ぶっくぶくの部屋

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今秋行なわれる「ツールドラフランス」の申込書が届いた。
もうそんな季節なんだなあ〜。
そう言えば昨年は結婚式があって出れなかったんだっけ。
11月3日・文化の日ってなにかかにかありそうだよなあ。
それより、体力・走力の方は大丈夫だろうか?
7月の桧原湖大会以来、まともに走ってない。
それもこれも「暑さ」のせい。
オレは暑さにメッチャ弱くて…。
暑いと気力もシナシナと萎えてくる。
変わらないのは食欲だけ、というのではちょっとヤバッ。
そろそろ練習再開しようかなあ〜って思ってカレンダー見ると
今週末から「お祭り」だし…。
街なかをガンガン走っているサイクリストを見かけると、
少しアセッてくるよお。

File No.257
『iPS細胞とはなにか 万能細胞研究の現在』
朝日新聞大阪本社科学医療グループ(講談社ブルーバックス 800円)
オススメ度★★★☆☆

「山中伸弥」
この名前を聞いたことがある人は多いだろう。
今、日本で最もノーベル賞に近い男。
iPS細胞研究の世界のトップランナーの一人。

で、iPS細胞って何だ、というのがこの本を読むキッカケ。
以前も関連本を読んだことがあるが、わかったような、わかん
ないような感じだったんで、改めて。

iPS細胞とは、induced pluripotent stem cellの略。
直訳すると、「誘導された多能性を持つ幹細胞」という意味で
山中伸弥が命名したもの。
現在は一般的に「人工多能性幹細胞」と呼ばれている。
山中伸弥は、受精卵のようにあらゆる組織の細胞になる能力を持つ
万能細胞のひとつである「人工多能性幹細胞」を、世界に先駆けて
つくりだし、ヒトの細胞でも成功させたのである。
もしこれが実用化されたら、身体のありとあらゆるところが再生
可能になるという、まさに夢のような発明(発見)である。
山中伸弥は、その人類の夢の扉を一番最初に開けることができる
のだろうか。
マウスでiPS細胞をつくった時点では、確かに驚異的なトップ
ランナーだった。しかし、それをヒトの細胞でつくった時点では
すでに同着者がいた。つまり、追いつかれたのである。
今後も凄まじいデッドヒートが続くだろう。

そのキーポイントのひとつは「特許」。
せっかくの発明でも、特許出願がちょっとでも遅れると水の泡。
世界の「知財」保護・獲得に関する動きはすごくシビアでスピーディ
だ。このiPS細胞もアメリカ企業がイギリスで特許を先行取得して
しまった。後に山中が所属する京都大学に譲渡され(もちろん
交換条件で)事なきを得たが、研究だけでなく知財についても
専門家グループを組織して取り組まないと国際競争には到底
勝てない、ということだろう。

山中伸弥はもともと外科医だったのだが、あまり腕が良くなかった
こともあって研究分野に切り替えたらしい。
なんか、いいエピソードだよなあ。
そして、彼の今を支えているのは、アメリカのグラッドストーン
研究所時代に学んだVWだそうだ。
つまり、ヴィジョン(V)とハードワーク(W)。
これは研究者に限ったことではないだろう。
でもねえ、ヴィジョンを描けることとか、ハードワーク出来る
ことって、才能なんじゃないかなあと思ったことがあって…。
もちろん努力がそれを引き出すのだろうけど。
たまにいるよね、こういう超人が。
何日もぶっ続けで勉強したり、いろんな仕事に取り組んで
それをテキパキとこなしたり、毎日深夜までデスクワークしても
平気だったりする人。
オレはダメねえ〜。だって「遊びたい虫」がうじゃうじゃわいて
くるんだもん。

で、このiPS細胞、病気の人に使えるのか?
答えは、残念ながら「まだ使えない」とのこと。
最大の障害は、iPS細胞由来の細胞を移植した後、その遺伝子の
運び屋であるレトロウイルスが「がん」化する懸念があること
だそうだ。
もちろん、その「がん」化を抑える研究もかなり進んでいる。

ニッポンの山中伸弥が、人類の夢の扉を真っ先に開けることを
願いたい。扉のカギは外したのだから…。

追記
いまいちスッキリしないんで、もう一冊iPS細胞の本を買ってきた。
近日公開!


2011.09.11:ycci:count(571):[メモ/コンテンツ]
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