ぶっくぶくの部屋
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怖くて面白い世界
この世に生を受けた限りは、いろいろな国々に旅して
知らない世界を体感したいものですナ。
「金と時間さえあれば…」という言い訳がいつもつきまとって
いるが、それはホントに言い訳に過ぎないのかも知れない。
心の底から沸き起こるような冒険心や探究心を失って
いなければ、なんとかかんとか折り合いをつけるハズ。
それが出来ないのは、やっぱ、人間としてのエネルギー不足
なのかなあ。
File No.93
『危ない世界一周旅行』宮部高明(彩図社 590円)
オススメ度★★★☆☆
この著者、何を思ってか、一流企業を辞めて世界一周の一人旅に出た。
「ふ〜ん」って軽く思うことなかれ。
いくら若いからと言っても、相当の覚悟とエネルギーの要ることである。
まあ、無鉄砲という見方もあるかもしれないが…。
そして、通算320日、24カ国を210万円の費用で旅した、
アブない旅行記である。
210万円の中には盗難にあった70万円も含まれる。
そう、著者は旅行中に2度も盗難(強盗)に遭う。
いずれも人に囲まれ、ボコボコにされてお金を強奪されてしまう。
そのうちの1回は、パスポートやクレジットカードなどの貴重品も
奪われてしまうのだ。
それでも日本に帰らず旅を続けるのだから見上げた根性だ。
世界の中でも、とくに南米とアフリカの治安が非常に悪いことが
わかる。南アフリカのヨハネスブルグなんてもう、とてもじゃないが
話にならない。
あれ、たしかサッカーのワールドカップ、南アでやるんじゃあ
なかったっけ?
大丈夫かいな?
強盗ばかりでなく、危険な目に何回も遭っていながら、なおも知らない
街を歩く好奇心はたいしたもんだけど、読みながら「アブなそうなら、
いくなよっ!」ってついイラついてしまう。
適度の恐怖心は、男の命を守る安全装置だということを知らんのか!
まあ、途中で命を落としても不思議でないことが多々起こっている。
しかし、旅は後半のアジアに入って、著者は大いに癒されるのである。
とくにミャンマーやラオスの人たちの親切心は、これまた逆の意味で
信じられないほどだ。
そう言えば、弊社の某役員さんが、ミャンマーでスゴく親切にされた
同じような体験を話されたことがある。
そういうところだったら、ぜひ行ってみたいなあ。
ところで、こんな危険な目に遭いながらも、なぜ世界を旅するのかに
ついて著者は、アブないことばかり書いたが、それに倍するような
喜びや驚き、発見があり、多くの人々の親切な人情に触れ、旅が
より楽しくなった、というようなことを言っている。
まあ、国情や政情、国民性などを把握し、危険を未然に避ける知恵が
あれば、一人旅ほど楽しいものはない、ということか。同感、同感。
それと、この本11月中旬ころ買ったのに、発行日が21年12月18日
になっている??
まあいいけど、ヒヤヒヤ、ドキドキの内容は、そこそこ話題になり
売れるような気がする…。
2009.11.28:
ycci
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