ぶっくぶくの部屋

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かねがね思っているのだが、この辺にはなぜ「サイクルトレイン」
なるものがないんだろう?
「サイクルトレイン」とは、自転車を持ち込める列車のこと。
よく調べたことはないが、ヨーロッパでは結構あるらしく、
日本でもいくつかあると思う。
オレが知っているのは、青森の弘南鉄道。制約はあるらしいけど。
新幹線などの幹線はムリだろうけど、ローカル線だったら、
やってやれないことはないんじゃないか。
何だか想像するだけで、楽しみや便利さが広がる。
先日、あるローカル鉄道の経営に関わってる方と酒飲み話にこの
ことを話してみたら、後日、「来年ぜひやってみたい」ときたもんだ。
うれしい話だねえ〜。
いろいろな障害や課題、効果の多寡ということもあるだろうけど、
まずはやってみないことには何事も始まらない。
サイクルトレインが実施されたら絶対利用する、という人間が
オレの知ってる限りでも20〜30人はいるけどなあ〜。
もちろんオレも含めて。
外は雪だっていうのに、こんなことを考えているオレってやっぱ
ノーテンキかも。
いやいや、昔から言うではないか、
「冬来たりなば春遠からじ」と。

File No.287
『日本のデザイン -美意識がつくる未来-』原研哉(岩波新書 800円)
オススメ度★★★★☆

原研哉の前著『デザインのデザイン』の姉妹本というので、すぐ
買ったのだが、なかなか読む順番が回ってこなくて、1カ月以上
経ってやっと手にとった。
なにせ『デザインのデザイン』はオレの五つ★リストのひとつであるから、
読む前からかなり期待感が膨らんでいた。
肝心の中味は、その期待を裏切らないものだった。
もう最初から示唆に富む内容でグイグイ惹き付けられる。

しょっぱなから、日本の美意識を「繊細」「丁寧」「緻密」「簡潔」
と位置付け、これからその日本独自の美意識が世界に再認識されると
言っている。
それを具体的に物語る事例のひとつが、著者がデザインワークをした
展覧会「JAPAN CAR 飽和した世界のためのデザイン」。
最近は、実用性に焦点を絞って設計された車が増えているが、それを
「移動技術は、運転への能動的な欲求を背景とした『ドライブ』系から、
移動への冷静な意志に寄り添う『モバイル』系へ移行する」と言っている。
まさにその通りかもなあ。
だから、若者の強い所有欲が車に集中しなくなったのかも知れない。
オレたちぐらいの世代は、車が第一という男が圧倒的だったと思う。
あの有名なコピー「いつかはクラウン」も、そういう時代だから
ウケた。
もっとも、オレは車が第一ではなかったけど…。(ソンピン者だから)

そのほかにも、「シンプルとエンプティ」「SENSE−WARE」
の話もなかなか興味深い。
デザインとは、物の本質を見極めていく技術である、とする著者ならではの
卓見・識見が散りばめられている。
デザインを表層的に見ているうちは、まだまだなんだなあ〜。

もうひとつ。
笑った顔の日産キューブを見たことはないだろうか。
クルマのフェースが本当に笑った人の顔のように出来ているのである。
これは、最先端技術の繊維で作った4分の1スケールモデルで、
著者がプロデュースしアートディレクションをしたSENSEWARE展
に出展され話題になった。
こんな「笑う車」が街なかを走っていると、なんだかほのぼのとして
いいかもねえ〜。

よっし、オレの身の回りもシンプル&エンプティにし、車もモバイル系
にすっかな。ん〜、でもすっごいエネルギーがいるかもなあ〜。
もともと財布の中身はシンプルで、頭の中はエンプティだから
これ以上がんばることもないか。

こんなにベタぼめしてるのに、なんで四つ★か?
無条件に感動した前作に比べると、やや大上段にふりかぶっちゃって
いるかな…と。

2011.12.18:ycci:count(960):[メモ/コンテンツ]
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