ぶっくぶくの部屋

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「元気な中高年」
こう書くと、いかにも「きみまろ」風だが、さにあらず。
雪かきのこと。
ここ数日、米沢らしい本格的な降雪の日々が続いた。
そして今日は、晴れ間が覗く、絶好の雪かき日和。
市内のあちこちで作業している人を見かけるが、
圧倒的に中高年が多い。
若者もいるんだろうが、元気に雪かきに勤しんでいる
中高年の方々が目に付く。
高齢化社会と言ってしまえばそれまでだが、米沢の
中高年は元気だ。
というより、元気を出さなければ厳しい冬を乗り切ること
なんかできないんだなあ。
それにくらべオレは…。
幸い、まだ風邪は引いていないけど…。

File No.206
『デフレの正体』藻谷浩介(角川Oneテーマ21 724円)
オススメ度★★★★☆

年末年始にぜひ読みたかった本のひとつがコレ。
だいぶ以前に購入して、少しづつ読んではいたのだが、
今頃になってようやく読み終えた。
著者も述べているように、この本は、産業経済に関わる仕事を
している人にとっては、「必読書」に値するかもしれない。
著者は、日本政策投資銀行の社員でありながら、年間400回もの
講演をしている御仁でもある。
オレも以前、講演を拝聴したことがある。
ナルホド、分かりやすいし、説得力がある。
この本も、講演の趣旨に基づいて書いているので、忘れてしまった
ことの復習をしているような感じだ。

前半は、「100年に1度の不況」と言われている現在の
状況を、統計上から解き明かす。
その主因は、生産年齢人口の減少に伴う、労働力の低下と
消費の減退だと言う。
生産年齢人口とは、15歳から65歳までの年齢層を指す。
15歳からが生産年齢というのは多少異論のあるところだが、
まあ統計上そうなっているのだから仕方がない。
いわゆる、社会の主力として働いて、その給料で商品やサービス
を購入するという、活力の源になる年齢層だ。
この層が、団塊の世代の一斉退職期を迎えて大幅に減少し、
経済の低迷を招いているというもの。
ナルホド、ナルホド、そういうことか。
でも、高齢者だって金持ちの人はいっぱいいるのじゃないだろうか。
それについて著者は、高齢者の個人資産は確かに多いが、それは
あまり消費に向かない、と述べている。
そのお金の向かう先は、晩年の医療・介護などの準備金、いわゆる
ストックオプションになってしまっていると。
確かにそうだなあ。
現在の不況が、単なる景気サイクルの話ではなく、今後もずっと
続くものだということか。
じゃあ、打つ手なしなのか。

著者は、後半に、おおきく3つの将来提言をしている。
ひとつは、高齢富裕層から若い世代への所得移転の促進。
ふたつめは、女性就労の促進と女性経営者の増加。
みっつめは、訪日外国人観光客・短期定住者の増加。
とくに3点目は注目に値する。
観光産業がいかに高付加価値であるか、改めて認識し直した。

これから、来年度の経営計画や行動計画、年次計画などを
考える際には、まずこれを読んでからかかると、必要とされる
視点が、より明確なものになるかも知れない。

オレもそんなに経済書を読んでるわけじゃないので大きな
ことは言えないが、まあ、この本ぐらいは読んでおかないと
始まらないんじゃないかなあ。



2011.01.08:ycci:count(1,064):[メモ/コンテンツ]
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