ぶっくぶくの部屋

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先日、ある知人に、
「デス・マス調はちょっと固いんじゃあないの」って言われて
ここいらへんで、もっとざっくばらんな口調?でやって
みることにしました。
ぞんざいに感じられるかも知れませんが、そこんとこは
ひとつ、平にご容赦のほど。

File No.64
『終末のフール』伊坂幸太郎(集英社文庫 629円)
オススメ度★★☆☆☆

伊坂幸太郎って作家も売れてるねえ。
『オーデュポンの祈り』とか『重力ピエロ』とか、本屋に
平積みになっているので、いかに売れ筋の作家の一人である
ことがわかる。
オレはこの本が、初・伊坂。
3年後に小惑星が地球に激突して世界が滅亡するという
仮想設定で、舞台は仙台郊外のヒルズタウンという団地。
ここの様々な住人が8つの物語を繰り広げる。
滅亡寸前の人間模様を描いているわけだから、もちろん
テーマは「生」と「死」、そして、いかに生きるか、という
ジュン文学のド真ん中直球みたいなもの。
作者のメッセージは、醜くても、酷くても、カッコ悪くても、
とにかく必死で生き続けようとする人間の意志が最も尊いと
いうこと、だと思う。
重いテーマを、意識して軽快にしている工夫が感じられ、
それなりに評価できる内容ではある。
しかし、伊坂ファンには申し訳ないが、オレ的にはいまいち。
設定・ストーリー・メッセージ性とどれをとっても、ひときわ
光るものがオレには感じることが出来ず、なんでこの本が
45万部以上も売れているのが不思議なくらい。
村上春樹のベストセラーはよくわかるが、これはよくわからない。
まあ、オレの感性とオツムの問題もあるかも知れないが…。
具体的にひとつあげると、オレにはムダとしか思えない描写が
ウンザリするほど出てくる。
「それが何関係あんの?」ってなもんで。
ところで、この世に終末が来るってこと想像したことある?
オレは小学校の時から何回もある。
後期中年者になった今も、たまに考えるなあ。
小惑星に限らず、森羅万象、人類って存外危ういバランスの
上で成り立っているのかも…。

2009.08.02:ycci:count(818):[メモ/コンテンツ]
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