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ノーベル賞受賞式後の晩餐会会場など、スウェーデン王立工科大の公式行事で使用される旗の復元を米織が手がけ、今月10日に行われた同晩餐会で掲揚された。 以下、山形新聞の記事より 12月14日掲載 山形新聞のホームページで記事と画像が掲載されております。
山形新聞ホームページ
過去の記事検索で見ることができます。 米沢市内の織物関連の5社が生地の製作を手掛けたスウェーデン王立工科大の「学生自治会の旗」の復元作業が終了し、ストックホルム市内で10日に開かれたノーベル賞授賞式の晩さん会で披露された。現地から届いたわずかな古布を頼りに、絹糸の太さや撚(よ)りの回数などを分析し、100年前に織られた絹織物を再現。「米沢織」の産地としての高い技術力を世界にアピールした。 「学生自治会の旗」は1903年、当時のスウェーデン国王が自治会に寄付した由緒ある旗。やまぶき色の絹織物で作られており幅1メートル、長さ2メートルほど。ノーベル賞の晩さん会などの公的行事の際、学生たちが旗を持って行進し、会場に飾る。 製作から100年以上が経過し、老朽化が著しくなったため、王立工科大と同国のボロース大が共同プロジェクトを組み、復元作業に当たっていた。 米沢に生地製作の話があったのは、去年1月ごろ。ボロース大で古布復元の研究を続けているクリスティーナ女史からの依頼を受け、100年前と同じような絹織りの生地を探していた織物研究家の平沢エミ子さん(静岡県伊東市)が、先染め絹織物(糸を染めてから織った絹織物)の産地として実績がある米沢に白羽の矢を立てた。 依頼を受けた米沢側では、織物メーカーの老舗「嵐田絹織」の嵐田秀雄常務が中心となり、現地から送られてきた切手大の布片を頼りに、サンプルの分析から作業をスタート。米沢織に携わる撚糸(ねんし)、精練、染色、整理加工の各専門業者と協力し合い、わずか4カ月という短期間で、絹糸の種類が違う2種類の生地を織り上げた。「米沢織の産地として受けた依頼で、やりがいのある名誉な仕事。実績のある産地だからこそ短期間で要望に応えられるものができた」と嵐田常務。 完成した生地は去年6月にスウェーデンに送られた。約1年半をかけて現地で刺しゅうが施され、今秋ようやく完成。11月17日に、100年前と同様に、国王から自治会に授与された。
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