ぶっくぶくの部屋

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今日は東源寺五百羅漢の供養祭。
壇徒なので、毎年参列している。
供養祭の後の直会食事会で、ご住職さんにお酒を注ぎながら、
「何十回も立ったり座ったりしながらの読経はたいへん
ですねえ」って言ったら、
「それは大変ですけど、終わった後はすごい清々しいというか、
幸せな気持ちになるんです。だから続けられるんでしょうね」
「へえ〜、どうしてなんでしょう」
「五百の羅漢様から守られてる気持ちになるんです」
いい話だなあ〜。
酒飲んで忘れてしまいたくない…。

File No.183
『通天閣夜情』難波利三(徳間文庫 400円)
オススメ度★★★☆☆

100円本シリーズ3冊目。
ここ1か月ほどずっとこのシリーズでいけるくらい100円本が
積んであるが、そろそろ新刊も読みたくなってきたなあ。
「難波利三」という作家は寡聞にして知らなかった。
写真を見ると、大木ボンドに似た大阪のおっちゃん風。
(大木ボンドも知らない人が多いかも)
なんか、難波の売れない作家なのかなあって思ったら、
とんでもない。このおっちゃん、レッキとした直木賞作家なのである。
この本は、そんなことも知らず、ただ題名につられて買っただけ。
どういう風につられたかと言うと、大阪の下町情話のような
小説なのかなあ〜と。
その期待は概ね当たった。
ストリッパーとの淡い交わりを描いた『通天閣夜情』。
芝居一座の花形に入れあげる母親を描いた『浪花恋しぐれ』。
ピンサロのホステスに恋情を寄せる男を描いた『気になる天使』。
放蕩の父親とその愛人との関係を綴った『痺れる街』。
アルサロの女に心惹かれながらも家庭に帰る『夜の玩具』。
退職した中年男の意外な素顔を描く『黄昏の秘戯』。
育ての親との不思議な恋感情を描いた『通天閣の少女』。
以上の7小編が収められている。
言ってみれば、大阪の猥雑な街で繰り広げられる、ほろ苦くも
物悲しい男と女の物語、というテイストか。
全編に、ストリップとかピンサロとかアルサロとか、
いわゆるフーゾクが出てくるし、それに関連する描写も当然
随所に出てくる。
そういうのがキライな紳士淑女の方は読まない方がいいかも。
人間が人間らしく本音で生きていれば、どうしても猥雑な
ところも生まれてくる。
それは決してキタナイものではない。
オレは、清潔で整然としたファッショナブルな街より、どこか
うらぶれてて怪しげな猥雑な街の方が好きだ。
(フーゾクが好きという意味ではないので誤解なきよう)
だから、こういう小説の雰囲気もキライではない。


2010.10.17:ycci:count(810):[メモ/コンテンツ]
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