最上義光歴史館 - 山形県山形市
▼館長の写真日記 令和5年8月8日付け
当館に隣接している霞城公園において、山形大花火大会が8月14日に開催されます。その日は当館も臨時開館いたします。山形大花火大会の今年のテーマは「蛍舞え」。霞城公園で蛍舞え、というのはなかなか難儀なこととは思いますが、200台のドローンアートやYouTubeライブ配信などもあり、中でも注目は花火大会の出演者でしょうか。「花火大会の出演者」というのもすごいのですが、これは花火の合間にステージに出演するもので、今年は「どすコイやまがた」、「ヤンバイダー」、「山形発アイドルanew(あにぅー)」という、今、山形では最も旬な布陣です。これに大阪万博「ミャクミャク」の先をいく花火大会マスコットの「はなぽん」が加わるという、強烈にエグい、失礼、エモいものになりそうです。ステージをご覧になりたい方は、ふれあい広場の指定席(4名掛テーブル)3万円〜3万5千円、自由席(1名用ブルーシート)3千円でいかがでしょうか。良いお席はお早めに。
さてここで、日本三大花火大会のお話でも。一般に「全国花火競技大会(大曲の花火)」、「土浦全国花火競技大会」、「長岡まつり大花火大会」が日本三大花火大会とされます。
大曲の花火は、100年以上の歴史があり、明るい昼から花火が打ち上げられます。「昼花火」といい、色煙や音などを楽しむもので、昔から花火通が好むものだそうです。また、競技会の花火は、ひとつひとつ緊張感がありなかなかに見ごたえがあります。ただし、この花火大会は雨天のことも多く、「勝率で言えば、負け越しているかもしれない」と地元の人が言ってました。
「長岡まつり大花火大会」と言えば、圧巻なのが全幅2kmの「復興祈願花火フェニックス」です。その壮大さは現地で体験しないとわかりません。平原綾香の「Jupiter」とともに打ち上げられるのですが、これは2004年に起こった中越大地震の後、被災者を勇気付けるとリクエストがラジオにたくさん集まり、翌年からこの曲にのせ打ち上げたとのこと。平原綾香本人もたびたびここにきては、涙を流して観ているそうです。「土浦全国花火競技大会」は、スターマイン日本一を決める大会と言われ、毎年11月に開催されます。夏の暑さが苦手な方におすすめです。
日本三大花火大会も視点を変えれば、また違うランキングとなります。打ち上げ数でいけば、今年は、@第36回利根川大花火大会(約3万発)、A市制施行80周年・千葉県誕生150周年記念松戸花火大会イン2023(約2万5千発)、Bハウステンボス 九州一 大花火まつり(2万2千発)の順とのこと。山形大花火大会は、かつて2万発規模までいったのですが、今年は9千発の予定だそうです。「利根川大花火大会」は茨城県の堺町で開催されますが、町の財政規模で3万発も打ち上げて大丈夫かと余計な心配をしたのですが、ふるさと納税20万円以上で観覧チケット「プレミアムテーブル席(4名)など、いろいろ工夫をしているようです。
数ではなく花火の大きさのランキングもあります。毎年の花火大会で最も大きいのは四尺玉。新潟県の「片貝まつり」などで打ち上げられます。大きさ約120cm重さ350kg、花火の直径800m、打ち上げる高度800m、用いられる煙火筒は5.2mとのことです。
ちなみに山形県内ランキングは、打ち上げ数でいくと今年は、@赤川記念花火大会、A酒田「全国二尺玉花火競技大会」、B山形大花火大会の順となっています。
個人的には「水郷大江夏まつり灯ろう流し花火大会」推しです。花火大会に向かう左沢線の車内は浴衣姿の見物客で賑わい、駅を降りるとすぐに花火が見えます。中心部に向かうと山形大花火大会をはるかに超える露店が並び、ビールでもおつまみでも並ぶことなく手に入ります。どこからでも見通しがよく、道路の傍らに寝そべって観ることもできます。
また、「大石田まつり最上川花火大会」には、記念花火、マイ尺玉、ふるさと花火というものがあり、誕生祝、結婚祝、金婚祝、同級会の成人祝い、還暦祝いなどでの個人的なメッセージがひとつひとつアナウンスされながら打ち上げられ、ローカルの良さを目の当たりにできます。
ということで、当館のすぐ近くで山形花火大会が開催されるわけですが、当館や美術館の前の公園は、立木や街路樹が邪魔をして、意外に見えにくいです。霞城公園を囲むお堀(二ノ丸)の沿道は、意外に空いていて場所取りの苦労はないのですが、ここも土手の樹が邪魔をして、案外見えにくいです。しかも道路上は椅子禁止です。花火大会の穴場情報を、とは思ったのですが、結局、建物や立木が邪魔をしない場所ならどこでもいいということで、ただ、具体的にそこがわからないわけで、ポンコツですみません。それにしても今回、ネットで穴場情報を検索したら、須川で開催されていたときの情報ばかりでした。特に市外の方は要注意です。
あとは、どこぞのビルなどで観覧できればと。市役所の会議室などが解放されるそうですが既に定員に達しており、あるいは当館の眼前にある某金融機関のビルなどは、山形一の特等席と思われますが、きっと関係者のスペシャルシートになっているかと。
そこで思い出しました。実はとっておきのスペシャルシートがあります。それは山形空港19:15発 JAL178便 東京(羽田)行というものです。見られる座席は限られ、天気も含め運次第とは思いますが、いかがでしょう。とは言うものの、私は毎年のように下界から、花火の上空を飛んでいく飛行機を眺めるばかりではあります。「夜間飛行の、ジェット機の翼に点滅するランプは、遠ざかるにつれ、次第に星のまたたきと区別がつかなくなります。」城達也という人はかつて、こんなことを毎夜ラジオで言っていました。もっとも、このエンディング・ナレーションが流れてくる時には、意識はほとんど「遥か雲海の上を、音もなく流れ去」っていましたが。
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当館からの眺めはこんな感じ、意外に厳しいです。
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最上義光像付近だと、多少は見えるかも。
2023.08.08:最上義光歴史館
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