ぶっくぶくの部屋

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今日、とあるところで、とある人に、
「自転車の合間に仕事やってんじゃあないの?」って
冗談言われて、ちょっとカチン。
「それはアナタじゃないの。オレは平日なんて乗るヒマないし、
休日だってヘタすりゃあ乗れないんだゼ」
って心の中で大反論。
でも、ホント言うと晴れた日の早朝なんて乗りたいなあ。

File No.81
『地域再生の経済学』神野直彦(中公新書 680円)
オススメ度★★☆☆☆

ちょっと前に読んだ『ペダリスト宣言!』の中で、この本が紹介
されていた。確か、「まちづくりや地域振興にかかわる人の
必読書である」とかなんとか。
ん、じゃあ、そのはしくれにいる身としては、読まなきゃならん
べえ、ということで、さっそく買ってきた。
読み始めると、何だか難しそうで頭にスンナリ入ってこない。
頭が悪いって言えばそれまでだが、この著者ちょっと書き方が…。
一昔前の大学教授のおエライ学術論文って感じ。
でも、でも、しかし、内容はスゴくいい。
後半になってくるほど良くて、「地域再生ってそういうことだよなあ」
って感心することしきり。
やっぱ、これは必読書だわ。
この本の論旨は、
日本は重化学工業主体の大量生産・大量消費の市場主義経済から、
地域コミュニティを再生し、人間らしい生活の持続可能性を追求
していくべき、
というもの。
ここには、地域における産業の空洞化や、中心市街地の空洞化が
なぜ起きたのかについて、きわめて論理的に説明している。
「産業の空洞化は、国内企業がより安いコストで生産できる海外に
フライトしたからでしょ」というのは簡単だ。
じゃあ、なんでそうなったのか?
地域の生活で必要なものを地域で生産・販売していれば、ここまでは
ならなかったものを、アメリカンスタイルの欲望追求型の大量生産・
大量消費が、結果的に地域共同体を崩壊させていった、と著者は
説明する。
だからと言って、これまでの市場主義経済を全面否定しているわけ
ではない。アメリカンスタイルの市場主義経済は、われわれの生活を
格段に豊かにしてきたことは事実だ。
でも、これからは違う。というより、そのスタイルはすでに破綻しつつ
あり、地域コミュニティを再生しながら知識社会を構築していかなけれ
ば、みんなが人間らしく生きる未来はやってこない。
こういう時代を著者は「エポック」と言っている。日本語で言うと
「画期」。
某大学教授に言わせると「トランスフォーメーション」。
その昔、手工業から重化学工業へのエポックがあった。
そして今は、工業社会から知識社会へのエポックを迎えている。
この本では、地域再生に成功している事例もあげている。
そのひとつが、フランスのストラスブール。
国内では、由布院や掛川、高知、札幌など。

なんだか、充分に説明できないが、地域再生は地域住民の意識と
行動をドラスティックに変えていくことであるという思いが
沸き起こり、少し心が熱くなった。
2009.10.04:ycci:count(926):[メモ/コンテンツ]
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