朝日町エコミュージアム|大朝日岳山麓 朝日町見学地情報
03.空気神社エリア
2008年 7月6日(日)洞爺湖サミットの開催を記念し「空気神社」と二酸化炭素を減らしてくれる「森」を感謝のともしびで一緒に照らすイベントが地元有志等により開かれました。
会場ではエコ展、再利用おもちゃ作り、蜜ロウソク作りで楽しんだ後、空気神社でキャンドルナイトをし「地球温暖化で沈み始めたキリバスやツバルのことをいつも想像し、今、私たち一人ひとりが環境問題に対し、何ができるかを真剣に考え、家庭や職場そして地域で行動に移していく」ことを宣言しました。 →詳細はこちら |
空気神社は、昭和47年頃に朝日町松程の白川千代雄さんが「日本には八百萬の神が様々あるのに「空気」を祀る事を忘れていた。「空気神社」を建てよう」と提唱していたものを、平成2年(1989)に町民有志「一歩会」の働きかけにより実現したものです。本殿の設計は、平成元年にコンペが行われ、51点の中から谷津憲司氏(東北工業大学建築学科助教授)の作品が選ばれました。 ※入口駐車場より参道を10分程歩きます。空気豊かな自然と空気に感謝するこのモニュメントは、ブナ林の中に、5m四方のステンレス板を鏡に見立てて置いたもので、四季折々の風景がこの鏡に映り、空気への感謝をよりいっそう強く感じさせてくれます。空気の日に制定した6月5日の例祭では、鏡の上で地元小学生の「巫女の舞」や浮島雅楽保存会により「雅楽」が奉納され多くの人で賑わいます。 清野寅男さんのお話 →空気神社の誕生 →アクセスマップはこちら |
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〈きっかけは一人の町民の思い〉 空気神社は、朝日町松程の白川千代雄さんが「私たちの先祖は、日本には八百萬の神の社が様々あるのに、私たち生き物にとって一分一秒その恩恵をいただかなければ死滅してしまう「ありがたい空気」を祀る事を忘れていた。「空気神社」を朝日町に建てよう」と、提唱していたものです。この考えが、朝日岳山麓家族旅行村「Asahi自然観」のオープンを契機に実現することになりました。まだまだ環境問題は縁の遠い時代ではありましたが、当時の観光協会長だった菅井敏夫を中心に私たちが下に入り、町おこしのために「この地に作ろう」と気勢をあげたのでした。 当時は「若者がいなくなって村の神社の神輿もかつげない時に新しい神社を作るなんて」と反対者も多数いました。しかし、各集落の区長、各法人、団体等に熱意を伝えて、農協や商工会、漁業組合に賛同をいただくことができました。そして、区長さんや団体の有力な方々に役員になっていただきいよいよ寄付集めが始まりました。一万円以上は芳名板に名を刻して永久に感謝するとしました。残念な事に、当時の私は国家公務員だったので、神社の寄付集めはしないほうがよいだろうということで、できませんでした。お盆などに子供たちが帰省して空気神社に来ると、父親やじいさんの名前を見つけ感心してながめていきます。 〈「光と音」で表す神社のしくみ〉 さて、空気は色も形も重さもないもの。ご本尊が空気の神社を、どのようなものをどのような方法で作るか?頭を悩ませました。当時の小林富蔵町長が、知り合いの東京の武蔵野工業大学の先生に相談しました。すると先生は「環境問題のこの時代に必要である」と、大いにご賛同下さいました。しかし先生も神社は手がけた事がなく分からないので、全国の建築美術工芸の専門家や大学などによびかけて設計をお願いしてはどうかとご指導をいただき、コンペテーションを行いました。 佳作まで賞金を出すことと、1500万円の予算で作ることを前提として募集した所、全国から多数の方に応募していただきました。 結果、仙台の東北工業大学の谷津憲司先生が設計したものが採用されましたが、これまでの神社の形式とは全く違うものになりました。 外部表面の5m四方のステンレスの鏡板は、森羅万象、春夏秋冬の全てを写し出すもの。すなわち空気を光に変えて写し出します。また、3mの深さの地下殿には素焼きの大きなかめが12個設置してあり、外部の振動を音に変えることができます。空気を音に変えて表すことができるのです。 〈独自の参拝方法「天空感謝」〉 毎年6月5日の祭礼の時には、地元和合小学校の子供たちが巫女の舞いを奉納します。寒河江の八幡宮から「豊栄の舞」を伝授していただき練習を重ねたものです。 参道には「木・火・土・金・水」の五つのモニュメントが建っています。