ぶっくぶくの部屋
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ゆれる中年心理
先日、久しぶりにサウナに行った。
うだるような暑い日に、さらに炎熱のサウナに入るのは、
何だかサディスティックな感じで、すごくいい。
滝のように流れる汗も、身体の老廃物や不純物を搾り出して
いると思えば、生き返る感じすらする。
そして、待ちに待った水風呂!
その温度差は40度ぐらいだろうか。
暑さ極まった身体をザブ〜ンと水風呂へ………、
というワケには行かなくなったのよ、このごろ。
数年前に、心臓がキューンとなってからは怖くて、
身体の下から十分にかけ水をしてから、ソロリソロリと水風呂へ。
さらに、サウナ→水風呂のサイクルを、20代の頃なら
3回転ぐらい平気だったのが、今では1回でグッタリ。
サウナひとつで自信喪失したり、前回は思わぬ体力に少し
自信を持ったりと、中年心理はたえずナーバスに揺れ動く…。
File No.167
『大江戸捕物帳の世界』伊能 秀明(アスキー新書 743円)
オススメ度★★☆☆☆
おそらく亡父の影響だろう、子どもの時から、捕物帳や裁き物などの
時代劇が好きだ。
捕物帳なら「鬼平犯科帳」と「銭形平次」、裁き物なら「大岡越前」と
「遠山の金さん」が白眉だろう。
勧善懲悪ワンパターンの芝居がなぜ面白い?とよく友人・知人に
不思議がられるが、好きなものは好きだから仕方がない。
とくに、「大岡越前」のテーマ曲は、これから江戸時代にタイム
スリップするための、なくてはならないプロローグだった。
だから、この本も躊躇することなく手にとり、即購入した。
内容は、様々な史料から、江戸捕物帳の虚実を検証するもので、
たいへん興味深く、面白いが、どっぷりと江戸時代に浸からせて
くれるものとの勝手な期待は少々外れた。
でも、「ええっ、事実はそういうことだったのかあ」と気付かされる
ことが随所にあり、興味が尽きなかった。
例えば、極悪人が首をはねられる時の音が、洗濯物のシワを振りさばく
時の「パンッ」という音にそっくりだという話。
さすが、刑事博物館の学芸員だった著者ならでは。
また、お奉行様が裁きの場(白洲)に登場するシーン。
時代劇では、「遠山左衛門尉様のおな〜り〜」と太鼓とともに登場
するが、実際は「シー」と静かにさせて、荘厳に登場したという。
さらに、火付盗族改の長谷川平蔵は、異例の出世、異例の在任期間で
名捕物・名裁きをしたが、晩年は老中に疎まれて不遇をかこったとか。
死罪は老中の決裁事項だったとか。
町奉行は南北の月番制だったが、激務で、在職中に命を落とすものも
少なくなかったとか…、エトセトラ…。
終始興味が尽きない内容ではあるが、オレはやっぱ虚構でも時代劇の
方がいいなあ。
だって、理屈抜きに無条件で面白いんだもん。
オレって、根っからの俗人なんで…。
2010.08.29:
ycci
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