ぶっくぶくの部屋

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刺激と欲望ばかりがトゲトゲしく渦巻く世の中に
あっても、純粋なものに感動する心がある限りは
救いがあるんでしょうね。
「心はピュアに、言葉は夢を、そして行動はリアルに」
ありたいものです。

File No.20
『海を抱いたビー玉』森沢明夫(小学館文庫 580円) 
オススメ度 ★★☆☆☆

これだから、物語読みは止められないんです。時々、
まったく忘れてしまったような感覚を呼び覚まして
くれるようなことがあるんですねえ。
この本もそうです。
全編を通じて流れる「スタンドバイミー」のような雰囲気と
少年のころに誰しもが持っていたみずみずしい感性…。
「モノには<魂>が宿っている」ことを、実話にもとづいて
構成したこの物語の世界にどっぷりと浸かるには、私たち
自身の心をピュアにしていかなければなりません。
そう出来なくなった人は、きっと退屈してしまうでしょう。
そして、その人の心は、かなり赤に近い黄色信号かもしれ
ません。
かく言う私も、なかなか心に馴染まなかったのですが、
最後の「山古志(二)」では、胸にグッとくるものがあり
ました。
この物語の主人公?であるボンネットバスが、
「だれかに愛されて幸福だったからこそ、<魂>が生じた
のだった。そう、ボクはみんなに愛されている。生きている
ことそのものが、その証拠じゃないか」
と言うあたりがひとつの佳境でもあります。
蛇足ながら、この本のジャケットもオビもいいですよ。
でも、「題名にある『ビー玉』って?」と疑問に思うで
しょうが、これが、ひとつのキーなんですよ。
読んでみればわかります、ビー玉の意味が。
2009.03.09:ycci:count(731):[メモ/コンテンツ]
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