレスト(夢をひろげる)の繰り返し。
マーケティングで陥いる症例として、ソロバン病やロマン病や企画病やカタカナ病などがあるが、対症療法としては普通に生活しながら「怒る」「笑う」「喜ぶ」「悲しむ」こと、まずは「今、隣りにいる人」から聴き始めること。
マーケティングは人の気持ちを知ること。「人の気持ち」をどれだけ集められるか。それをどれだけ普通の言葉でまとめられるか。「知ってる人」と「知らない人」では、「知ってる人」から。自分の会社に呼びつけると言う発想は捨てる。「用紙なし・テープなし・謝礼なし・90度の位置・友達感覚・二人きり」がヒアリングの理想。グループ・インタビューだとバリアが取れない。謝礼が多いと、悪いことを言わない。属性(プロフィール)から入り、昨日の体験・明日の気持ちとだんだん中に入り込み、その理由・動機・背景を聴く。ホンネ(不のつく気持ち)を聴きだすのが最終目的。実は本人さえ自分のホンネは分からない場合が多い。「もしかして、私ってそう思ってるのかも知れません」は上手く行ってる兆候。気持ちを知るのが目的。「オヤッ」っと思ったことは臨機応変に質問を変えて行く。マーケティングは、前半「仮説づくり」と後半「深堀り」の二段階ある。
「夢の共有」「気持ちの分析」「商品への反映」…については頻繁にブレーン・ストーミングを正しく行う。「いいねえ」「なるほど」「へ~」などは奨励句、「違う」「何考えてんだよ」「アホクサ」などは禁句。
起業の3条件は、
①世のため、人のためになるか ロマン 夢 良くしたい
②稼げるか、儲かるか ソロバン 金 得したい
③楽しいか、面白いか ジョウダン 愛 面白くしたい
1:8:1のバランスが絶妙。
起業(事業)とは、「市場の声を聴いて事業を起こす」「起こした事業によって市場が動く」「動いた市場の声を聴いて、さらに事業を変える」こと。
マーケティングでは人の気持ちを聴くことがとても大切で、その技法はカウンセリングに非常に良く似ていると感じられた。
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少子化社会の子育て
家庭教育出前講座「少子化社会の子育て」―現代っ子につけておきたい力とはーと言う講演を聴いて来ましたので報告します。
父母の会に出席すると、年々親たちの不安が深刻になっていることが分かる。わが子が何を考えているか分からない不安である。昔から「子育て下手を詫びる親には、得てして育ち上手の子供が授かるもの」と言われる。一番大切な「我慢」や「頑張り」を教えるにしても、小学3・4年までは言葉で通じるが、5・6年以上は親の謙虚さが大切だ。「子供はどんな子も与えられた天性がある。早いか遅いか時期の違いによるだけである。」子供たちを信じてあげない限り、子も親を尊敬しない。そこでは「待つこと」「信じること」が求められる。
現代っ子につけておきたい力として下記の五つがある。
①どの子ともいっしょに遊べる力………子供同士の人間関係が苦手である。友達付合い上手な子は不登校が少なく、友達付合い下手な子は95%が不登校と言うデータがある。1歳ころから、母親同士、家族同士の付き合いが大切。父親に叱られても、くじけない強い子、すぐ逃げない子を育てたい。
②毎日、きまったお手伝いの習慣をもっている………日本の家族はガランドウになっている。茶の間の消滅で、現代の子供は下宿人と同じ状況にある。子供に家事を分担させることである。
③本好きなこと………本の読み聞かせが大切。強く本を与えるより、本を待たせること。学力とは文章力で本の効用は大きい。
④「ありがとう」が自然に口に出ること………イジメは「ありがとう」と言い合う所には無い。不登校の子は、何かをさせようと強制した場合に生じる。
⑤小学校に入ったら、短時間の学習習慣をつけること………終わったら見てやる。そこでは間違いより15分間の学習時間を評価する。
家庭は子供にとっての安全基地。子供が家族に何でも話せるように、父母は子供時代のことを(特に失敗談)子供に話し、自己開示してあげたいものだ。
父母の会に出席すると、年々親たちの不安が深刻になっていることが分かる。わが子が何を考えているか分からない不安である。昔から「子育て下手を詫びる親には、得てして育ち上手の子供が授かるもの」と言われる。一番大切な「我慢」や「頑張り」を教えるにしても、小学3・4年までは言葉で通じるが、5・6年以上は親の謙虚さが大切だ。「子供はどんな子も与えられた天性がある。早いか遅いか時期の違いによるだけである。」子供たちを信じてあげない限り、子も親を尊敬しない。そこでは「待つこと」「信じること」が求められる。
現代っ子につけておきたい力として下記の五つがある。
①どの子ともいっしょに遊べる力………子供同士の人間関係が苦手である。友達付合い上手な子は不登校が少なく、友達付合い下手な子は95%が不登校と言うデータがある。1歳ころから、母親同士、家族同士の付き合いが大切。父親に叱られても、くじけない強い子、すぐ逃げない子を育てたい。
