ぶっくぶくの部屋

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久しぶりに映画(DVD)を借りてきた。
前から観たかった「アバター」。
ごぞんじ、一昨年公開されたキャメローンの3D映画。
スクリーンで観なきゃ魅力半減じゃん、と言うなかれ。
最初はグロっぽいかなと思ったけど、そのめくるめく
世界の展開にオドロキの連続。
あっけにとられて時間がたつのも忘れてしまった。
なんなんだ、このすごい想像力は。

File No.207
『東京島』桐野夏生(新潮文庫 552円)
オススメ度★★★☆☆

「年に1回ぐらいアッシーくんしてよっ!」
という家人の強いご要望に敗け、買い物にシブシブ付き合ったオレ。
実は魂胆があって。
家人が買い物に狂奔している時間はオレは自由。
つまり、コーヒー飲みながら、タバコ吸いながら、ゆっくり本を
読める至福の時間なのだ。
待ち合わせ時間を決めて、小走りに売り場に走る家人の背中を
ニヤっと見送り、では、さっそく…、と思いきや、本がない。
出掛けに忘れてきたんだ!
オーマイガッ!
ん〜、かくなる上は近くの本屋で新たに買ってか、と思い手にとったのが
この本。
ファストフード店に入って読みだすと、これはなかなか面白い。

物語の舞台は「トウキョウ」と呼ばれている無人島。
ある中年夫婦のクルーザーが難破して、この島に漂着し、
続いて日本人の若者たち、中国人たちと島人が増える中で
繰り広げられるドラマ。
いちばんの問題は、この島人たちの中で、女性がたった一人ということ。
その「清子」は、中年・肥満・十人並みの容姿と、ごくごく平凡な
女性なのだが、男たちに囲まれて生活していくうちに激変していく。
平凡⇔非凡、日常⇔非日常という対立項は、いとも簡単に置き換えられ
ていくもの、というのが著者のテーマになっているようだ。
「オンナは怖いのよお」とでも言いたいのだろうか。

物語は劇的な展開を経て、劇的な結末を迎える。
「アバター」の想像力もスゴいが、こちらもジャンルや質は違えど
スゴい想像力と展開力だ。
そう言えば、著者の代表作とも言うべき『OUT』や『柔らかな頬』
なんかも、想像力そのものが勝手に生きている、ような感じがした。

ふと気がつくと、両手に抱えきれないほどの荷物を持った家人が
ニコニコと「お待たせ〜」ってがあ。
いきなり現実に引き戻されてガックシ。
やっぱし、「平凡」な男は「日常」の繰り返しなのかなあ。



2011.01.10:ycci:count(799):[メモ/コンテンツ]
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