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還暦にあたり

  • 還暦にあたり

平均寿命が今より10歳以上低かった時代、還暦を迎えることはまさにめでたいことだった

に違いありません。そして60歳という自覚は、老人という自覚だったのだと思います。


その時代の人の60歳ころの写真を見ると、たいてい今より10歳くらい老け顔です。

社会通念の力とは恐ろしいもので、自覚が顔を作っているのでしょう。

子供の顔も同様で、15歳で元服という時代の子供たちの顔はキリリとしていますね。

 

ひるがえって、今の60歳は若い。私自身が若く見えているかどうかは??ですが、

少なくても老人という自覚はない(笑)。

 

サミュエル・ウルマン「青春」を紹介します。

 

「青春とは人生の或る期間を言うのではなく、 心のもち方を言う。 薔薇の面差し、

紅の唇、しなやかな手足ではなく、 たくましい意志、豊かな想像力、燃える情熱をさす。

青春とは人生の深い泉の清新さを言う。

青春とは臆病さを退ける勇気、 安きにつく気持ちを振り捨てる冒険心を意味する。

ときには、20歳の青年よりも60歳の人に青春がある。 年を重ねただけで人は老いない。

理想を失う時に初めて老いる。 歳月は皮膚にしわを増すが、 熱情は失えば心はしぼむ。

苦悶や・恐怖・失望により気力は地に這い精神は芥にある。

60歳であろうと16歳であろうと人の胸には、 脅威に魅かれる心、おさな児のような未知

への探究心、 人生への興味の歓喜がある。 君にも吾にも見えざる駅逓が心にある。

人から神から美・希望・喜び・勇気・力の 霊感を受ける限り君は若い。

霊感が絶え、精神が皮肉の雪におおわれ、 悲嘆の氷に閉ざされるとき、 20歳であろうと

人は老いる。 頭を高く上げ希望の波をとらえる限り、 80歳であろうと人は青春にして

已む。」

 

今は使われないような言葉が混ざっていますが、概ね理解できると思います。

訳者によって様々ですが、実にこのとおりだなぁ、と思います。

 

私は60歳以降の生き方を「突分恩謝」という造語にその思いを込めました。

 

雄々しくき進み、惜しみなくけ与え、いただいたを丁寧に感じ取り、

心を込めて感の意を表していく

 

誕生日には、会社と妻と母へ花束で日ごろの感謝を伝えました。

所属している仙台広瀬倫理法人会からは、こんな素敵なプレゼントをいただきました。

 

 

有難うございました!

2021.09.26:yoshihiro:コメント(0):[コンテンツ]

生きものの戦略

  • 生きものの戦略

大自然はワンダーランド、不思議に満ち溢れています。

そして、自然は真理の百科事典、実にたくさんのことを我々に教えてくれます。

 

植物は動けませんから、虫や鳥や動物から、自由自在に食べられてしまう、って思います

よね。しかし簡単に食べられてしまっては困りますから、様々な対策をとっています。

 

1つは物理的な防御です。

 

葉っぱや茎を固くするのもその1つ。キャベツのような柔らかい葉っぱは食べやすくても

ツバキのような固い葉っぱは食べにくいかもしれません。牛も柔らかい草は丸ごと食べ

ますが、木質化した木は葉っぱだけ食べたりします。トゲをつけたり、葉っぱをギザギザ

にしたり、っていうのも物理的防御ですね。

 

2つ目は化学的防御です。

苦味物質や毒性を持たせることで食べられないようにしている植物もいます。

ブナなどは、ある種の蛾が大量発生してその幼虫に大量に葉を食べられた翌年は、

苦味物質を倍に増やすのだそうです。そうすることで、大量に増えた蛾は、翌年には

その数を維持できず、自然界のバランスが崩れないのだそうです。

 

3つ目は、用心棒作戦。

蟻の好きな甘い物質を出すことによって蟻をおびき寄せて、害虫の侵入を防いだりして

いる植物もいます。もちろんその逆もあって、アブラムシなどはテントウムシに食べられ

ないように、お尻から甘い物質を出して蟻をおびき寄せて、テントウムシを追い払って

もらっているのは有名ですね。

 

今回は防御についてだけでしたが、果実などは、むしろ積極的に食べてもらって、

子孫を増やす作戦もとっています。それはまた次の機会に。

2021.09.19:yoshihiro:コメント(0):[コンテンツ]

東北の元気応援 たいむカフェ in 栗原

  • 東北の元気応援 たいむカフェ in 栗原

里山林林プロジェクト準備のため、だいたい週一ペースで栗原市に行ってます。

 

いつもは山の中でコンビニのおにぎりランチをするのですが、その日は岩ケ崎(栗原市)で

人と会う用事があり、その前に腹ごしらえするおススメのお店を地元出身の友人に尋ね

ました。

 

2つ紹介があり、1つが「かいめんこや」。最初にこちらに行ったのですが、

コロナ休業中だったため、もうひとつのおススメ「たいむカフェ」の広い駐車場に

停めました。

 

外観も内装もお洒落。BGMも居心地の良い雰囲気で、すぐに気に入りました。

メニューをめくるとどれもそそられるものばかり。

 

しかし、初めてのお店で間違いないのは一番最初に紹介しているメニューですよね。

ここではそれが特製カレーでした。

 

 

プレートの左側はナポリタンではありません(笑)。人参サラダです。

右側はポテトサラダではありません。こちらがいわゆるカレーライス。

 

トッピングのおかげもあるでしょうが、とてもやわらかくヘルシーなお味。

実にイマドキな感じがしました。

 

この人参サラダを完食するのはあごが鍛えられますが、ドレッシングが絶妙!

