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ホントのモデルはこの人!
No.11の『ジェネラル・ルージュの凱旋』でふれた、
チームバチスタの主人公桐生助教授のモデルの話を
訂正します。
ホントのモデルは、「須磨久善」この人でした。
File No.62
『外科医 須磨久善』海堂 尊(講談社 1143円)
オススメ度★★☆☆☆
この間本屋さんに行った時、この本を見つけ、スグ買いました。
何せ、今注目の作家「海堂 尊」が、はじめて手がけた
ノンフィクション、しかも題材が、あのチームバチスタの主人公の
モデルになった人物とあっては、いち早く読んでみた〜い。
と思って、帰って一晩で一気に読んでしまいました。
この須磨久善という医師はスゴイの一語。
話は、須磨がベルギーで初の公開手術に臨むところから始まり
ます。とてつもないプレッシャーの中、公開手術をみごとに
成功させ、心臓外科医須磨の名は一躍世界的なものとなります。
心臓バイパス手術の際の代替血管に胃大網動脈を使うという
斬新な手法は、まさに須磨オリジナル。
この手法で術例を重ね、地歩を固めて行った須磨は、
いよいよ日本発のバチスタ手術に臨みます。
このバチスタ手術とは、肥大化した心臓の一部を切り取り、
縮小縫合するという大胆なもので、術後の生存率も含め、
イチかバチかの術式で、当時の日本では、まだ誰もしたことが
ないものでした。
ところが、この日本初のバチスタ手術の術後約2週間目に患者は
死亡してしまいます。
須磨の懊悩・苦悩の深さがにじみ出てくるような場面です。
でも、須磨は再び立ち上がり、二例目を成功させ、その後も
研究と工夫を重ね、術後生存率を飛躍的に上げていきます。
やはり、人間として生まれてきた限りは、その人生を賭してまで
人の役に立たなければならない、というメッセージを
改めて叩きつけられた感じです。
それなのに、何で★2つ?
ん〜、海堂尊は小説書いていた方がいいかもしれません。
ノンフィクションライターとしては、やや食い足りないかも…。
2009.08.01:
ycci
:count(1,873):[
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