ぶっくぶくの部屋

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日本人ぐらい展覧会好きの国民はいないんですって。
確かにそうかも知れません。
私も10代の最後の頃に観た「ロシア美術展」の感動が
忘れられず、それを引きずりながら今に至っているわけで。

File No.25
『現代アートビジネス』小山登美夫(アスキー新書 743円) 
オススメ度 ★☆☆☆☆

これも昨年旋風を巻き起こした新書のひとつです。
これまで良くわからなかったアートビジネスの世界を平易に
解きほぐしてくれます。
画商とギャラリストの違い、はじめて知りました。
わが国における世界的な現代アーティストである村上隆や
奈良美智がデビューしたいきさつなどは、かなり興味深いものが
あります。
あと、アートとその値段の仕組み。プライマリー・プライスと
セカンダリー・プライスの妙。
さらには、アート・ファンドまで存在するというオドロキの事実。
筆者は、日本のアートマーケットがこれからも成長していく上で
必要なのは「経済界との連携」だと言ってます。
要するに、経済界の成功者がアーティストをパトロネージュして
いく責務があるのではないか、そうして行かなければ、日本の
アーティストやアート・ビジネスがいつまでも国際基準にならない、
ということなのでしょう。
良くわかる話です。
でも、現下の状況はどうなのでしょう。
何億、何十億というアートへの投資ができる一部富裕層だけで
あって、ほとんどの企業人はそんな状況にはないのでは…。
まあ、きっと、昨年の秋以前にこの本を読んだら、感想もまた
違ったものになっていたでしょうが…。
気に入った絵画を所有したいという欲求は私にも強くありますが、
現実はそれをなかなか容易にしてくれないのです。
所有できないから、せめて美術展にでも行って、ひとときの至福
を味わおうといういじましさを、私は全面的に肯定します!
2009.03.17:ycci:count(725):[メモ/コンテンツ]
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