ぶっくぶくの部屋

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もう2週間以上も自転車に乗っていない。
早くもアキた?
いえいえ、理由の第1はこの雨。
雨の日と夜は絶対乗らないことにしてるんで。
もうひとつ理由をあげるとすると、桧原湖大会が
終わって、当面の目標がなくなったことかなあ。
目標に縛られるのがイヤなくせに、それがなければ
ないでズグダレるこの性格、典型的なナマケモノだなあ。
それも、今に始まったことじゃなくて、小さいころから
そうだったような気がする。
お盆過ぎてあわててやっつけた夏休みの宿題、テスト
前日に初めて開く教科書ナドナド、ヅグダレの足跡
数知れず。
まあ、言ってみれば、生来のナマケモノにして、スジ金
入りのズグダレというところか…。ふう〜。

File No.152
『1Q84 BOOK3』村上春樹(新潮社 1900円)
オススメ度★★★★☆

出たよおBOOK3。
書店にならんだ時にスグ買ったんだけど、時間のある時
ジックリ読もうと思って、2カ月近くも経ってしまった。
昨晩パラパラと読み始めたら、もう止まらなくなってしまった。
気付いたらもう明るくなる頃、うわあっ。
その後も目がさえてしまって、なかなか寝付けなかった。
ん、月がふたつあるんじゃねえだろな、なんて思って外見たり…。
これから読む人に忠告。
深夜に読まないこと。

『1Q84』のキーワードは、
「ふたつの月」
「空気さなぎ」
「リトルピープル」のみっつ。
そして、主人公の「青豆」と「天吾」の去就。
ストーリーは言えないが、これらのナゾが徐々に融解していき、
前作ですれ違った二人が、今作では…。
推理小説を思わせるようなストーリーが、ナゾに満ちた数々の
暗喩に身をまといながら展開していく。
だからと言って、安易なナゾ解きは殆どない。
例えば、天吾の父母・家族関係のルーツは最後までよくわからない。
天吾は本当にこの父親の子供だったのかどうか…。
さらに最大のナゾは、青豆がなぜ空気さなぎを…、おっとっと、
これ以上は言えねえ、言えねえ。
現実の社会での設定なのに、さながら異界に誘い込まれるような
感覚さえ覚えてしまう。
それが村上春樹の才能であり、この本の面白さでもある。

よくわからないけれど、このBOOK3が完結編なんじゃないかと
思わせるような、スバラしく感動的なエンディングが待っている。
とにかく読んでみて。
映画より高いけど、面白さと感動の余韻は金額に換えがたい、
とオレは思う。
まあ、ベストセラーを褒めるというのもソンピンのオレには
ちょいと抵抗があるんだけど、文句なし今年これまでの最高評価
ではあるな。
2010.06.27:ycci:count(859):[メモ/コンテンツ]
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