②毎日、きまったお手伝いの習慣をもっている………日本の家族はガランドウになっている。茶の間の消滅で、現代の子供は下宿人と同じ状況にある。子供に家事を分担させることである。
③本好きなこと………本の読み聞かせが大切。強く本を与えるより、本を待たせること。学力とは文章力で本の効用は大きい。
④「ありがとう」が自然に口に出ること………イジメは「ありがとう」と言い合う所には無い。不登校の子は、何かをさせようと強制した場合に生じる。
⑤小学校に入ったら、短時間の学習習慣をつけること………終わったら見てやる。そこでは間違いより15分間の学習時間を評価する。
家庭は子供にとっての安全基地。子供が家族に何でも話せるように、父母は子供時代のことを(特に失敗談)子供に話し、自己開示してあげたいものだ。
「希望学」は何を目指すのか
標記の論文が「経済セミナー」(11月号、p14-p17、日本評論社)に掲載されていますので紹介します。筆者は、玄田有史氏(東京大学社会科学研究所助教授)です。
希望について考えるきっかけは、「若い人が働きづらい」という現実の問題である。今の若者は、何が目的で、何に満足感を得て生きたり働いているのかと言うと、若者自身それがつかめなくなっている。ニートは、働いている人以上に「働きたい」という気持ちが強く、働く意味についても考えている。意欲もある。だけど働けないのは、働くことに希望がないのではと言うことに行き当たったのである。
若者の失業と言う雇用問題は、年齢やスキルによるミスマッチがあるが、いちばん大きいのは「希望のミスマッチ」である。求職者が「希望する仕事がない」と言っている状態です。自分自身が何を希望しているか分からないと言う人が多い。希望と言う言葉にまず必要なのは、分類化し類型化して行くことではないか。切り口の一つは、実現可能性であり、行動を伴なう希望・伴なわない希望と言う分け方がある。
教育現場ではキャリア教育が盛んに行われ、自分の適性・能力に見合ったことを見つけることが大切だと言われ、子供たちも「なりたい自分」がなければと強く思っている。だけど一方でなれないことも知っていて、ものすごいジレンマに陥り苦しんでいて、希望なんか持ってもしようがないと思っている。希望学でやろうとしていることは、ある意味で挫折学である。本当の希望は、絶望とか失望を伴なうからこそ希望であり、まれにしか実現しないものである。希望は持っていたけれども途中で失っている。失って、新しい希望に修正できている人がいちばんやりがいを持っている確率が高い。希望はときに失望を生むが、失望の中でこそ得られる自分と社会との関係の認識、修正力とか調整力を生み出す源泉としての希望が必要である。新たな希望を持つプロセスを生み出してゆくからこそ希望は大事なんだということを客観的に示して行きたい。
いま日本の社会に問われているのは人材育成である。人が能力をアップするのは圧倒的にOJTによってである。育成とは修正であり、小さな失敗経験を重ねて「私はこんなにダメ」「やろうと思っても出来ない」とへこみながらも、上手に叱られたりおだてられたりして、軌道修正する力を身につけてゆく。これが育成のエッセンスでありOJTである。希望は修正することが大事なのではなくて、途中で修正することにより高い充実感が得られるからかもしれない。そんなことを、事実やデータとして記録しておくことが私たちにできる仕事ではないか。希望学が意味を持つとすれば、サロン的な場所において為しうるものだと思う。
希望について考えるきっかけは、「若い人が働きづらい」という現実の問題である。今の若者は、何が目的で、何に満足感を得て生きたり働いているのかと言うと、若者自身それがつかめなくなっている。ニートは、働いている人以上に「働きたい」という気持ちが強く、働く意味についても考えている。意欲もある。だけど働けないのは、働くことに希望がないのではと言うことに行き当たったのである。
若者の失業と言う雇用問題は、年齢やスキルによるミスマッチがあるが、いちばん大きいのは「希望のミスマッチ」である。求職者が「希望する仕事がない」と言っている状態です。自分自身が何を希望しているか分からないと言う人が多い。希望と言う言葉にまず必要なのは、分類化し類型化して行くことではないか。切り口の一つは、実現可能性であり、行動を伴なう希望・伴なわない希望と言う分け方がある。
教育現場ではキャリア教育が盛んに行われ、自分の適性・能力に見合ったことを見つけることが大切だと言われ、子供たちも「なりたい自分」がなければと強く思っている。だけど一方でなれないことも知っていて、ものすごいジレンマに陥り苦しんでいて、希望なんか持ってもしようがないと思っている。希望学でやろうとしていることは、ある意味で挫折学である。本当の希望は、絶望とか失望を伴なうからこそ希望であり、まれにしか実現しないものである。希望は持っていたけれども途中で失っている。失って、新しい希望に修正できている人がいちばんやりがいを持っている確率が高い。希望はときに失望を生むが、失望の中でこそ得られる自分と社会との関係の認識、修正力とか調整力を生み出す源泉としての希望が必要である。新たな希望を持つプロセスを生み出してゆくからこそ希望は大事なんだということを客観的に示して行きたい。
