ぶっくぶくの部屋

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大河ドラマ「天地人」はいよいよ佳境に入ってきた。
天下の家康を向こうにまわして一歩もひけをとらない
「直江状」のくだりは、この物語のクライマックス。
ん?何か足りなくないか?
前田慶次が出てこないじゃないか!

File No.76
『戦国風流武士 前田慶次郎』海音寺潮五郎(文春文庫 524円)
オススメ度★★☆☆☆

そろそろ前田慶次の登場かと思ってこの本を手にとった。
いやはや奇想天外。
ナント、前半部で慶次はかの石川五右衛門と交流を持つ。
石川五右衛門は大盗賊で、最後に釜茹での刑に処せられたことは
周知のこと。
この物語では、豊臣秀次(秀吉の甥)の密命を帯びて秀吉の
命を狙っていたという設定。もちろん失敗に終わるわけだが、
そういうこともあったかもしれない、と思わせる。
慶次は痛快な男だったらしいが、伯父の前田利家を寒中の水風呂
にたたき込み、愛馬「松風」をかっさらって、颯爽と出奔する
ところなんざあ、胸のすくような面白さである。
慶次は、京に出奔してから本阿弥光悦とも交わりを結ぶ。
美女を嫁にあてがわれようとするが、束縛されるのが嫌で
逃げてしまう。
かと思うと男色の美少年に言い寄られ困惑する…。
もちろん著者の脚色だったり創作だったりするわけだが、
よくもまあこんな破天荒な男が戦国時代にいたもんだ。
ただ残念なるかな、晩年の米沢の寓居暮らしの様子は
ほとんど描かれていない。
まあ、万世の堂森あたりに行って、想像の世界に浸るのも
また楽しそうなことだが…。
2009.09.18:ycci:count(962):[メモ/コンテンツ]
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