ぶっくぶくの部屋

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これもタイトルだけで衝動買いした本。
さぞ過激な内容かと思いきや、それほどでも…。
この著者のオバはんも知らないし。
『団鬼六論』を書いたって言うから、期待して
読んだんだけど…。

File No.69
『寝取られた男たち』堀江珠喜(新潮新書 720円)
オススメ度★★☆☆☆

妻や恋人を他の男に寝取られて、黙認したり、殺したり、
復讐したり、別れたりする人間模様を、古今東西の
名作を取り上げながら説いていく趣向。
実社会でも多いけど、小説の題材としても多いねえ。
男は大体が鈍感で妻の浮気(不倫)にあまり気付かない。
(よっぽど猜疑心の強い男は別だけど)
自分の妻だけは、という先入観がそうさせている。
逆に浮気(不倫)を隠し通すのは女の方が断然上手。
それは、スキャンダルや行為そのものが、男より
女の方がリスキーだから。
と喝破している。ナルホド、その通りかもしれない。
でも、この本のもっと面白いところは、妻に浮気を勧める男
の例。
マダム・クロードが経営していた超高級娼館に自分の妻を
勤めさせ、他の男に抱かれることによって、自分自身が
性的興奮を覚える、という倒錯癖。
いやあ〜、いろんな人間がいるもんだ。
この本に、トルストイの『アンナ・カレーニナ』も出てくる。
これは、不倫の末にアンナが自殺するという悲劇的結末の
物語だが、夫・カレーニンの苦悩や懊悩、思惑などが複雑に
絡み合う。
実は、オレ、『アンナ・カレーニナ』を高校3年生の時に
読んだ。読んだことは読んだけど、18歳の世間知らずの
ガキだったオレに、そんな人間の情と知と行動の機微なんて
わかったハズがない!ということが今わかっただけでも
収穫だったのか?

2009.08.23:ycci:count(1,020):[メモ/コンテンツ]
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