いま日本の社会に問われているのは人材育成である。人が能力をアップするのは圧倒的にOJTによってである。育成とは修正であり、小さな失敗経験を重ねて「私はこんなにダメ」「やろうと思っても出来ない」とへこみながらも、上手に叱られたりおだてられたりして、軌道修正する力を身につけてゆく。これが育成のエッセンスでありOJTである。希望は修正することが大事なのではなくて、途中で修正することにより高い充実感が得られるからかもしれない。そんなことを、事実やデータとして記録しておくことが私たちにできる仕事ではないか。希望学が意味を持つとすれば、サロン的な場所において為しうるものだと思う。
営業のテクニックなんていらない~ワクワクしさえすれば人は動く~
和田裕美氏(㈱ペリエ社長)の「営業のテクニックなんていらない~ワクワクしさえすれば人は動く~」と言う講演を聴いて来ましたので報告します。
講師の和田裕美氏は、1972年生まれで、1991年に日本ブリタニカ㈱に入社し1年目で個人売上世界2位、国内1位の営業成績を上げ、2年目から昇進を繰り返し2万人に1人しかたどり着けない代理店の支社長に就任、日本ブリタニカ㈱本社では100名の営業スタッフの指示に当たったとのこと、2001年に独立した。
影響力のある人の3つの考え方とは、①陽転思考(~だから良かったと考えること)②単純思考(直感を信じること)③感情移入(表現能力を高めること)である。
売れる営業の3つの柱は、知識能力Knowledge capability(商品知識、他社比較など「お得感」を打出せること)、情緒能力Emotion capability(情緒、フィードバック出来る力、思いやりや元気を作り出すこと)、意識能力Consciousness(プロ意識、向上心、評論家ではなく実務家としてノルマ[いつまで、どれだけ]を達成すること)である。この中で、情緒能力が最も大切なものである。
相手がして欲しいことに気づくために、愛されるキャラを作ること。そのためにフィードバックをすること。何時でも良いのは優柔不断に繋がり易く、明確にゴールを設定した方が良い。ワクワクすることは未来を信じる心であり、それだけで人は動いてくれる。
講師の和田裕美氏は、1972年生まれで、1991年に日本ブリタニカ㈱に入社し1年目で個人売上世界2位、国内1位の営業成績を上げ、2年目から昇進を繰り返し2万人に1人しかたどり着けない代理店の支社長に就任、日本ブリタニカ㈱本社では100名の営業スタッフの指示に当たったとのこと、2001年に独立した。
影響力のある人の3つの考え方とは、①陽転思考(~だから良かったと考えること)②単純思考(直感を信じること)③感情移入(表現能力を高めること)である。
売れる営業の3つの柱は、知識能力Knowledge capability(商品知識、他社比較など「お得感」を打出せること)、情緒能力Emotion capability(情緒、フィードバック出来る力、思いやりや元気を作り出すこと)、意識能力Consciousness(プロ意識、向上心、評論家ではなく実務家としてノルマ[いつまで、どれだけ]を達成すること)である。この中で、情緒能力が最も大切なものである。
相手がして欲しいことに気づくために、愛されるキャラを作ること。そのためにフィードバックをすること。何時でも良いのは優柔不断に繋がり易く、明確にゴールを設定した方が良い。ワクワクすることは未来を信じる心であり、それだけで人は動いてくれる。
プロフェッショナルの思考力と対人力
船川淳志氏(グローバルインパクト代表パートナー)の「プロフェッショナルの思考力と対人力」と言う講演を聴いて来ましたので報告します。
講師の船川淳志氏は、東芝、アリコ・ジャパンに在籍、米国でMBAを取得後、㈱グロービスなどを経てグローバルインパクトを設立した。組織開発・企業変革にかかるコンサルティング・プロジェクトを手掛ける傍ら、組織・リーダシップ・人材開発などのテーマにわたるセミナーを行なっている。
パラダイムシフトはスキルシフトを必要とする。現在は、Uncertainty,Diversity,Speedで表現される大変な時代である。プロフェッショナルに求められるスキルセットは、①テクニカルスキル(企業固有、業界固有、機能固有)②ヒューマンスキル(グローバルマインドセット、コミュニケーション力、リーダーシップ)③コンセプチュアルスキル(問題発見能力、問題解決能力、仮説検証能力)であるが、②③の割合がますます高まってきている。日本のマネージャーは特に②③のスキルが不足している。
