ぶっくぶくの部屋

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もう年度末ですねえ。
何だか歳を重ねる毎に、時の経つのがはやく感じられます。
これは私だけじゃないようで。
その証拠に、昨年秋に出版されたこの本、けっこう売れている
ようですよ。

File No.31
『大人の時間はなぜ短いのか』一川 誠(集英社新書 735円)
オススメ度 ★★☆☆☆

歳とって痛感している「時がはやい」ことを面白く平易に解説
してくれそうと思って読み始めたら、ちょっと違って、最初は
認知科学的なアプローチからはじまります。
ちょっと難しい部分もありますが、「錯視」なんてスゴく面白い
ですよ。物理的な実態と人間の視覚認識が違う実例をあげていて、
それは知識によっては矯正されない、という指摘なんて、まさに
ナルホド!
前半は、なんでこれが主題に関係あるんだろうと思いつつ、
ガマンしながら読み進めていくと、それらがすべてテーマに
向かったアプローチであることがわかってきます。
それがカッタルいと感じる人は、第5章から読んでもいいと
思います。
「大人の時間はなぜ短いのか」の結論はいくつかあるのですが、
ひとつだけ紹介すると、加齢による注意やメモリーの容量が
減少するせい、とのこと。
だろうなって思ってはいましたが、ちょっとショック。
こうした結論部分に加え、後半では、時間にしばられて働く
私たちにとって、たいへん示唆に富んだ内容になっています。
「やってもやらなくてもいい仕事が増えすぎて、本来の仕事に
費やす時間がなくなってしまっている」とか、
「人間が道具として創作した時計の時間に、逆にしばられて
いる。道具をもっと上手く活用しなければならない」
「ぎりぎりの行動計画は人間に向かない。人間の能力を超えた
過密・厳密スケジュールは時として悲劇を生む」などなど。
最後に、作者が提案していることを私も試してみました。
それは、時計の1分間と自分が感じる1分間の違いを計って
みること。何回かやってみました。
その結果は、私の感じる1分間は、実際の1分間より、やや
長いようです。つまり、自分が思っているより、時間経過が
早いということ。これを1週間、1カ月、1年に換算すると…、
やっぱりそうか…。
いやいや、体調や代謝などによって体内時計の進み方も
ちがってくるそうですから、早トチリしないことにしましょう。
2009.03.29:ycci:count(828):[メモ/コンテンツ]
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