これは古代中国の「五行」の思想を取り入れたもので「この世の中のものは全てこの五つの元素から成り立つもの、空気もここから生まれたものである」という考えから建てました。ヒマラヤの回して拝む「マニ車」を真似て、ぐるぐる回せるようにしてあります。最後の水のモニュメントでは、ブナの森の水が湧き出るしくみになっており、参拝者がここで水を飲み、手足を清めて、空気神社に参拝できるようにしてあります。 参拝方法については、宗教的なこだわりはないのでどのような参拝でもよいですが、空気神社奉賛会では二礼四拍一礼を勧めております。二礼したあと、春夏秋冬に四回柏手を打ち、次に空高く両手を上げ、空気を一杯吸って、「いつも大切な空気をありがとう。空気を汚さないよう注意します」と誓って最後に一礼をする。この天空感謝の参拝方法は空気神社にしかないものです。 お話 : 清野寅男さん(宮宿) 平成19年 空気神社案内時に採録 ※写真は清野さんです。 上記ダウンロードボタンよりPDFファイルを開く事ができます。 |
朝日町は「町民憲章」に自然や生活環境の大切さを第一にうたっています。
平成元年(1989)、町にある自然を活かし、共生できるような観光地づくりを目指した町営の朝日山麓家族旅行村「Asahi自然観」が建設されました。その時 、町づくりを町だけに任せるのではなく、町民自らも関わりなにか協力しようという気運が盛り上がり、翌年に世界でも類をみない「空気神社」が建設されました。豊かな自然と空気に感謝するこのモニュメントは、ブナ林の中に、5m四方のステンレス板を鏡に見立てて置いたもので、四季折々の風景がこの鏡に映り、空気への感謝をよりいっそう強く感じさせてくれます。 この建設に呼応するように、朝日町は「地球にやさしい町宣言」を行い、自然環境を大切にしていく町づくりを目指すことになりました。 清流を取り戻す「合併浄化槽」の設置運動にも取り組みはじめました。 また、全国に先駆けて「空気の日」を国連環境デーの6月5日にすることを決め、毎年この日に空気に感謝する催しを行っています。そして、 町の第三次総合開発基本構想(1990)には、町全体を博物館と見立て、地域を見つめなおし自然と共生しようとする「エコミュージアム」の考え方も取り入れられたのです。 ▽空気神社エリアをもっと探る______ ▽お問い合わせはこちら_______ 〒990-1442山形県西村山郡朝日町大字宮宿2265 朝日町エコミュージアムコアセンター「創遊館」 エコミュージアムルーム内 TEL:0237-67-2128 eco@town.asahi.yamagata.jp ▽飲食・宿泊情報はこちら_______ 朝日町観光協会サイト →朝日町観光協会サイト →朝日町観光協会サイト(PCサイト) |
平成元年(1988)「町にある自然を活かし共生できるような観光地づくり」を目指した町営の朝日山麓家族旅行村「Asahi自然観」が建設されました。ホテル、コテージ、キャンプ場、スキー場、グラウンドゴルフコースがあり、ブナ林の自然を満喫できる宿泊施設となっています。近くの高台には町民の寄付により建立された「空気神社」もあります。
TEL0237-83-7111 →公式PCサイト →モバイルサイト →アクセスマップはこちら |
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白倉集落からAsahi自然観に至る途中にカタクリ群生地があります。花の季節のみ一般に公開されています。可憐に咲く一面のカタクリに圧倒されます。例年ゴールデンウィーク頃が見頃です。
※私有地につきマナーは守りましょう。 お問い合せ Asahi自然観 電話0237-83-7111 →アクセスマップはこちら ※公開される季節には誘導看板が設置されます。季節外の見学はご遠慮下さい。 |
空気神社参道「水のモニュメント」近くに、太いご神木のある山ノ神のがひっそりと祀られています。空気神社参道は、かつての朝日岳山岳信仰の修験者道であり、戦後まではこの少し先に「滝の風(たきのふ)」という集落もありました。
→アクセスマップはこちら ※ブナ林の中の太い杉の木(ご神木)が目印 |
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No.1201 清野寅男氏(元空気神社奉賛会事務局長)
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