スキルギャップは何故起こるのか?扱う経営資源・ビジネス環境の複雑性が増すに従い、求められるスキルは指数関数的に高まって行く。一方、OJT主体の育成によるスキルアップは線形関数的な伸びしかないために、ギャップが顕在化して行く。
思考力とは何か?思考力とは、もとになるものから頭の中で組み立てる力であり、感情や意欲ではない。もとになるものには、事実や共有された知識や個人の経験やイメージや仮説がある。組み立てるには、筋道を立てて明確に推論する(論理思考力)と自由に想起する(知的直観や想像力)がある。
「考えること」と「知ること」をマトリックスに表すと、「学びて思わざる」や「思いて学ばざる」ではない、知的思考力(Thinking & Knowing)が求められる。
思考の四大生活習慣病とは、思考の放棄症(「これだけの情報では無理ですよ」)、思考の依存症(「だって、社長が言ってますよ」)、思考の歪み(推論の過程にムラや無理がある)、思考の偏り(専門分野が異なると思考力が機能しなくなる)であり、口癖などに良く表れる。
思考依存症には四つの原因がある。集団への依存(同調行動、皆で渡れば怖くない)と、権威への依存(水戸黄門メンタリティ)と、ことばへの依存(パスワード症候群)と、経験への依存(継続思考の罠)である。
対人思考力のスキルマップは下記の通りである。ステップ1では、自分の頭の中でものごとを組み立てることができる(logical thinking)。ステップ2では、自分の頭の中で組み立てたことを相手に分かりやすく伝えることができる(logical speaking)。ステップ3では、相手の話を聞きながら、相手の頭の中で組み立てたことを理解することができる(logical listening)。ステップ4では、複数の人間とそれぞれの考えを交換・共有しながら、問題解決や新たな考えの共創をすることができる(collaboration,innovation)
グローバル化を生き抜く鍵は「思考力と対人力」にあるとのことである。今後、心掛けて行かなければと感じた。
講師の船川淳志氏は、東芝、アリコ・ジャパンに在籍、米国でMBAを取得後、㈱グロービスなどを経てグローバルインパクトを設立した。組織開発・企業変革にかかるコンサルティング・プロジェクトを手掛ける傍ら、組織・リーダシップ・人材開発などのテーマにわたるセミナーを行なっている。
パラダイムシフトはスキルシフトを必要とする。現在は、Uncertainty,Diversity,Speedで表現される大変な時代である。プロフェッショナルに求められるスキルセットは、①テクニカルスキル(企業固有、業界固有、機能固有)②ヒューマンスキル(グローバルマインドセット、コミュニケーション力、リーダーシップ)③コンセプチュアルスキル(問題発見能力、問題解決能力、仮説検証能力)であるが、②③の割合がますます高まってきている。日本のマネージャーは特に②③のスキルが不足している。
スキルギャップは何故起こるのか?扱う経営資源・ビジネス環境の複雑性が増すに従い、求められるスキルは指数関数的に高まって行く。一方、OJT主体の育成によるスキルアップは線形関数的な伸びしかないために、ギャップが顕在化して行く。
思考力とは何か?思考力とは、もとになるものから頭の中で組み立てる力であり、感情や意欲ではない。もとになるものには、事実や共有された知識や個人の経験やイメージや仮説がある。組み立てるには、筋道を立てて明確に推論する(論理思考力)と自由に想起する(知的直観や想像力)がある。
「考えること」と「知ること」をマトリックスに表すと、「学びて思わざる」や「思いて学ばざる」ではない、知的思考力(Thinking & Knowing)が求められる。
思考の四大生活習慣病とは、思考の放棄症(「これだけの情報では無理ですよ」)、思考の依存症(「だって、社長が言ってますよ」)、思考の歪み(推論の過程にムラや無理がある)、思考の偏り(専門分野が異なると思考力が機能しなくなる)であり、口癖などに良く表れる。
思考依存症には四つの原因がある。集団への依存(同調行動、皆で渡れば怖くない)と、権威への依存(水戸黄門メンタリティ)と、ことばへの依存(パスワード症候群)と、経験への依存(継続思考の罠)である。
対人思考力のスキルマップは下記の通りである。ステップ1では、自分の頭の中でものごとを組み立てることができる(logical thinking)。ステップ2では、自分の頭の中で組み立てたことを相手に分かりやすく伝えることができる(logical speaking)。ステップ3では、相手の話を聞きながら、相手の頭の中で組み立てたことを理解することができる(logical listening)。ステップ4では、複数の人間とそれぞれの考えを交換・共有しながら、問題解決や新たな考えの共創をすることができる(collaboration,innovation)
グローバル化を生き抜く鍵は「思考力と対人力」にあるとのことである。今後、心掛けて行かなければと感じた。