朝日町エコミュージアム|大朝日岳山麓 朝日町見学地情報

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見学会「朝日町の実方伝説を訪ねる」
〜なぜ大沼は怒って大波となったのか!?〜

『千歳山万松寺誌』には、歌枕「あこやの松」を探していた藤原実方が浮島の大沼を訪れ二つの和歌を詠んだことが記されています。その際に、奇怪な現象が起こっていました。一つ目の歌を詠んだ時に大沼の水は松の枝にかかるほどの大波となり、島々は東西南北に奇異な動きをし、二つ目の歌を詠むと波は静かになり、和歌の力で鬼神を鎮めたとしているのです。(下記参照)いったい何が起こったのでしょう?
そこで、大沼の浮島や万松寺を訪ね、これをどう読み解くかを検証する見学会を開きます。

日 時 9月6日(日)9時半〜
参加協力費 各回500円  
定 員 各回20人

■午前の部 9時半〜11時半 
講師 最上俊一郎氏(浮嶋稲荷神社宮司) 
浮島や波揚げの松の切り株を見学し、最上氏より「浮島に魅了された実方ら有名歌人たち」について お話をいただきます。
※集合は創遊館エコルーム前9時20分。バスで移動します。

■午後の部 14時〜16時 
講師 平清水公宣氏(千歳山万松寺住職)
実方の墓に参拝し、平清水氏より「万松寺と実方について」「なぜ大沼は大波となったのか」についてお話をいただきます。皆様からも考え方を求めます。
※バス利用の方は創遊館エコルーム前13時集合。

●どちらかだけの参加も歓迎いたします。

道先案内 安藤竜二(朝日町エコミュージアムガイド)
 
お申込み 
朝日町エコミュージアム案内人の会 電話0237-67-2128
お申し込みフォーム  

主 催 朝日町エコミュージアム案内人の会 

●チラシは上記↑よりダウンロードできます。


■藤原実方について
光源氏のモデルといわれ、清少納言の恋人とされる歌人藤原実方朝臣は正暦5年(994年)に左近衛中将に叙任された。しかし、翌長徳元年(995年)正月に突然陸奥守に左遷されている。この理由として、一条天皇の面前で藤原行成と和歌について口論になり、怒った実方が行成の冠を奪って投げ捨ててしまい、天皇の怒りを買い「歌枕を見てまいれ」と左遷を命じられたとする逸話がある。長徳4年12月(999年1月)任国で実方が馬に乗り笠島道祖神の前を通った時、乗っていた馬が突然倒れ、下敷きになって没した。名取市愛島と千歳山万松寺に墓がある。没時の年齢は40歳ほどだったという。

■万松寺誌の一節(抜粋)
板谷路越えて米澤も後へに見れば、程もなく、大沼といへるにかかり給ふに、こはそも如何に、天の成せる勝地とはいへ、周り一里もあらむかと思はるる清水の漫々と湛へたる沼ありて、風のまにまに、往き交う嶋の面白く、数ふともなく数ふれば大小合わせて六十六嶋あり、風なきも岸を離れ、浪なきも岸を離れ、浪なきも游泳せる様、此の世のものとも思ほえず、恰も物のありて嶋を弄ぶが如く、小松、躑躅も藤波も、色を爭ひ、穂に出ぬ尾花も打ち雑れるに、興がらせ給ひ、

 よしやそも 名こそ深山の奥なれや 花にはもれぬ 雲の上かな

と一首を遊ばしたるに、俄に水の沸き溢れて、天に漲るかと思はれ、数多の嶋々東西南北へと意に任せて其の状、織るが如く編むが如きに奇異の思ひをなしつつ、

 四方の海 波静かなるしるしにや 己と浮きて めくる嶋かな

と又も一首を詠じ給ふに、さしもに恐ろしかりつる沼水の、見る間に収まりて鏡の面よりも滑らかなり、其の折り怒れる波の溢れて松の枝にかかり、根を洗ひたれば時人「波揚げの松」とて今の世迄も語り傳へぬ。實に「和歌は目に見えぬ鬼神をも感ぜしめし例しにや。

■大沼を訪れた文人たち
 大沼には多くの文人が訪れている。寒河江市柴橋の落裳観音には、小野小町が大沼に浮島を見に訪れたことが伝えられており、長徳元年(995)に藤原実方が二首の歌を残し、橘南谿(1754〜1805)は『東遊記』に紹介し全国に知られることとなった。湖畔の芭蕉句碑は享保から天明年間(1716〜88)に地方俳人として活躍し中央にも名の聞こえた鸞窓(大沼大行院43代)が建立したもの。またすぐ近くには、訪ねた記念に建てた大正14年(1925)の花の本聴秋の石碑や昭和10年(1935)の福田古道人の句碑もある。夭折の詩人海野秋芳も『北の村落』で大沼の詩を書いている。



■関連ページ
大沼に訪れた陸奥守 藤原実方
大沼の浮島について