これだけの量にくどい味のドレッシングがNGなのはもちろんだけど、薄いのも

ちょっとこの量ではしんどいかも。料理人の加減の妙を感じました。

 

栗駒山などに行かれた際は、ぜひ立ち寄ってくださいね。

 

壱岐産業は東北の元気を応援します。

2021.09.12:yoshihiro:コメント(0):[コンテンツ]

パラリンピック終了

  • パラリンピック終了

東京2020パラリンピック競技大会が本日で閉会式を迎えます。

これまでの大会でもルールの説明や、記号番号の意味することなどの解説があったのかも

知れませんが、こちらの興味関心不足のため、今回初めて知ったことがたくさんありました。

 

印象に残ったのは水泳の鈴木選手の力強い泳ぎ。

 

解説者の説明によれば、左右の腕の長さや足の長さの関係で、まっすぐ泳ぐこと自体が

とてもむずかしい、と。力を入れれば入れるほど、そのバランスは崩れやすいもの

でしょうから、それだけでもすごい。

 

そして「レーサー」と呼ばれる3輪タイプの競技用車いすを使った陸上競技もすごかった。

特にマラソンでは、よくも後半あの登坂を力強く登るものだと、それだけで涙がにじみ

ました。

 

そして、順位云々ではないすべての選手への尊敬を、多くの人が感じたことと思います。

そういう愛を引き出す大会がこれだけ盛り上がったことに、関係者の皆さんにお礼を

言いたいです。

2021.09.05:yoshihiro:コメント(0):[コンテンツ]

宮城県の海岸防災林

  • 宮城県の海岸防災林

白砂青松という言葉があります。

単純に白い砂浜と青々とした松林を美とする日本人の美意識のことかと思っていましたが、

実はもっと深い意味があるようです。

 

これは日本人独特の自然崇拝意識とつながっているようです。

八百万(やおよろず)の神々という言葉で表されるように、日本人は古来、すべてのもの

に神が宿る、或いは神そのものという意識を持ち、自然も物も大切にしてきました。

 

白い砂は清浄の象徴として神社の参道に敷き詰められたり、お清めに撒かれたりして

きているようです。松は常緑の葉が不老不死の象徴と、能舞台に神の依り代として描かれ

たりしています。

 

そんな意味もあって白砂青松は日本人に好まれていたということがわかりますが、

東日本大震災の津波で宮城県の海岸防災林はことごとくなぎ倒されました。

 

ご存じのとおり、宮城県は伊達政宗時代から海岸沿いに運河を発達させ、貞山運河、

東名運河、北上運河と総延長約50kmに渡る日本一の運河がありました。

 

そして運河沿いは塩害に強いクロマツが植えられており、美しい景観とともに、

防災機能を果たしてきていたのでした。

 

どういう防災かというと、塩分を含んだ潮風から農作物を守る、塩分を含んだ飛砂を

食い止める、津波のエネルギーを弱める、といった機能によるものです。

 

全農の人から聞いた話ですが、震災直後から数年、亘理地区のイチゴ路地栽培は

塩害でまったくダメだったそうです。

 

この海岸林再生事業は、ひとまず植樹そのものは10年の歳月をかけて完成しました。

 

 

これはその中で一番成績の悪い東松島の海岸防災林。ある意味失敗作です。

 

本来、松の木は深根性といって、根を深く地中に張るタイプなのですが、震災で倒れた

松の根は皆、根が浅かったことから、新しく作る防災林は深根性を活かせるつくりに

しなければならないと考えたわけです。

 

根は地下水脈に達しようとしますから、かさ上げした土地の上に植えれば、水を欲しがっ

て、根が深くなるだろうと。

 

ところがかさ上げのための盛り土は、ダンプと重機で押し固められ、水はけの悪い

植栽地となってしまったというわけです。それでこの写真のように10年経っても

この程度の状況なのです。

 

その後、この反省を生かし、盛り土はするけれど、ふわっとした仕上げにするという

ことを徹底し、その他の植栽地はみなうまくいき、一番生育のいいところは樹高7m

程度に成長しています。

 

しばらくは雑草や葛などの除去という育林作業が必要で、ボランティア活動による

人海戦術で宮城の海岸防災林を育てていくしかありません。

 

弊社もおととし岩沼で植樹活動をしましたが、今後はこの育林作業にも関わって

いきたいと思います。

 

壱岐産業は東北の元気を応援します。

2021.08.29:yoshihiro:コメント(0):[コンテンツ]